兄に告白してふられたので、勢いで妹とのハッピーエンド姉妹百合を目指す!イチャイチャなガールズラブコメを妹としよう!

ねりーん

文字の大きさ
上 下
2 / 15

妹との百合のみちへ

しおりを挟む
 妹の部屋は妹本人ほどきれいじゃないが、やはりかなりきれい。家具がほとんどない。ベッドがあって、簡単なデスクと椅子があって、本棚があって、それ以外は一瞥でみえない。一瞥で、ね。そういうことは今あまり関係ないけれど。

「って、花が言いたかったことは?」

 部屋を入ったあと、私がベッドの上で座っていて、向こうで椅子に座っている妹へ続きを促す。

 ちなみに、いま妹が着ている服は少し短すぎる黒いスカート、黒いロングソックス、オシャレな白いセーター。私も同じ格好している。数ヶ月前に一緒にこの服買ったし。

「ああ、そうだったね。言いたいことがあるって言ったね、わたしが」

「自分が言い出したなのに覚えてない? なによ、それ」

「ほんの少し緊張してるだけよ。そもそも、姉ちゃんも少し前かなりひどい様子だった気がするんだけどね...... 一体何があった?」

 私達の兄へ告白してた、そしてふられた。なんて、妹に言えるわけがない。真実をちょっぴりだけ磨くか。ちょっぴりだけよ。

「花が戻ってきた前に、今日、好きな男子に告白してた。すぐにふられたん。それだけ。そんなに気にすることじゃないよ。それより、私の可愛い妹よ、話のは結局何だったけ?」

「それは、それはね、ええと、姉ちゃんといつか一緒に出かけようかな、と......」

「いいよ。私、学校以外にほとんど暇だし。そんなに緊張するほどのことにはあまり思えないが」

「そうね。そんなに緊張するほどのことじゃないんだね......」

 妹の様子が何故か怪しくなってる。足を組んだり、手を組んだり、ソワソワしている。

「姉ちゃんがふられたので、前向きな態度がいいかなみたいな、練習したほうがいいかなみたいな、新しいことを試したらいいかなみたいな......のような考えがあった」

「それで? ほかの男子と付き合おう、練習して、ってこと?」

「こんなに早く好きだった人以外の男子と付き合える、本当に思うの?」

「そんなわけないよ」

「そうね、それ! それ! わたしが、それ言ったかった。いま、姉ちゃんが男子と付き合うわけがないでしょう」

「確かにそうなるね」

「ならば、女の子と付き合えば?」

「え? どうしてそうなるの?」

「だって、この前わたしが可愛いのは、姉ちゃんが確かに言ってたでしょう? 女の子が可愛いと思ったら、女の子と付き合ってみたらいいじゃない?」

「それは花だけよ、全部の女の子が可愛いって意味で言ってないよ」

 もちろん可愛い女の子が他にもいるけれど、私の妹ほど可愛い人がそうそういないと思いたい。

「ああ、そうだったか。ならば、姉ちゃんがわたしと付き合えば?」

「いいよ」

「これは意外と簡単だったね。で、明日、デートしよう?」

「いいよ」

「姉ちゃん、わたしがなに言ってるのかちゃんと聞いてる?」

「聞いてない。でも花となら、何でもいいとおもうから大丈夫」

「そうか、そうか。それで、明日デートしよう、って言ってた。わたしたちが。いい?」

 デートか。妹との。なんか楽しいそう。

 待って......この状況はなんか変な気が思ってならない。何はわからないが、何かが絶対におかしい。

 まあ、いいか。それについては後でもっと考えよう。

 それで、妹とのデートか。面白いね。

「言ってたでしょう? いいよ」

 それで、予定を立っていて、いろいろなことを確認する。

 多分、全部が始まったのはその日だった。

 私たちの恋愛への道が、ここで始まった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

わたしと彼女の●●●●●●な関係

悠生ゆう
恋愛
とある会社のとある社員旅行。 恋人(女性)との仲がうまくいていない後輩(女性)と、恋人(男性)からプロポーズされた先輩(女性)のお話。 そして、その旅行の後……

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...