171 / 206
第三部
52話 奪還(中編)
しおりを挟む
「玖斬様!!」
ヒバナの悲痛な叫びは、音を発する前に闇の中に飲み込まれた。
炎が闇に覆いかぶさると、闇は捕われまいと暴れ狂った。
広さのある空間いっぱいに、闇と炎が混ざり合い、充満する。
闇がヒバナを掠める度に、思い出したくもない光景ばかりが胸に浮かぶ。
全てをかけて仕えると誓った彼女の、あまりにも早過ぎる最後……。
それは、今の主人(玖斬)との出会いでもあった。
ヒバナは強くかぶりを振り、過去を振り払う。
(……私の玖斬様はいずこへ……)
見渡しても、視界に映るのは闇と炎の奔流だけだったが、ヒバナがクザンの魂を見失うはずが無い。
主人の気配を辿るように進めば、その先はまだ深い闇へと続いていた。
衝撃波に飛ばされたからか少し離れてしまっていたが、可能な限り近付くと、主人へまた力を送り始める。
スルスルと吸い込まれてゆく力は、主人の意識はまだはっきりしている証拠だった。
後は、もういいと言われるか、この命が尽きるまで、注ぎ続けるだけだった。
「お、生きてたか」
クザンは流れ込んできた力に、ヒバナの無事を知る。
それと同時に、早いところ決着をつけなければ、ヒバナが倒れるだろう事も頭の端に入れておいた。
上も下もわからないような空間。
言葉は、口にしても自分の耳にすら届かない。
もしかしたら、音すらも闇が喰っているのかも知れない。
クザンは、より一層腹の底に力を込める。
そうしていないと、一瞬で闇に意識を飛ばされそうだった。
ラスはもう目の前だ。
だが、まだ手は届かない。
「なんっなんだよ、この卵の殻みたいのは!!」
さっきから、殴っても焼いても、びくともしない。
そうこうしている間にも、クザンの体はその輪郭から闇に浸食されてゆく。
クザンはこんなところで負けるわけにはいかなかった。
少なくとも、リリーより先に死ぬ事は、あってはならない。
リルとフリーの事だって、まだ置いて逝くには早過ぎる。
ラスを諦めて、環だけ回収して離脱するか?
一瞬頭をよぎった考え。
それに怒り狂ったのは、クザン自身だった。
「お前だけ置いていけるかよっっっ!!!」
ゴッ……と鈍く重い音が脳に響き、闇色の殻にヒビが入る。
どうやら、クザンの怒りに任せた頭突きが、最後の一押しになったらしい。
入った亀裂は細かく、どこまでも広がり、殻は粉々に砕け散る。
中から、さらに濃い闇が溢れ出す。
クザンは眉を顰めつつ、その中へ手を突っ込むと、ラスを引き摺り出した。
額から滴る鮮血がボタボタと落ちて、クザンは自身の額が割れた事にようやく気付く。
ラスは闇に飲み込まれ、黒く染まっていた。
クザンは、ラスを包むように炎を纏わせる。
闇は、抵抗するようにバチバチと火花を散らして渦巻いたが、次第に溶けて消えた。
フッと、部屋中の空気が軽くなる。
闇の気配が抜けてゆくと、部屋には淡い水色の炎だけが広がっていた。
「火端、もういいぞ」
言われて、ヒバナがその場に崩れる。
「はっ……、流石は、私の玖斬様……お見事で、ございます」
ゼエハアと汗だくで肩で息をしつつも、ヒバナがクザンを称賛する。
普段はシワひとつ無い真っ白な服も、今はあちこちを闇に喰われ黒ずんでいた。
「当然だ」
部屋に漂う炎を吸収しながら、クザンが笑う。
その笑顔を、ヒバナがホッとした表情で見上げた。
クザンは大股でヒバナの所まで歩くと、片手で頭をガシガシ撫で回す。
クザンの瞳と同じ檜皮色の帽子がずり下がるのを、ヒバナは片手で押さえた。
「お前もよく頑張ったな、偉いぞ」
「玖、玖斬様……!!」
ヒバナが大きく息を吸い込む。
しかしクザンは、ヒバナがいつもの長ったらしい話を始めるより早く、ヒバナの目の前に腕を突き出した。
その片手には、ラスが頭を掴まれたままぶら下がっている。
「だが、こいつのことを知らせなかったのは、許せん!!」
クザンは紛れもない殺気を込めて、ヒバナを睨み付けた。
----------
(あ、お父さん達、勝ったみたい……)
リルは、手を耳に添えて城中の音に集中する。
指笛の音がした。お父さんが空竜を呼んだらしい。
もうじき、ここに来るだろう。
もう少ししたら、さっきのお姉さんもここに着く。
一緒のレイはちょっと弱ってる音だけど、死にそうってほどではない。
仲直り、出来たのかな……?
久居に伝えると、きっとレイの方に行っちゃうだろうな。と思いつつ、リルは目の前の二人を交互に見上げた。
久居とクオンは、シンと静まり返ったまま見つめ合っている。
クオンは酷く悲しそうな目で、それでも優しく微笑んでいた。
久居はその微笑みを、どうしたら良いのか分からないままだった。
「久居はとっても強いから、大丈夫だよ?」
沈黙を破って、リルがクオンに話しかけた。
クオンの悲しみが一層濃くなる。
「天使達は……どんな手段を取るかわかりません。
たとえ、久居が直接天使に負ける事がなくても……」
そこまでで、クオンの言葉は途切れた。
久居がようやく口を開く。
「……かまいません。それは、私の人生です」
静かに、しかしはっきりと言い切られ、クオンが動揺する。
「そんな……、私は、久居にそんな思いはさせたくありま……」
「私は、自分のせいでこの世界が滅ぶなど、もっと嫌です」
被せて言われ、クオンは可哀想なほど狼狽えた。
「そんなつもりはありません。天界だけを……」
「それもお断りです。天界は私の友人の故郷ですから」
クオンが息を呑む音は、久居にも十分聞き取れた。
「…………では……それでは……、私は一体、どうすれば……」
クオンが自身の眼前に広げた両手は、ひどく震えている。
「生きてください。この世界で。できる限り幸せに。
私は、たとえこの血のせいで命を失うとしても、微塵も貴方を恨みはしません」
久居の言葉は静かだった。
「久居……」
クオンは、今にも泣き出しそうな顔で久居を見る。
そんな視線を受け止めて、久居はようやく、どこか仕方なさそうに表情を緩める。
「貴方が……。いえ。父さんがいなくては、私はそもそもこの世に居ないのですから」
久居が、脳裏に主人の姿を映して、美しく微笑んだ。
「……久居……」
悲しそうな瞳の色は変わらなかったが、それでもクオンは目を細めた。
切なく儚げな、僅かにでも触れると壊れてしまいそうな微笑み。
それを見て、リルはなんとなく、クオンの瞳はもうずっと前から悲しい色だったんだろうな……と思った。
近付いて来た足音に、リルが通路の方を見る。
その仕草に、久居がハッとそちらを振り返るので、クオンもそちらに目をやった。
「父さん……お兄ちゃんを助けて……」
べしょべしょに泣きながら、血だらけのレイを引き摺って出てきたのは、サラだった。
「サラ!」
クオンが慌てて駆け寄る。
あちこちに血がついたサラの怪我を確認するクオンが、サラに怪我がない事を知って息をつく。
その後ろで、久居がジリっと半歩後退った。
(……今、レイの妹に『父さん』と呼ばれませんでしたか!?)
脳内で可能性の計算を始める久居の元へ、羽ばたき音が降る。
それとともに、中庭にブワッと風が起こった。
見上げた空竜から、クザンが身を乗り出して叫ぶ。
「帰るぞ!!」
言われて、リルがサラの腕からひょいとレイを取り上げた。
「あ、お兄ちゃん……」
「大丈夫。レイはこのくらいじゃ死なないからね」
リルに至近距離でにっこり微笑まれて、サラは、伸ばしかけた腕を困った顔でじわりと引っ込める。
「……」
「うん、ボク達がちゃんと治してあげるよ」
「……」
「どういたしまして!」
リルが、花のように眩しく微笑んだ。
「!?」
なぜかサラと会話を成立させているリルに、クオンが驚く。
その間に、リルはクザンに手を掴まれて、ぐいと空竜に引き上げられた。
続いて久居も飛び乗る。
「ま、待ってください!!」
クオンが慌てて久居に手を伸ばす。
ぽいと久居の手に、環が一つ投げ寄越される。
投げたクザンは「使え」とだけ言った。
「はい」
久居が手早く環を装着し、風を起こす。
空竜に追い縋ろうとするクオンが、風に煽られて歩みを止める。
久居はレイをちらと見てから、サラに「貴女も来ますか?」と声をかけてみる。
和解したなら、レイの怪我が気になるのなら、勝手に引き離すのも何だか申し訳ない。
「……私は行かない。父さんが一人になっちゃうから……」
サラが静かに首を振るのを見て、久居は
「分かりました。ありがとうございます」と心を込めて一礼する。
次の瞬間、空竜は大きく羽ばたき、空高く飛び立った。
ヒバナの悲痛な叫びは、音を発する前に闇の中に飲み込まれた。
炎が闇に覆いかぶさると、闇は捕われまいと暴れ狂った。
広さのある空間いっぱいに、闇と炎が混ざり合い、充満する。
闇がヒバナを掠める度に、思い出したくもない光景ばかりが胸に浮かぶ。
全てをかけて仕えると誓った彼女の、あまりにも早過ぎる最後……。
それは、今の主人(玖斬)との出会いでもあった。
ヒバナは強くかぶりを振り、過去を振り払う。
(……私の玖斬様はいずこへ……)
見渡しても、視界に映るのは闇と炎の奔流だけだったが、ヒバナがクザンの魂を見失うはずが無い。
主人の気配を辿るように進めば、その先はまだ深い闇へと続いていた。
衝撃波に飛ばされたからか少し離れてしまっていたが、可能な限り近付くと、主人へまた力を送り始める。
スルスルと吸い込まれてゆく力は、主人の意識はまだはっきりしている証拠だった。
後は、もういいと言われるか、この命が尽きるまで、注ぎ続けるだけだった。
「お、生きてたか」
クザンは流れ込んできた力に、ヒバナの無事を知る。
それと同時に、早いところ決着をつけなければ、ヒバナが倒れるだろう事も頭の端に入れておいた。
上も下もわからないような空間。
言葉は、口にしても自分の耳にすら届かない。
もしかしたら、音すらも闇が喰っているのかも知れない。
クザンは、より一層腹の底に力を込める。
そうしていないと、一瞬で闇に意識を飛ばされそうだった。
ラスはもう目の前だ。
だが、まだ手は届かない。
「なんっなんだよ、この卵の殻みたいのは!!」
さっきから、殴っても焼いても、びくともしない。
そうこうしている間にも、クザンの体はその輪郭から闇に浸食されてゆく。
クザンはこんなところで負けるわけにはいかなかった。
少なくとも、リリーより先に死ぬ事は、あってはならない。
リルとフリーの事だって、まだ置いて逝くには早過ぎる。
ラスを諦めて、環だけ回収して離脱するか?
一瞬頭をよぎった考え。
それに怒り狂ったのは、クザン自身だった。
「お前だけ置いていけるかよっっっ!!!」
ゴッ……と鈍く重い音が脳に響き、闇色の殻にヒビが入る。
どうやら、クザンの怒りに任せた頭突きが、最後の一押しになったらしい。
入った亀裂は細かく、どこまでも広がり、殻は粉々に砕け散る。
中から、さらに濃い闇が溢れ出す。
クザンは眉を顰めつつ、その中へ手を突っ込むと、ラスを引き摺り出した。
額から滴る鮮血がボタボタと落ちて、クザンは自身の額が割れた事にようやく気付く。
ラスは闇に飲み込まれ、黒く染まっていた。
クザンは、ラスを包むように炎を纏わせる。
闇は、抵抗するようにバチバチと火花を散らして渦巻いたが、次第に溶けて消えた。
フッと、部屋中の空気が軽くなる。
闇の気配が抜けてゆくと、部屋には淡い水色の炎だけが広がっていた。
「火端、もういいぞ」
言われて、ヒバナがその場に崩れる。
「はっ……、流石は、私の玖斬様……お見事で、ございます」
ゼエハアと汗だくで肩で息をしつつも、ヒバナがクザンを称賛する。
普段はシワひとつ無い真っ白な服も、今はあちこちを闇に喰われ黒ずんでいた。
「当然だ」
部屋に漂う炎を吸収しながら、クザンが笑う。
その笑顔を、ヒバナがホッとした表情で見上げた。
クザンは大股でヒバナの所まで歩くと、片手で頭をガシガシ撫で回す。
クザンの瞳と同じ檜皮色の帽子がずり下がるのを、ヒバナは片手で押さえた。
「お前もよく頑張ったな、偉いぞ」
「玖、玖斬様……!!」
ヒバナが大きく息を吸い込む。
しかしクザンは、ヒバナがいつもの長ったらしい話を始めるより早く、ヒバナの目の前に腕を突き出した。
その片手には、ラスが頭を掴まれたままぶら下がっている。
「だが、こいつのことを知らせなかったのは、許せん!!」
クザンは紛れもない殺気を込めて、ヒバナを睨み付けた。
----------
(あ、お父さん達、勝ったみたい……)
リルは、手を耳に添えて城中の音に集中する。
指笛の音がした。お父さんが空竜を呼んだらしい。
もうじき、ここに来るだろう。
もう少ししたら、さっきのお姉さんもここに着く。
一緒のレイはちょっと弱ってる音だけど、死にそうってほどではない。
仲直り、出来たのかな……?
久居に伝えると、きっとレイの方に行っちゃうだろうな。と思いつつ、リルは目の前の二人を交互に見上げた。
久居とクオンは、シンと静まり返ったまま見つめ合っている。
クオンは酷く悲しそうな目で、それでも優しく微笑んでいた。
久居はその微笑みを、どうしたら良いのか分からないままだった。
「久居はとっても強いから、大丈夫だよ?」
沈黙を破って、リルがクオンに話しかけた。
クオンの悲しみが一層濃くなる。
「天使達は……どんな手段を取るかわかりません。
たとえ、久居が直接天使に負ける事がなくても……」
そこまでで、クオンの言葉は途切れた。
久居がようやく口を開く。
「……かまいません。それは、私の人生です」
静かに、しかしはっきりと言い切られ、クオンが動揺する。
「そんな……、私は、久居にそんな思いはさせたくありま……」
「私は、自分のせいでこの世界が滅ぶなど、もっと嫌です」
被せて言われ、クオンは可哀想なほど狼狽えた。
「そんなつもりはありません。天界だけを……」
「それもお断りです。天界は私の友人の故郷ですから」
クオンが息を呑む音は、久居にも十分聞き取れた。
「…………では……それでは……、私は一体、どうすれば……」
クオンが自身の眼前に広げた両手は、ひどく震えている。
「生きてください。この世界で。できる限り幸せに。
私は、たとえこの血のせいで命を失うとしても、微塵も貴方を恨みはしません」
久居の言葉は静かだった。
「久居……」
クオンは、今にも泣き出しそうな顔で久居を見る。
そんな視線を受け止めて、久居はようやく、どこか仕方なさそうに表情を緩める。
「貴方が……。いえ。父さんがいなくては、私はそもそもこの世に居ないのですから」
久居が、脳裏に主人の姿を映して、美しく微笑んだ。
「……久居……」
悲しそうな瞳の色は変わらなかったが、それでもクオンは目を細めた。
切なく儚げな、僅かにでも触れると壊れてしまいそうな微笑み。
それを見て、リルはなんとなく、クオンの瞳はもうずっと前から悲しい色だったんだろうな……と思った。
近付いて来た足音に、リルが通路の方を見る。
その仕草に、久居がハッとそちらを振り返るので、クオンもそちらに目をやった。
「父さん……お兄ちゃんを助けて……」
べしょべしょに泣きながら、血だらけのレイを引き摺って出てきたのは、サラだった。
「サラ!」
クオンが慌てて駆け寄る。
あちこちに血がついたサラの怪我を確認するクオンが、サラに怪我がない事を知って息をつく。
その後ろで、久居がジリっと半歩後退った。
(……今、レイの妹に『父さん』と呼ばれませんでしたか!?)
脳内で可能性の計算を始める久居の元へ、羽ばたき音が降る。
それとともに、中庭にブワッと風が起こった。
見上げた空竜から、クザンが身を乗り出して叫ぶ。
「帰るぞ!!」
言われて、リルがサラの腕からひょいとレイを取り上げた。
「あ、お兄ちゃん……」
「大丈夫。レイはこのくらいじゃ死なないからね」
リルに至近距離でにっこり微笑まれて、サラは、伸ばしかけた腕を困った顔でじわりと引っ込める。
「……」
「うん、ボク達がちゃんと治してあげるよ」
「……」
「どういたしまして!」
リルが、花のように眩しく微笑んだ。
「!?」
なぜかサラと会話を成立させているリルに、クオンが驚く。
その間に、リルはクザンに手を掴まれて、ぐいと空竜に引き上げられた。
続いて久居も飛び乗る。
「ま、待ってください!!」
クオンが慌てて久居に手を伸ばす。
ぽいと久居の手に、環が一つ投げ寄越される。
投げたクザンは「使え」とだけ言った。
「はい」
久居が手早く環を装着し、風を起こす。
空竜に追い縋ろうとするクオンが、風に煽られて歩みを止める。
久居はレイをちらと見てから、サラに「貴女も来ますか?」と声をかけてみる。
和解したなら、レイの怪我が気になるのなら、勝手に引き離すのも何だか申し訳ない。
「……私は行かない。父さんが一人になっちゃうから……」
サラが静かに首を振るのを見て、久居は
「分かりました。ありがとうございます」と心を込めて一礼する。
次の瞬間、空竜は大きく羽ばたき、空高く飛び立った。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
異世界に召喚されたのは居合を駆使する女の子!
高岩唯丑
ファンタジー
自分の部屋で寝ていたはずが、気づいたら、武器や防具がいっぱいある部屋に?!
でも、西洋の物があふれたそこに、似つかわしくない日本刀があった。
リコはそれになぜかとても惹かれて……。
そして、戦いに巻き込まれて、その刀を手に得意の居合で戦う!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる