14 / 46
第十四話
しおりを挟む
「いやいや、こんなに頂けませんよ! そもそも、ギルドに依頼を出してそれを俺が受けて、達成報酬としてギルドに預けた金から報酬を受け取るのでそれで十分ですよ!」
もしかしたら、この金持ちはギルドの仕組みを知らないのか? そう思ったため、クライブはできるだけ丁寧に、そしてわざわざ説明口調で、受け取りを遠慮している。
「それはわかっているよ。だが、今回の依頼では正直なところ外壁が少しでも綺麗になればいいと思っていた程度なんだよ。なかなか手が届かない場所もあるからね。しかし、君たちは屋敷全体を綺麗にしてくれた。外壁も屋根も、床も窓も全てだ」
マクスウェルにそう言われて、クライブは自分たちがやったことを思い出す。
スライムを大量に呼び出して、壁が綺麗になっていくのが楽しくて、屋根も全部綺麗にするように命じた。
その結果、屋敷はまるで新築であるかのような輝きを取り戻している。
(うん、やりすぎた!)
思い浮かべたことで、クライブは相手が求めていたことと、こちらがやったことの差を認識していた。
「だから、それに見合う対価を支払うのが当然だと思わないかね? 私はそう思う。だから、遠慮などせずに、是非とも受け取ってほしい!」
細めた猫目からは有無を言わせぬ威圧感が伝わってきたため、クライブは軽く身をのけ反らせる。
「ガウガウ!」
「きゅー!」
それを見たガルムとプルルが、前に出てクライブのことを守ろうとしている。
「おぉっと、こ、これは申し訳ない。敵対するつもりはないんだ。昔から目つきが鋭いと言われていてね。まあ、とにかく受け取ってくれ」
ついやってしまったというようにぽりぽりと頬を掻いたマクスウェルの視線を受けた執事のシムズが袋を持ちあげると、クライブに手渡してきた。
「あー、はい。わかりました。確かにかなりのことをやったので、ありがたく頂戴することにします」
これ以上意地をはってもしかたない、とクライブは渋々ながら受け取ることにした。
「うむ、それはよかった。また何かあれば頼む。どうだね、お茶のお代わりは?」
まだゆっくりしていっていいと、マクスウェルが空になったカップを確認して質問する。
「いえいえ、ご馳走様でした。報酬も頂けましたし、あとはこちらに依頼完了のサインをお願いします」
雑用系の依頼の場合は、確かに依頼は終わりました。という証明のため、専用の用紙にサインをもらうことになっている。
「あぁ、忘れていた……これでいいかな?」
「はい、ありがとうございます。また機会があればよろしくお願いします。次の依頼があるので帰りますね」
大きな屋敷であるため、未だ落ち着かない気持ちがあるクライブは帰りたい気持ちが強かった。
「そうか、次の仕事があるなら引き留められないな……気が向いたら遊びに来るといい。君たちなら歓迎する」
「それでは失礼します」
マクスウェルが手を差し出して、握手をかわしてからクライブたちは屋敷をあとにした。
「はあ、あんなデカい屋敷に行くのなんて初めてだったからなんか気疲れしたよ。お前たちは大丈夫だったか?」
「ガウ(うん)」
「きゅー(うん)」
ガルムとプルルはクライブが仕事をこなせたことに満足しており、それ以外は気にならなかった。
「ならよかったよ。さて、次は西の森を抜けた先の鉱山に手紙配達だったか」
「ガウ、ガウガーウ(うん、乗ってよ)!」
ガルムは屈んで、クライブを背に乗せようとする。
「ちょ、ちょっと気が早いって。ここから乗ったら目立つから、まずは街を出よう。さあ立って」
クライブは慌ててガルムに身体を起こすように伝えると、街の西門へと向かって行く。
その途中、テイマーギルドがあった場所が視界に入るが、あのボロボロの建物は既に解体されて、更地になっていた。
それを見たクライブは少し切ない気持ちになるが、首を軽く横に振ってそのまま足を進める。
そして、西門に到着して外に出ると今度こそクライブはガルムにまたがった。
「ガウウ(いくよ)」
クライブがまたがって、プルルはガルムの頭の上に乗っている。
そして、気合十分のガルムが走り出した。
「うわっ!」
その瞬間、クライブは身体が後ろに引っ張られるような感覚を味わう。
それほどにガルムの加速はすごかった。
「わわわあああ」
顔に風を受けながらクライブは焦ったように声をあげる。
「ガウガルル(口を閉じてて)!」
「うぐっ」
ガルムの指示に従って、口を閉じ、身体を前傾にしてしがみつく。
すると、幾分か楽になって周囲を見る余裕がでてくる。
風景がすごい速度で流れていた。
「これは……」
(すごいな!)
