奇跡の神様

白木

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第四章 鳥像の門

極楽の始まり3

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 出来上がった人型を眺める。

 ――微妙。

 形はかなり上手くいったと思う。直す所がないほど整っている。でも、全く人間らしさがない。

「ごめなさい。何と言うかその、人型の美しい無機物みたいになってしまいました。これが僕の精一杯なんです」

 不思議そうに自分の手を見ていた使いに着物—―これはかなり上手に出来た――をかけてやる。

「これがわたしの手ですか」

「――気に入らないですか」

 ごくりと一度唾を呑んで聞いた。

「完璧です。感動しました。これでわたしは、神様の代わりを務めることができる。ありがとうございます」

「……その代わりを務める、とういのは一体どういう意味なんですか。生命の神様を名乗るのなら余計に地上にいた方が……」

 僕の造った男が首を横に振った。驚いているつもりか? 表情が変わらないから良くわからない。動作は鳥っぽいし。

「まさか、わたしが生命の神様を名乗るなんてことはありません。神様が身体の中で行っていた浄化と循環を代わりにやるのです。それを、また世界の生きる意志が死を追い越す日まで、わたしの神様が再成できる時まで続けます」

 真顔で鳥が言う。

 これ……真顔なのか? それとも使いが鳥だから表情が変えられないだけなのか。

「いくら生命の神様の使いだからってそんなことが出来るんですか?」

「それは……」

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