おれの居場所~

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奴隷商に拾われてから5年の月日が流れた。

拾われたあの日におれの面倒を頼まれていた男は無関心ながらもおれが1人で食事や入浴ができるようになるまで世話してくれた。

そして最近になっておれにも仕事が割り振られるようになった。

仕事といっても5歳児にできることなんてたかが知れているので大したことは任されていない。
せいぜい洗い物などの軽い雑用や性奴隷たちの身支度の手伝いなんかだ。

こう聞くとおれの生活は下働きと同じで捨て子なのに好待遇で快適そうに感じるかもしれない。

だか、それは仕事に関してだけでそれ以外の生活面での扱いは酷いものだった。

まぁ捨て子で夢も希望も持っていなかったおれには現状を変えようと抵抗する気は微塵もなかったが。

ご飯は毎日良い日は2食でそれ以外は大抵１食だった。
固いカビの生えたパンにクズ野菜が浮いていたらラッキーな冷めたスープ。

それに奴隷商やその部下、他の力の強い奴隷にストレス発散に殴られる日々。

「ほんと気味悪い色合いだな」
「大した仕事もしないのに飯をもらえてるだけありがたいと思え」
「買い手もつかないタダ飯食いのガキがっ」
そんな言葉とともに振るわれる暴力におれは心身ともに疲弊していった。

そしてろくに治療もして貰えず痛む身体を引きずりながらも毎日必死に雑用をこなす日々が数ヶ月続いた。

しかしそんな生活が小さな身体で長く持つはずもなくある日、おれは仕事中に高熱をだし倒れてしまった。