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番外編
『淡青に願う』(20話付近の主人公達)
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潮風を受けて、揺れる枝葉の合間を光が踊る。
青々とした葉の色は、こんなに遠い地でも変わらないのだと、久居(ひさい)は思った。
久居は、すらりとした細身の体躯に中性的な顔立ちをした二十歳そこそこの見た目の青年で、光を返さない漆黒の黒髪を、後頭部の高い位置で一つに括っていた。
こんな暑い最中にも、薄手の細長い白布を首に巻いていたが、これは首元に触れられると気を失ってしまう体質のせいだった。
時折海風に乗って流れてくる潮の香りは、少しずつ少しずつ久居の心の奥底に沁み込んで、抑えきれない不安がじわりと滲み出す。
普段は、海から離れた土地で生活することが多い久居だったが、幼い頃は海辺の町で暮らしていた。
そこで久居は両親を失い、最後に残った家族である弟も、守りきれず、失意と自責の念から海へと身を投じた。
潮の匂いは、当時八つだった久居の絶望や後悔や願いを泥々に混ぜ合わせたままの感情を呼び起こす。
自分一人では堪えきれない程の、どうしようもない息苦しさに、久居は、記憶の中の主人に縋る思いで空を仰いだ。
久居はもう三年の間、満身創痍で血の海の中に横たわる主人の姿しか目にしていない。
それでも、記憶の中で、自分より三つ年下の……今では六つ年下になってしまった少年主人はいつも微笑んでいた。
温かく、優しく、誠実な方だった。
十五歳という年相応に、笑ったり、冗談を言ったり。時々、自分にだけ悪ふざけをすることもあって、手はかかる方だったが、久居がそれを嫌だと思ったことは一度もない。
一生をあの方に捧げようと、心を決めていたのに。
自分は結局、たった一人の主人すら、守り切る事ができなかった。
後悔に滲む空の端で揺れる青。
久居の黒い瞳に映ったのは、青々とした葉の色だった。
潮風を受けて揺れる枝葉の合間を、光が踊る。
木々に下がる葉の色は、こんなに遠い地でも変わらなかった。
重なる濃い青は主人の着物の色。
光に透ける淡青は、主人の衿の色だ。
サワサワと風に揺れる主人の色に励まされるように、久居は深く深く息を吸う。
新鮮な気が、震える指先に、重い頭に、暗い心に巡り、全てを軽やかに温めてゆく。
そこでようやく、久居は自身の呼吸が浅くなっていたことに気付いた。
呼吸は全ての基本だと、剣の師も常々仰っていたのに。
そんなことも疎かになっていたなんて、そんな事にすら気付けずにいたなんて。
自身の不甲斐なさに沈みかけた久居へ、初夏の陽射しを浴びて、輝く淡青が微笑みかける。
久居の心に、主人の太陽のような笑顔がどこまでもあたたかく広がった。
「菰野(こもの)様……」
久居は思わず、主人の名を口にする。
ほんのわずかな囁き声に、ひと区画ほど離れた場所にいたリルが振り返った。
散歩中の犬をもふもふさせてもらっていたリルが、久居を一瞥して、独り言かという顔でまた犬に向き直る。
人ではないあの少年は、驚くほどに耳が良かった。
久居は小さく苦笑を浮かべて、また枝葉を仰ぎ見る。
(もし……もしここに、菰野様がいらっしゃったら、何と仰るでしょうか……)
私が、こんなに遠く離れた異国で、海に怯えていると知ったら。
久居は、眩しい陽射しにほんの少し目を細める。
(菰野様ならきっと、海は私と菰野様の出逢ったところだと、仰るのでしょうね)
あの日、死を望んだ久居を海は包み込み、遠く離れた菰野の元へと運んだ。
久居は海を怖れていたが、同時に望郷の思いにも似た、懐かしさに胸を掻き毟られるような、そこへ帰りたくてたまらなくなるような感情も抱えていた。
しかし、まだこの頃の久居は、その思いを菰野との出会いに結びつけていて、本当の理由を知らなかった。
いや、……正確には、自身が封じた記憶を、まだ思い出せずにいた。
久居は目に映る懐かしい色合いに、主人との思い出を辿る。