少しだけ声を出すことができるほどには慣れてきた。
獣魔契約を交わしたことで、能力が高くなっている。そのため、風圧にも慣れてきていた。
「ガルム、お前すごいな。プルルたちが外壁掃除をした時もすごかったけど、二人とも別のすごさがあるよ!」
そんな二人の主であることをクライブは誇らしく思っていた。
言葉が聞こえたからなのか、思いが伝わったからなのか、ガルムはご機嫌になって速度をあげていく。
途中、魔物に出くわすこともあったが、ガルムの動きの速さに驚いており敵対するものはいない。
そして、あっという間に森を抜けて岩場のエリアへと到着する。
ガルムはここに来て少し速度を緩めていた。
「なるほど、ここからは知らない場所だから慎重にってことか」
「ガウ(うん)」
クライブの言葉にガルムが頷く。
ガルムは北の森で産まれて、北の森で育った。
そして、西の森にはクライブの依頼で立ち寄ったためおおよその状況を掴んでいる。
だが、鉱山までの岩場地帯にはどんな魔物がでるのか、どんな環境変化があるのかがわからない。
わからない場所でむやみに進むことで主を危険にさらすわけにはいかないと、周囲を探りながら進む。
「静かだな……」
周囲を見回しながらクライブは思わず呟いた。
森では木々のざわめき、鳥や虫の鳴く声、風が通りぬける音が聞こえていた。
しかし、この岩場では耳が痛いほどの静かさを保っている。
ゆっくりと進んでいく一行だったが、何事もなく鉱山の入口へと到着した。
鉱山の入り口手前には寝泊まりするための小屋とテントが設置されている。
作業から上がって来たのか、顔が煤まみれの作業員が焚火を囲んで休憩しているのが見えた。
「あの、すみません」
クライブが声をかけると作業員たちは訝しそうな表情で見てくる。
街ではクライブが魔物を連れているのは徐々に広まっているが、彼らはそのことを知らない。
この場にいる作業員の数は三人。
三人が三人とも髭面で、上はタンクトップ、下はお揃いの作業着を着用している。
「えっと、俺の名前はクライブと言います。冒険者ギルドで依頼を受けて、手紙を届けに来たのですが……ダコルさんはいらっしゃいますか?」
クライブの言葉に一人の作業員が立ち上がる。
座っていた時には気づかなかったが、彼はクライブが見上げるほどの身長でおよそ三メートルはある。
「あ、あなたがダコルさんですか。この手紙を預かってきました」
一瞬驚き固まったクライブが我に返ってカバンから取り出した手紙をダコルと思われる人物に渡す。
彼はそれを裏返して差出人の名前を確認する。
次の瞬間、涙をポロポロと流し始めた。
「う、ううう、うわああああん!」
その声は身体のサイズに比例して、周囲に響き渡るほどの声量である。
「ははっ、にいちゃん。クライブっつったか。驚いただろ? 恐らくその手紙は娘からのものだ。ダコルは娘のことを溺愛していてな。にもかかわらずこんな仕事をしているだろ? しかも家には二週間帰っていないときたもんだ」
温かなまなざしを向けながらそう説明してくれたのはダコルの同僚らしき作業員で、彼はクライブと同じ人族で身長も同じくらいだった。
「な、なるほど」
それはさぞ寂しい思いをしているのだろうなと、クライブは相槌をうつ。
「そこにきて、お前さんが届けてくれた手紙だ。ここに手紙なんて届けてくれるもの好きはそうそういないからなあ。にいちゃん、ありがとうな!」
そう言うと彼はクライブの背中をバシンと一度叩き、もう一人の作業員も無言でクライブの肩をポンポンと叩く。
「えっと……とりあえず泣き止むの待ちか……」
完了のサインをもらう必要があるため、クライブは泣きじゃくるダコルを困った表情で見ている。
ダコルの足元には、涙でできた水たまりができていた……。
もしかしたら、この金持ちはギルドの仕組みを知らないのか? そう思ったため、クライブはできるだけ丁寧に、そしてわざわざ説明口調で、受け取りを遠慮している。
「それはわかっているよ。だが、今回の依頼では正直なところ外壁が少しでも綺麗になればいいと思っていた程度なんだよ。なかなか手が届かない場所もあるからね。しかし、君たちは屋敷全体を綺麗にしてくれた。外壁も屋根も、床も窓も全てだ」
マクスウェルにそう言われて、クライブは自分たちがやったことを思い出す。
スライムを大量に呼び出して、壁が綺麗になっていくのが楽しくて、屋根も全部綺麗にするように命じた。
その結果、屋敷はまるで新築であるかのような輝きを取り戻している。
(うん、やりすぎた!)
