52 / 113
第2話 橙色の夕日 : 強い光の射すところには、強い影もまた現れて……。
7.忠告(1/4)
しおりを挟む
お屋敷に戻ると、デュナは早速ファルーギアさんと研究室に篭ってしまった。
「先に寝てていいから」と言い残されたという事は、つまり夜中まで……もしくは朝までかかるのだろう。
私達三人は簡単に夕食をいただいた後、昨夜泊まった部屋へ戻った。
フォルテは、デュナから時間がかかることを聞かされていたのか、図書館から本を二冊借りていた。
一冊はもう少しで読み終わるらしく、もう一冊はそれの続きなのだそうだ。
一応昨日も部屋で洗濯はさせてもらっていたのだが、今日の下着も念のため洗っておこうかな……。
家を出てもう六日。明日で七日目になる。
インナーはローテーションしているものの、建物倒壊やら、遺跡探索やらで、マントや帽子もいい加減埃っぽくていけない。
そろそろ一旦家に帰って、お日様の下でゆっくり洗濯物を干したいものだ。
しかし、ザラッカからまっすぐ家を目指しても丸二日は歩かないといけなかったし、
朝から出られなければ、二泊することになる可能性だってある。
うん。やっぱり洗濯できるときにしとこうっと。
「あともうちょっとー」と抵抗するフォルテをなだめてシャワールームへ連れて行く。
宿には、色々な地方からのお客さんの為か、バスタブのあるところもちらほらあるのだが、マーキュオリーさんのお屋敷にも、このお屋敷にも、四角く区切られたシャワールームしかなかった。
フォルテの手を引いて廊下を歩く。
シャワールームは自由に使うよう言われていた。
「さくっとシャワーを浴びて、ゆっくり続きを読んだらいいから……」と声をかけると
「うん……」と気の無い返事。落ち込んでいるというよりは、心ここにあらず。という感じか。
どうやら、半分以上頭がお話の世界に浸かっている様だった。
足元すら見えていなかったのか、何も無い廊下でフォルテが躓く。
反射的に繋いでいた腕を引き上げて、なんとかフォルテは転ばずにすんだ。
驚愕の表情で目を見開いたまま、固まっているフォルテ。
急に現実の世界に引き戻されて頭の中身が追いついてこないのだろう。
「もう、ちゃんと前見て歩かないと危ないよ?」
硬直したままのフォルテがおかしくて、苦笑しながら瞳を覗き込む。
どこを見ているのかよく分からないラズベリー色の美味しそうな瞳が、その焦点をようやく私に合わせると、ホッとしたように照れ笑いをする。
「えへへ……ごめん……」
……本当だ。
私は、テラスでの会話を思い出していた。
私が笑えば、フォルテはそれだけで十分安心できるんだ。
刷り込みでもなんでもいい。この笑顔に応えていこう。
これからも、ずっと。
不思議と前向きに。
かといって無駄に力を入れることなく、自然とそう思えた事を、心の底から嬉しく感じる。
フォルテの手を握りなおして、私達はまた廊下を歩き始めた。
こうして、ファルーギアさんのお屋敷で過ごす二日目の夜は、穏やかに過ぎていった。
翌朝、私達はデュナのハイテンションな叫びで起こされた。
「出来たわよーーーーっっ!!」
朝と言っても、時計の針はやっと五時を回った頃だ。
「う、うう……んんー……。デュナ、おはよう……」
何とか、眠りの淵から這い出て返事をする。
「あら? フォルテは起きないわねぇ」
顔を上げると、デュナは本を抱えたままぐっすり眠っているフォルテの頬をぷにぷにと突付いていた。
「ああ、うん。昨日は結構遅くまでそれ読んでたみたいだから……」
結局、最後まで読んでから寝てしまったのだと思う。
私が寝てしまう方が早かったので、ハッキリとは分からないが、もう私が眠りにつく頃には、残りページ数も少なかった気がする。
もちろん、二冊借りてきた方の、二冊目の方だ。
「ふーん……。じゃあ、ラズだけでいいわ。今からフィーメリアさんに薬を飲ませるわよーっ」
そう叫ぶと、デュナは廊下に出て行ってしまった。
扉も開け放したままに。
