この世界は俺に優しくない

第一章 出会い

第2話 最悪の展開

(……体が重い…ここは何処だ？)

ゆっくりと覚醒していく意識の中でレオはあたりを見回した。
そこは真っ暗で重苦しい空気を感じる場所だった。

(あの人間たちはどこだ……今ならここから逃げ出せるか？)

レオは辺りを警戒しながら歩き出そうとした。しかし、その瞬間
(痛ってぇ！！なんだこれ！？)
突然、レオの足にはめられた枷のようなものから電流が流れたのだ。

(この足につけられてんの外さないとにげれのーか？かじって壊せねーかな？)

レオは自分の足にはめられた枷に思っいきり噛み付いた。

ミシッ

(ダメだ…俺の歯の方が先に折れそう……)

そんなこんなでレオが脱出方法を思案していると……

何やら人の足音が近づいてきた。

(この匂い！？  アイツらの匂いだ！早く逃げないと……)

しかし逃げようにも、進もうとすれば強力な電流が流れる上にその電流が流れる枷は外せないときた

(できるだけ体を隠してまだ起きてないフリをしよう……)

レオは最大限、小さく身体を丸めて、まだ目が覚めていないフリをすることにした。

男A「……そろそろ麻酔が切れる頃だな。」

男B「もうアレを買い取ってくれるやつ見つかったのか？」

男A「あぁ、見つかったぜ！オオカミを飼いたいなんてマニアックなジジイだよなw」

男B「そうか！なら分け前はちゃんといつもの約束通りくれよ！」

男A「分かってるって！そう焦るなよ。今回はマジで高値で売れたからな！あのオオカミ、珍しい毛色だったらしい！ラッキーだったぜ」

男B「確かにあんなキレーな銀1色の狼はあんまみねーもんな」

男A「そうそう！あの毛色のおかげでこっちはがっぽり稼げるぜwあとはあいつの瞳の色と動きが鈍くねーか確認して引き渡せば完了だ！」

男B「なんで動きなんか確認すんだ？サッサっと引き渡しちまったらダメなのかよ？」

男A「俺もそうしてーけど、客の爺さんが弱っていたら面白くないとか何とかでちゃんとそこんとこもちゃんと確認しろって言われてんだ。とっとと済ませて早く金もらおーぜ」

男B「そうなのか。そうだな、さっさと済ませよう」

そんな話をしながら男たちはレオのいる地下牢までやってきた。