二人がまだ城で暮らしていた頃。
海で拾われた久居が、正式に菰野の傍付きとなったのは、雇い主であった菰野の母が毒殺されたからだった。
証拠不足から菰野の母の死因は不明とされたが、それ以降、菰野は度々命を狙われていた。
出自の不明な久居にとって『どこの馬の骨とも分からない……』なんて台詞は、耳にタコができるほど聞かされた。
それでも、菰野はそんな久居を信じ、いつでも真っ先に頼ってくれた。
あれはいつ頃だったか、菰野の母が亡くなってそう経っていない頃だ。
まだ自分が十三で、菰野が十歳程だったのだろう。
菰野と仲の良かった女官が、予定にない焼き菓子を持ってきた。
焼き菓子の甘い香りに混ざる、僅かな異臭。
それに気付いた久居は、荷物を抱えたまま、よろけたふりをして
それを叩き落とした。
彼女の顔色がサァッと変わる。
謝罪する久居の言葉の終わりも待たず、真っ青な顔で出て行く女官。
それを追おうと、久居が部屋を飛び出そうとした時、視界の端に、落ちた焼き菓子に手を伸ばす菰野の姿が映った。
「拾い食いなどしないでください!!」
久居の叫びに菰野がびくりと震え、手に摘んでいた焼き菓子を慌てて離す。
久居は、布巾で菰野の指に残った焼き菓子の粉を払い落とし、菰野の部屋に一欠片も残さないよう拾い集める。
一刻も早く追わねば……。と焦る久居に、しかし菰野はこれがダメなら他のでいいから、菓子が食べたいと、今すぐ食べたいと駄々をこねた。
どうにも離してくれそうにない菰野に、弱った久居は、比較的信頼のおける別の者を追跡に当たらせ、自身は他の女官とともに菰野に菓子を用意した。
逃げた女官が物言わぬ姿で見つかったのは、それからすぐの事だった。
それは、まるで誰かに殺されたかのような死に様だった。
つまりは、罠だったのだ。
菰野の傍に居なければ、一人で追っていたなら、疑われたのは間違いなく久居だった。
はたから見れば、歳よりずっとしっかりした久居が、歳よりもやや幼い雰囲気の菰野を甲斐甲斐しく世話している様に見えていたかも知れない。
けれど実際は、久居は城にいた頃から、何度も何度も菰野に救われていた。
菰野に拾われてから十年間、菰野と久居は、ずっとお互いを支え合って生きてきた。
それは、ほんの三年で揺らぐような物では無い。
それどころか、久居はこの三年で、激しい後悔と温かな思い出によって、元々強かった忠誠心をさらに強靭なものにしていた。
主人との思い出に支えられて、黒髪の青年従者は、潮風に黒髪をなびかせ前を向く。
風に揺れる黒髪は、一つに括られた毛先が肩先に付くか付かないかという長さだ。
旅立つ前の日、久居は腰ほどまで伸びていた黒髪を、主人の傍に捧げてきた。
せめて心だけは、常に主人の傍にあれるように、と……。
久居は、大きく深く息を吸い込んで、自身の目的をもう一度確認する。
自分が今ここにいるのは、全て、死の淵で眠る主人を救うためだ。
あの方の笑顔を、もう一度取り戻すため。
そのためなら、何だってすると強く誓ったはずだ。
久居は、熱く燃える誓いを胸に歩き出す。
息苦しさは、もうすっかり消え去っていた。
「リル、そろそろ行きましょうか」
久居にそっと声をかけられて、リルと呼ばれた少年が小走りに駆け寄ってくる。
十歳過ぎほどの見た目をした、薄茶色の髪と目をしたこの少年は人の何倍も耳が良かった。
少年は、久居の呼吸が元に戻っている事にホッとする。
と同時に、自分には出来なかった『久居を安心させる事』が、今は自分の姉と共に眠っているはずの菰野にできてしまうことが、少し悔しかった。
少年も、姉を救うため、久居と目的を同じくしていたが、久居ほど『一刻も早く助けたい』とは思いきれずにいる。
姉を助けたい気持ちも、早く会いたい気持ちも本物ではあったが、その結果を考えると……。
今リルが久居と共に居られるのは、この目的の達成のためで、それが成されてしまえば、もう一緒にはいられなくなってしまうのだろう。
リルは、さっきまで久居が見上げていた淡青を、チラリと見上げる。
(コモノサマ、お願い。もうちょっとだけ……。ボクを久居と一緒に居させて……)
少年は、陽に輝く淡青にそっと願いを託すと、先を行く青年の背を追いかけた。
青々とした葉の色は、こんなに遠い地でも変わらないのだと、久居(ひさい)は思った。
久居は、すらりとした細身の体躯に中性的な顔立ちをした二十歳そこそこの見た目の青年で、光を返さない漆黒の黒髪を、後頭部の高い位置で一つに括っていた。
こんな暑い最中にも、薄手の細長い白布を首に巻いていたが、これは首元に触れられると気を失ってしまう体質のせいだった。
時折海風に乗って流れてくる潮の香りは、少しずつ少しずつ久居の心の奥底に沁み込んで、抑えきれない不安がじわりと滲み出す。
普段は、海から離れた土地で生活することが多い久居だったが、幼い頃は海辺の町で暮らしていた。
そこで久居は両親を失い、最後に残った家族である弟も、守りきれず、失意と自責の念から海へと身を投じた。
潮の匂いは、当時八つだった久居の絶望や後悔や願いを泥々に混ぜ合わせたままの感情を呼び起こす。
自分一人では堪えきれない程の、どうしようもない息苦しさに、久居は、記憶の中の主人に縋る思いで空を仰いだ。
久居はもう三年の間、満身創痍で血の海の中に横たわる主人の姿しか目にしていない。
それでも、記憶の中で、自分より三つ年下の……今では六つ年下になってしまった少年主人はいつも微笑んでいた。
温かく、優しく、誠実な方だった。
十五歳という年相応に、笑ったり、冗談を言ったり。時々、自分にだけ悪ふざけをすることもあって、手はかかる方だったが、久居がそれを嫌だと思ったことは一度もない。
一生をあの方に捧げようと、心を決めていたのに。
自分は結局、たった一人の主人すら、守り切る事ができなかった。
後悔に滲む空の端で揺れる青。
久居の黒い瞳に映ったのは、青々とした葉の色だった。
潮風を受けて揺れる枝葉の合間を、光が踊る。
木々に下がる葉の色は、こんなに遠い地でも変わらなかった。
重なる濃い青は主人の着物の色。
光に透ける淡青は、主人の衿の色だ。
サワサワと風に揺れる主人の色に励まされるように、久居は深く深く息を吸う。
新鮮な気が、震える指先に、重い頭に、暗い心に巡り、全てを軽やかに温めてゆく。
そこでようやく、久居は自身の呼吸が浅くなっていたことに気付いた。
呼吸は全ての基本だと、剣の師も常々仰っていたのに。
そんなことも疎かになっていたなんて、そんな事にすら気付けずにいたなんて。
自身の不甲斐なさに沈みかけた久居へ、初夏の陽射しを浴びて、輝く淡青が微笑みかける。
久居の心に、主人の太陽のような笑顔がどこまでもあたたかく広がった。
「菰野(こもの)様……」
久居は思わず、主人の名を口にする。
ほんのわずかな囁き声に、ひと区画ほど離れた場所にいたリルが振り返った。
散歩中の犬をもふもふさせてもらっていたリルが、久居を一瞥して、独り言かという顔でまた犬に向き直る。
人ではないあの少年は、驚くほどに耳が良かった。
久居は小さく苦笑を浮かべて、また枝葉を仰ぎ見る。
(もし……もしここに、菰野様がいらっしゃったら、何と仰るでしょうか……)
私が、こんなに遠く離れた異国で、海に怯えていると知ったら。
久居は、眩しい陽射しにほんの少し目を細める。
(菰野様ならきっと、海は私と菰野様の出逢ったところだと、仰るのでしょうね)
あの日、死を望んだ久居を海は包み込み、遠く離れた菰野の元へと運んだ。
久居は海を怖れていたが、同時に望郷の思いにも似た、懐かしさに胸を掻き毟られるような、そこへ帰りたくてたまらなくなるような感情も抱えていた。
しかし、まだこの頃の久居は、その思いを菰野との出会いに結びつけていて、本当の理由を知らなかった。
いや、……正確には、自身が封じた記憶を、まだ思い出せずにいた。
久居は目に映る懐かしい色合いに、主人との思い出を辿る。
二人がまだ城で暮らしていた頃。
海で拾われた久居が、正式に菰野の傍付きとなったのは、雇い主であった菰野の母が毒殺されたからだった。
証拠不足から菰野の母の死因は不明とされたが、それ以降、菰野は度々命を狙われていた。
出自の不明な久居にとって『どこの馬の骨とも分からない……』なんて台詞は、耳にタコができるほど聞かされた。
それでも、菰野はそんな久居を信じ、いつでも真っ先に頼ってくれた。
あれはいつ頃だったか、菰野の母が亡くなってそう経っていない頃だ。
まだ自分が十三で、菰野が十歳程だったのだろう。
菰野と仲の良かった女官が、予定にない焼き菓子を持ってきた。
焼き菓子の甘い香りに混ざる、僅かな異臭。
それに気付いた久居は、荷物を抱えたまま、よろけたふりをして
それを叩き落とした。
彼女の顔色がサァッと変わる。
謝罪する久居の言葉の終わりも待たず、真っ青な顔で出て行く女官。
それを追おうと、久居が部屋を飛び出そうとした時、視界の端に、落ちた焼き菓子に手を伸ばす菰野の姿が映った。
「拾い食いなどしないでください!!」
久居の叫びに菰野がびくりと震え、手に摘んでいた焼き菓子を慌てて離す。
久居は、布巾で菰野の指に残った焼き菓子の粉を払い落とし、菰野の部屋に一欠片も残さないよう拾い集める。
一刻も早く追わねば……。と焦る久居に、しかし菰野はこれがダメなら他のでいいから、菓子が食べたいと、今すぐ食べたいと駄々をこねた。
どうにも離してくれそうにない菰野に、弱った久居は、比較的信頼のおける別の者を追跡に当たらせ、自身は他の女官とともに菰野に菓子を用意した。
逃げた女官が物言わぬ姿で見つかったのは、それからすぐの事だった。
それは、まるで誰かに殺されたかのような死に様だった。
つまりは、罠だったのだ。
菰野の傍に居なければ、一人で追っていたなら、疑われたのは間違いなく久居だった。
はたから見れば、歳よりずっとしっかりした久居が、歳よりもやや幼い雰囲気の菰野を甲斐甲斐しく世話している様に見えていたかも知れない。
けれど実際は、久居は城にいた頃から、何度も何度も菰野に救われていた。
菰野に拾われてから十年間、菰野と久居は、ずっとお互いを支え合って生きてきた。
それは、ほんの三年で揺らぐような物では無い。
それどころか、久居はこの三年で、激しい後悔と温かな思い出によって、元々強かった忠誠心をさらに強靭なものにしていた。
主人との思い出に支えられて、黒髪の青年従者は、潮風に黒髪をなびかせ前を向く。
風に揺れる黒髪は、一つに括られた毛先が肩先に付くか付かないかという長さだ。
旅立つ前の日、久居は腰ほどまで伸びていた黒髪を、主人の傍に捧げてきた。
せめて心だけは、常に主人の傍にあれるように、と……。
久居は、大きく深く息を吸い込んで、自身の目的をもう一度確認する。
自分が今ここにいるのは、全て、死の淵で眠る主人を救うためだ。
あの方の笑顔を、もう一度取り戻すため。
そのためなら、何だってすると強く誓ったはずだ。
久居は、熱く燃える誓いを胸に歩き出す。
息苦しさは、もうすっかり消え去っていた。
「リル、そろそろ行きましょうか」
久居にそっと声をかけられて、リルと呼ばれた少年が小走りに駆け寄ってくる。
十歳過ぎほどの見た目をした、薄茶色の髪と目をしたこの少年は人の何倍も耳が良かった。
少年は、久居の呼吸が元に戻っている事にホッとする。
と同時に、自分には出来なかった『久居を安心させる事』が、今は自分の姉と共に眠っているはずの菰野にできてしまうことが、少し悔しかった。
少年も、姉を救うため、久居と目的を同じくしていたが、久居ほど『一刻も早く助けたい』とは思いきれずにいる。
姉を助けたい気持ちも、早く会いたい気持ちも本物ではあったが、その結果を考えると……。
今リルが久居と共に居られるのは、この目的の達成のためで、それが成されてしまえば、もう一緒にはいられなくなってしまうのだろう。
リルは、さっきまで久居が見上げていた淡青を、チラリと見上げる。
(コモノサマ、お願い。もうちょっとだけ……。ボクを久居と一緒に居させて……)
少年は、陽に輝く淡青にそっと願いを託すと、先を行く青年の背を追いかけた。
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