いないいないの魔法

 顔から手を離したら、そこは、どこまでもずーーーーーっと続く、砂の粒。
 吸い込まれそうなほど深い紺色の空には、ぽつんとひとつ、三日月お月様。

「おや、お客様かな?」
 振り返ると、黒い服に黒い帽子を被ったカンガルーみたいな姿の何かが言った。
「ようこそ、いないいないの世界へ」

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お姉ちゃんの『私』が迷い込んだ不思議な世界のお話。
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