思い浮かべたことで、クライブは相手が求めていたことと、こちらがやったことの差を認識していた。
「だから、それに見合う対価を支払うのが当然だと思わないかね? 私はそう思う。だから、遠慮などせずに、是非とも受け取ってほしい!」
細めた猫目からは有無を言わせぬ威圧感が伝わってきたため、クライブは軽く身をのけ反らせる。
「ガウガウ!」
「きゅー!」
それを見たガルムとプルルが、前に出てクライブのことを守ろうとしている。
「おぉっと、こ、これは申し訳ない。敵対するつもりはないんだ。昔から目つきが鋭いと言われていてね。まあ、とにかく受け取ってくれ」
ついやってしまったというようにぽりぽりと頬を掻いたマクスウェルの視線を受けた執事のシムズが袋を持ちあげると、クライブに手渡してきた。
「あー、はい。わかりました。確かにかなりのことをやったので、ありがたく頂戴することにします」
これ以上意地をはってもしかたない、とクライブは渋々ながら受け取ることにした。
「うむ、それはよかった。また何かあれば頼む。どうだね、お茶のお代わりは?」
まだゆっくりしていっていいと、マクスウェルが空になったカップを確認して質問する。
「いえいえ、ご馳走様でした。報酬も頂けましたし、あとはこちらに依頼完了のサインをお願いします」
雑用系の依頼の場合は、確かに依頼は終わりました。という証明のため、専用の用紙にサインをもらうことになっている。
「あぁ、忘れていた……これでいいかな?」
「はい、ありがとうございます。また機会があればよろしくお願いします。次の依頼があるので帰りますね」
大きな屋敷であるため、未だ落ち着かない気持ちがあるクライブは帰りたい気持ちが強かった。
「そうか、次の仕事があるなら引き留められないな……気が向いたら遊びに来るといい。君たちなら歓迎する」
「それでは失礼します」
マクスウェルが手を差し出して、握手をかわしてからクライブたちは屋敷をあとにした。
「はあ、あんなデカい屋敷に行くのなんて初めてだったからなんか気疲れしたよ。お前たちは大丈夫だったか?」
「ガウ(うん)」
「きゅー(うん)」
ガルムとプルルはクライブが仕事をこなせたことに満足しており、それ以外は気にならなかった。
「ならよかったよ。さて、次は西の森を抜けた先の鉱山に手紙配達だったか」
「ガウ、ガウガーウ(うん、乗ってよ)!」
ガルムは屈んで、クライブを背に乗せようとする。
「ちょ、ちょっと気が早いって。ここから乗ったら目立つから、まずは街を出よう。さあ立って」
クライブは慌ててガルムに身体を起こすように伝えると、街の西門へと向かって行く。
その途中、テイマーギルドがあった場所が視界に入るが、あのボロボロの建物は既に解体されて、更地になっていた。
それを見たクライブは少し切ない気持ちになるが、首を軽く横に振ってそのまま足を進める。
そして、西門に到着して外に出ると今度こそクライブはガルムにまたがった。
「ガウウ(いくよ)」
クライブがまたがって、プルルはガルムの頭の上に乗っている。
そして、気合十分のガルムが走り出した。
「うわっ!」
その瞬間、クライブは身体が後ろに引っ張られるような感覚を味わう。
それほどにガルムの加速はすごかった。
「わわわあああ」
顔に風を受けながらクライブは焦ったように声をあげる。
「ガウガルル(口を閉じてて)!」
「うぐっ」
ガルムの指示に従って、口を閉じ、身体を前傾にしてしがみつく。
すると、幾分か楽になって周囲を見る余裕がでてくる。
風景がすごい速度で流れていた。
「これは……」
(すごいな!)