うーん……テンション高いなぁ、寝てないからかな……。
のそのそと靴を履いて、マントを羽織る。
グローブと帽子は無くて構わないだろう。
幼い頃から旅暮らしだった私には、寝巻きに着替えて寝る習慣がないので、部屋を出るにはそれだけで十分だった。
フィーメリアさんの部屋へ入ると、デュナとファルーギアさんがフィーメリアさんのベッドの枕元に立っていた。
手には薄紫色の液体が入った三角フラスコを持っている。
あれが中和剤だろうか……。
傍の椅子には、椅子の背を抱くようにして座っているスカイが居た。
どこか遠い目をして、力なくうなだれているようにも見える。
「おはよ」
「おー……おはよぅ……」
声をかけると、のっそりこちらを見上げた。
爽やかの代名詞のような彼が、珍しい。
目の下にはうっすらとクマが出来ていた。
「寝不足?」
「まぁな……」
苦笑した、のだろう。僅かに表情が歪む。
デュナが、ちらとこちらを見て説明した。
「ああ、スカイで薬品の実験してたのよ。摂取量に対する薬品の量とか、試してみる方が早かったから」
なるほど……。
つまり、スカイは一晩中、実を食べさせられては薬を飲まされて……の繰り返しをしていたという事か。
「ブラックブルーの実、思ったよりうまかったよ」
力なく笑いかけるスカイの笑顔は、なんだか儚げにも見えた。
「そ、そうなんだ、それは……」
なんて言おうか一瞬迷ったが、たとえそれがものすごく不味い味だったとしても、スカイは食べなくてはならなかったのだろう。
「……よかったね」
「おう」
足元を過ぎる風に気付いて部屋を見渡すと、二つある窓はどちらも全開になっていた。
……何で窓が開いてるんだろう。
疑問を口にしようとデュナを見上げると、その肩先には風の精霊がとまっていた。
「二人とも、こっちに来なさい」
デュナの指示に、私達はデュナとファルーギアさんの立つ、奥側のベッドサイドへ移動した。
すぐに、私達を囲むように風の障壁が張られる。
それは、フィーメリアさんと私達を隔てる形になっていた。
デュナは二つ目の構成を組み始めている。その指先に、また風の精霊が姿を現す。
見れば、先ほどのフラスコは栓の開いている状態でベッド脇のサイドテーブルに置かれていた。
デュナが構成を実行に移すと、フラスコの液体が霧散する。
ほんのり紫がかった霧が、フィーメリアさんを包み込んだ。
薬品を吸入させるつもりなのだろう。霧のほとんどは顔に集中していた。
それと同時に、ファルーギアさんが秒針の付いた懐中時計を覗き込んでカウントを始める。
精霊を用いた、一般的に魔法と呼ばれている"精霊魔法"には、どうしてもできない事があった。
それは、人間や生き物の体に、直接作用する事だ。
魂を持つ物の体は、魂によって守られている為、精霊達には手出しが出来ないらしい。
逆に、神の力だとか奇跡の力だとか呼ばれる回復系の魔法は生き物に直接作用するものだったが、これには人を傷付けるような類の呪文が存在しないと言われている。
もっとも、悪意に満ちた人や、神の存在を信じない人には簡単な治癒術も使えないわけだが。
三十秒の合図と共に、デュナが液体をフラスコに戻した。
ふぅ。と息をつくデュナとファルーギアさん。
「これで、あとはフィーメリアさんが目覚めるのを待つだけね」
じっとフィーメリアさんの横顔を見つめているデュナの言葉に、ファルーギアさんが「そうですね」と頷いた。
しかし、風の障壁はまだ張られたままで、二人がフィーメリアさんに近付こうとする様子もない。
それどころか、デュナの肩にはまた風の精霊が姿を現していた。
首を傾げる私に、後ろからスカイが声をかけた。
「障壁が役に立つのはこれからだよ」
途端、ベッドの上のフィーメリアさんが大きく波打った。
「先に寝てていいから」と言い残されたという事は、つまり夜中まで……もしくは朝までかかるのだろう。
私達三人は簡単に夕食をいただいた後、昨夜泊まった部屋へ戻った。
フォルテは、デュナから時間がかかることを聞かされていたのか、図書館から本を二冊借りていた。
一冊はもう少しで読み終わるらしく、もう一冊はそれの続きなのだそうだ。
一応昨日も部屋で洗濯はさせてもらっていたのだが、今日の下着も念のため洗っておこうかな……。
家を出てもう六日。明日で七日目になる。
インナーはローテーションしているものの、建物倒壊やら、遺跡探索やらで、マントや帽子もいい加減埃っぽくていけない。
そろそろ一旦家に帰って、お日様の下でゆっくり洗濯物を干したいものだ。
しかし、ザラッカからまっすぐ家を目指しても丸二日は歩かないといけなかったし、
朝から出られなければ、二泊することになる可能性だってある。
うん。やっぱり洗濯できるときにしとこうっと。
「あともうちょっとー」と抵抗するフォルテをなだめてシャワールームへ連れて行く。
宿には、色々な地方からのお客さんの為か、バスタブのあるところもちらほらあるのだが、マーキュオリーさんのお屋敷にも、このお屋敷にも、四角く区切られたシャワールームしかなかった。
フォルテの手を引いて廊下を歩く。
シャワールームは自由に使うよう言われていた。
「さくっとシャワーを浴びて、ゆっくり続きを読んだらいいから……」と声をかけると
「うん……」と気の無い返事。落ち込んでいるというよりは、心ここにあらず。という感じか。
どうやら、半分以上頭がお話の世界に浸かっている様だった。
足元すら見えていなかったのか、何も無い廊下でフォルテが躓く。
反射的に繋いでいた腕を引き上げて、なんとかフォルテは転ばずにすんだ。
驚愕の表情で目を見開いたまま、固まっているフォルテ。
急に現実の世界に引き戻されて頭の中身が追いついてこないのだろう。
「もう、ちゃんと前見て歩かないと危ないよ?」
硬直したままのフォルテがおかしくて、苦笑しながら瞳を覗き込む。
どこを見ているのかよく分からないラズベリー色の美味しそうな瞳が、その焦点をようやく私に合わせると、ホッとしたように照れ笑いをする。
「えへへ……ごめん……」
……本当だ。
私は、テラスでの会話を思い出していた。
私が笑えば、フォルテはそれだけで十分安心できるんだ。
刷り込みでもなんでもいい。この笑顔に応えていこう。
これからも、ずっと。
不思議と前向きに。
かといって無駄に力を入れることなく、自然とそう思えた事を、心の底から嬉しく感じる。
フォルテの手を握りなおして、私達はまた廊下を歩き始めた。
こうして、ファルーギアさんのお屋敷で過ごす二日目の夜は、穏やかに過ぎていった。
翌朝、私達はデュナのハイテンションな叫びで起こされた。
「出来たわよーーーーっっ!!」
朝と言っても、時計の針はやっと五時を回った頃だ。
「う、うう……んんー……。デュナ、おはよう……」
何とか、眠りの淵から這い出て返事をする。
「あら? フォルテは起きないわねぇ」
顔を上げると、デュナは本を抱えたままぐっすり眠っているフォルテの頬をぷにぷにと突付いていた。
「ああ、うん。昨日は結構遅くまでそれ読んでたみたいだから……」
結局、最後まで読んでから寝てしまったのだと思う。
私が寝てしまう方が早かったので、ハッキリとは分からないが、もう私が眠りにつく頃には、残りページ数も少なかった気がする。
もちろん、二冊借りてきた方の、二冊目の方だ。
「ふーん……。じゃあ、ラズだけでいいわ。今からフィーメリアさんに薬を飲ませるわよーっ」
そう叫ぶと、デュナは廊下に出て行ってしまった。
扉も開け放したままに。
うーん……テンション高いなぁ、寝てないからかな……。
のそのそと靴を履いて、マントを羽織る。
グローブと帽子は無くて構わないだろう。
幼い頃から旅暮らしだった私には、寝巻きに着替えて寝る習慣がないので、部屋を出るにはそれだけで十分だった。
フィーメリアさんの部屋へ入ると、デュナとファルーギアさんがフィーメリアさんのベッドの枕元に立っていた。
手には薄紫色の液体が入った三角フラスコを持っている。
あれが中和剤だろうか……。
傍の椅子には、椅子の背を抱くようにして座っているスカイが居た。
どこか遠い目をして、力なくうなだれているようにも見える。
「おはよ」
「おー……おはよぅ……」
声をかけると、のっそりこちらを見上げた。
爽やかの代名詞のような彼が、珍しい。
目の下にはうっすらとクマが出来ていた。
「寝不足?」
「まぁな……」
苦笑した、のだろう。僅かに表情が歪む。
デュナが、ちらとこちらを見て説明した。
「ああ、スカイで薬品の実験してたのよ。摂取量に対する薬品の量とか、試してみる方が早かったから」
なるほど……。
つまり、スカイは一晩中、実を食べさせられては薬を飲まされて……の繰り返しをしていたという事か。
「ブラックブルーの実、思ったよりうまかったよ」
力なく笑いかけるスカイの笑顔は、なんだか儚げにも見えた。
「そ、そうなんだ、それは……」
なんて言おうか一瞬迷ったが、たとえそれがものすごく不味い味だったとしても、スカイは食べなくてはならなかったのだろう。
「……よかったね」
「おう」
足元を過ぎる風に気付いて部屋を見渡すと、二つある窓はどちらも全開になっていた。
……何で窓が開いてるんだろう。
疑問を口にしようとデュナを見上げると、その肩先には風の精霊がとまっていた。
「二人とも、こっちに来なさい」
デュナの指示に、私達はデュナとファルーギアさんの立つ、奥側のベッドサイドへ移動した。
すぐに、私達を囲むように風の障壁が張られる。
それは、フィーメリアさんと私達を隔てる形になっていた。
デュナは二つ目の構成を組み始めている。その指先に、また風の精霊が姿を現す。
見れば、先ほどのフラスコは栓の開いている状態でベッド脇のサイドテーブルに置かれていた。
デュナが構成を実行に移すと、フラスコの液体が霧散する。
ほんのり紫がかった霧が、フィーメリアさんを包み込んだ。
薬品を吸入させるつもりなのだろう。霧のほとんどは顔に集中していた。
それと同時に、ファルーギアさんが秒針の付いた懐中時計を覗き込んでカウントを始める。
精霊を用いた、一般的に魔法と呼ばれている"精霊魔法"には、どうしてもできない事があった。
それは、人間や生き物の体に、直接作用する事だ。
魂を持つ物の体は、魂によって守られている為、精霊達には手出しが出来ないらしい。
逆に、神の力だとか奇跡の力だとか呼ばれる回復系の魔法は生き物に直接作用するものだったが、これには人を傷付けるような類の呪文が存在しないと言われている。
もっとも、悪意に満ちた人や、神の存在を信じない人には簡単な治癒術も使えないわけだが。
三十秒の合図と共に、デュナが液体をフラスコに戻した。
ふぅ。と息をつくデュナとファルーギアさん。
「これで、あとはフィーメリアさんが目覚めるのを待つだけね」
じっとフィーメリアさんの横顔を見つめているデュナの言葉に、ファルーギアさんが「そうですね」と頷いた。
しかし、風の障壁はまだ張られたままで、二人がフィーメリアさんに近付こうとする様子もない。
それどころか、デュナの肩にはまた風の精霊が姿を現していた。
首を傾げる私に、後ろからスカイが声をかけた。
「障壁が役に立つのはこれからだよ」
途端、ベッドの上のフィーメリアさんが大きく波打った。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版

転生チートがマヨビームってなんなのっ?!
碧
児童書・童話
14歳の平凡な看板娘にいきなり“世界を救え”とか無茶ブリすぎない??しかも職業が≪聖女≫で、能力が……≪マヨビーム≫?!神託を受け、連行された神殿で≪マヨビーム≫の文字を見た途端、エマは思い出した。前世の記憶を。そして同時にブチ切れた。「マヨビームでどうやって世界を救えっていうのよ?!!」これはなんだかんだでマヨビーム(マヨビームとか言いつつ、他の調味料もだせる)を大活用しつつ、“世界を救う”旅に出たエマたちの物語。3月中は毎日更新予定!
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜
うさみち
児童書・童話
【見習い錬金術士とうさぎのぬいぐるみたちが描く、スパイス混じりのゆるふわ冒険!情報収集のために、お仕事のご依頼も承ります!】
「……襲われてる! 助けなきゃ!」
錬成アイテムの採集作業中に訪れた、モンスターに襲われている少年との突然の出会い。
人里離れた山陵の中で、慎ましやかに暮らしていた見習い錬金術士ミミリと彼女の家族、機械人形(オートマタ)とうさぎのぬいぐるみ。彼女たちの運命は、少年との出会いで大きく動き出す。
「俺は、ある人たちから頼まれて預かり物を渡すためにここに来たんだ」
少年から渡された物は、いくつかの錬成アイテムと一枚の手紙。
「……この手紙、私宛てなの?」
少年との出会いをキッカケに、ミミリはある人、あるアイテムを探すために冒険を始めることに。
――冒険の舞台は、まだ見ぬ世界へ。
新たな地で、右も左もわからないミミリたちの人探し。その方法は……。
「討伐、採集何でもします!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?」
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録は、今、ここから綴られ始める。
《この小説の見どころ》
①可愛いらしい登場人物
見習い錬金術士のゆるふわ少女×しっかり者だけど寂しがり屋の凄腕美少女剣士の機械人形(オートマタ)×ツンデレ魔法使いのうさぎのぬいぐるみ×コシヌカシの少年⁉︎
②ほのぼのほんわか世界観
可愛いらしいに囲まれ、ゆったり流れる物語。読了後、「ほわっとした気持ち」になってもらいたいをコンセプトに。
③時々スパイスきいてます!
ゆるふわの中に時折現れるスパイシーな展開。そして時々ミステリー。
④魅力ある錬成アイテム
錬金術士の醍醐味!それは錬成アイテムにあり。魅力あるアイテムを活用して冒険していきます。
◾️第3章完結!現在第4章執筆中です。
◾️この小説は小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
◾️作者以外による小説の無断転載を禁止しています。
◾️挿絵はなんでも書いちゃうヨギリ酔客様からご寄贈いただいたものです。

剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?二本目っ!まだまだお相手募集中です!
月芝
児童書・童話
世に邪悪があふれ災いがはびこるとき、地上へと神がつかわす天剣(アマノツルギ)。
ひょんなことから、それを創り出す「剣の母」なる存在に選ばれてしまったチヨコ。
天剣を産み、これを育て導き、ふさわしい担い手に託す、代理婚活までが課せられたお仕事。
いきなり大役を任された辺境育ちの十一歳の小娘、困惑!
誕生した天剣勇者のつるぎにミヤビと名づけ、共に里でわちゃわちゃ過ごしているうちに、
ついには神聖ユモ国の頂点に君臨する皇さまから召喚されてしまう。
で、おっちら長旅の末に待っていたのは、国をも揺るがす大騒動。
愛と憎しみ、様々な思惑と裏切り、陰謀が錯綜し、ふるえる聖都。
騒動の渦中に巻き込まれたチヨコ。
辺境で培ったモロモロとミヤビのチカラを借りて、どうにか難を退けるも、
ついにはチカラ尽きて深い眠りに落ちるのであった。
天剣と少女の冒険譚。
剣の母シリーズ第二部、ここに開幕!
故国を飛び出し、舞台は北の国へと。
新たな出会い、いろんなふしぎ、待ち受ける数々の試練。
国の至宝をめぐる過去の因縁と暗躍する者たち。
ますます広がりをみせる世界。
その中にあって、何を知り、何を学び、何を選ぶのか?
迷走するチヨコの明日はどっちだ!
※本作品は単体でも楽しめるようになっておりますが、できればシリーズの第一部
「剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?ただいまお相手募集中です!」から
お付き合いいただけましたら、よりいっそうの満腹感を得られることまちがいなし。
あわせてどうぞ、ご賞味あれ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる