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第四章 鳥像の門
嫉妬の影8
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「だから、ルキルくんと人間の神様は、雷の神様と一緒に地上に戻って。また、必ず会える。嫌だと言われても、僕の方から会いに行く。そしてエンド、君はここに残るんだ」
「え? ここと言うと?」
厳しいシロキさんの視線が痛い。
「え、じゃないよ。アドバンドと一緒に炎の地獄に帰るつもりだったんじゃないよね? 君は門から出さない。ここであと数日か、百年後か知らないけど、マツリくんとイサリくんの魂が極楽にやって来るまで一緒に待つんだ。これがカドとお前の願いなんだから……言っただろう? 僕は神様だから、全員の願いを叶える」
「シロキさんは俺のことが嫌いだろ? 大丈夫か」
俺を嫌っているシロキさんと百年一緒に過ごすのはさすがにしんどい。
「君は僕の対だから好きとか嫌いではないんだよ。まさか断る気じゃないよね?」
シロキさんがゆっくりと近づいてきた。
耳元に顔を寄せてくる。初めて会った時にもこうされたけれど、本当に弱わる。
このシロキさんの匂いとやわらかい髪が顔に当たると、拒否できない。
「断っても無駄だよ。君も僕のものだから。第一、最近造られたくせに生意気なんだよ」
「そんな、生意気って……」
カド、止めてくれよ。やっぱり、お前の神様、怖いぞ。カドが白銀の液体になってシロキさんの身体を掴まえた。
「シロキさん、エンドに意地悪しないで。そんなシロキさんは嫌いだ」
シロキさんの顔が耳元から離れ、真正面にきた。怖さは消えたが、まだ緊張する。
シロキさんが声を震わせて、するりと床に膝をつく。
「ごめん、カド……嫌いにならないで……こんなかっこいい悪魔が困るところを見るのがなんかくすぐったくて、つい……」
「今度エンドを困らせたらシロキさんとは口をきかないよ」
嘘だろ……カドの言葉にシロキさんが我を忘れて床に顔をこすりつけている。カドを溺愛しているのにかわいそうだ。
「シロキさん、からかってくれよ。俺は何もわからないから、からかい甲斐もあるだろ。金と銀の融合した魂の子が、新しい作成者になるまで、ここであなたとカドと過ごすよ。そうしたいと願ってた。願いを叶えてえくれてりがとう、神様」
シロキさんが優しく微笑む。神様の顔だ。
「これからは僕の悪魔になって」
「何言ってるんだ。シロキさんには自分の悪魔がいるだろ――」
そこまで言って自分の鈍さを呪いたくなった。
「シロキさんは本当に神様だな」
そう言って、頭を撫でてやった。ついさっきまで挑発的だったのに、俺の胸にそっと顔を寄せ静かに泣くシロキさんを眺めているうちに切なくなってきた。
シロキさんはナイトの願いもちゃんと知っていた。そして叶えるんだ――
「え? ここと言うと?」
厳しいシロキさんの視線が痛い。
「え、じゃないよ。アドバンドと一緒に炎の地獄に帰るつもりだったんじゃないよね? 君は門から出さない。ここであと数日か、百年後か知らないけど、マツリくんとイサリくんの魂が極楽にやって来るまで一緒に待つんだ。これがカドとお前の願いなんだから……言っただろう? 僕は神様だから、全員の願いを叶える」
「シロキさんは俺のことが嫌いだろ? 大丈夫か」
俺を嫌っているシロキさんと百年一緒に過ごすのはさすがにしんどい。
「君は僕の対だから好きとか嫌いではないんだよ。まさか断る気じゃないよね?」
シロキさんがゆっくりと近づいてきた。
耳元に顔を寄せてくる。初めて会った時にもこうされたけれど、本当に弱わる。
このシロキさんの匂いとやわらかい髪が顔に当たると、拒否できない。
「断っても無駄だよ。君も僕のものだから。第一、最近造られたくせに生意気なんだよ」
「そんな、生意気って……」
カド、止めてくれよ。やっぱり、お前の神様、怖いぞ。カドが白銀の液体になってシロキさんの身体を掴まえた。
「シロキさん、エンドに意地悪しないで。そんなシロキさんは嫌いだ」
シロキさんの顔が耳元から離れ、真正面にきた。怖さは消えたが、まだ緊張する。
シロキさんが声を震わせて、するりと床に膝をつく。
「ごめん、カド……嫌いにならないで……こんなかっこいい悪魔が困るところを見るのがなんかくすぐったくて、つい……」
「今度エンドを困らせたらシロキさんとは口をきかないよ」
嘘だろ……カドの言葉にシロキさんが我を忘れて床に顔をこすりつけている。カドを溺愛しているのにかわいそうだ。
「シロキさん、からかってくれよ。俺は何もわからないから、からかい甲斐もあるだろ。金と銀の融合した魂の子が、新しい作成者になるまで、ここであなたとカドと過ごすよ。そうしたいと願ってた。願いを叶えてえくれてりがとう、神様」
シロキさんが優しく微笑む。神様の顔だ。
「これからは僕の悪魔になって」
「何言ってるんだ。シロキさんには自分の悪魔がいるだろ――」
そこまで言って自分の鈍さを呪いたくなった。
「シロキさんは本当に神様だな」
そう言って、頭を撫でてやった。ついさっきまで挑発的だったのに、俺の胸にそっと顔を寄せ静かに泣くシロキさんを眺めているうちに切なくなってきた。
シロキさんはナイトの願いもちゃんと知っていた。そして叶えるんだ――
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