少しだけ声を出すことができるほどには慣れてきた。
獣魔契約を交わしたことで、能力が高くなっている。そのため、風圧にも慣れてきていた。
「ガルム、お前すごいな。プルルたちが外壁掃除をした時もすごかったけど、二人とも別のすごさがあるよ!」
そんな二人の主であることをクライブは誇らしく思っていた。
言葉が聞こえたからなのか、思いが伝わったからなのか、ガルムはご機嫌になって速度をあげていく。
途中、魔物に出くわすこともあったが、ガルムの動きの速さに驚いており敵対するものはいない。
そして、あっという間に森を抜けて岩場のエリアへと到着する。
ガルムはここに来て少し速度を緩めていた。
「なるほど、ここからは知らない場所だから慎重にってことか」
「ガウ(うん)」
クライブの言葉にガルムが頷く。
ガルムは北の森で産まれて、北の森で育った。
そして、西の森にはクライブの依頼で立ち寄ったためおおよその状況を掴んでいる。
だが、鉱山までの岩場地帯にはどんな魔物がでるのか、どんな環境変化があるのかがわからない。
わからない場所でむやみに進むことで主を危険にさらすわけにはいかないと、周囲を探りながら進む。
「静かだな……」
周囲を見回しながらクライブは思わず呟いた。
森では木々のざわめき、鳥や虫の鳴く声、風が通りぬける音が聞こえていた。
しかし、この岩場では耳が痛いほどの静かさを保っている。
ゆっくりと進んでいく一行だったが、何事もなく鉱山の入口へと到着した。
鉱山の入り口手前には寝泊まりするための小屋とテントが設置されている。
作業から上がって来たのか、顔が煤まみれの作業員が焚火を囲んで休憩しているのが見えた。
「あの、すみません」
クライブが声をかけると作業員たちは訝しそうな表情で見てくる。
街ではクライブが魔物を連れているのは徐々に広まっているが、彼らはそのことを知らない。
この場にいる作業員の数は三人。
三人が三人とも髭面で、上はタンクトップ、下はお揃いの作業着を着用している。
「えっと、俺の名前はクライブと言います。冒険者ギルドで依頼を受けて、手紙を届けに来たのですが……ダコルさんはいらっしゃいますか?」
クライブの言葉に一人の作業員が立ち上がる。
座っていた時には気づかなかったが、彼はクライブが見上げるほどの身長でおよそ三メートルはある。
「あ、あなたがダコルさんですか。この手紙を預かってきました」
一瞬驚き固まったクライブが我に返ってカバンから取り出した手紙をダコルと思われる人物に渡す。
彼はそれを裏返して差出人の名前を確認する。
次の瞬間、涙をポロポロと流し始めた。
「う、ううう、うわああああん!」
その声は身体のサイズに比例して、周囲に響き渡るほどの声量である。
「ははっ、にいちゃん。クライブっつったか。驚いただろ? 恐らくその手紙は娘からのものだ。ダコルは娘のことを溺愛していてな。にもかかわらずこんな仕事をしているだろ? しかも家には二週間帰っていないときたもんだ」
温かなまなざしを向けながらそう説明してくれたのはダコルの同僚らしき作業員で、彼はクライブと同じ人族で身長も同じくらいだった。
「な、なるほど」
それはさぞ寂しい思いをしているのだろうなと、クライブは相槌をうつ。
「そこにきて、お前さんが届けてくれた手紙だ。ここに手紙なんて届けてくれるもの好きはそうそういないからなあ。にいちゃん、ありがとうな!」
そう言うと彼はクライブの背中をバシンと一度叩き、もう一人の作業員も無言でクライブの肩をポンポンと叩く。
「えっと……とりあえず泣き止むの待ちか……」
完了のサインをもらう必要があるため、クライブは泣きじゃくるダコルを困った表情で見ている。
ダコルの足元には、涙でできた水たまりができていた……。
0
お気に入りに追加
1,740
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる