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第四章 鳥像の門
計画2
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そうだ、僕たち――神様と悪魔は極楽の指示を利用した。
宝物の回収に人間の世界に降ろした幽霊は全てナイトに消されてしまった。次の手として、悪魔に神様殺しを指示したんだ。
――いや、正確には解体だ。殺してしまったら、神様を、僕を取り返すことは出来ない。
修復できる程度の破壊なら、生まれた極楽に、作成者の元に戻らざるを得ない。
実際、さっきアドバンドに本当に無防備な魂を刺されていたら、僕は極楽に向かった。
僕が消えたらカドも消えてしまう。それだけで十分過ぎる理由だ。
取り戻したいのは僕だろう。それなのに他の神様まで解体させようとしたのは僕の協力者を見つけるためだろうな。
神様を極楽で再成させなければいけないほどの傷を与えるには、ガジエアが必要だ。
ガジエアの近くにいるだけで僕を助けている可能性は高いが、乱暴なやり方だ。
昔の僕のような感情に任せた賭けみたいなことを、作成者がやるなんて、らしくない。
相当追い詰められているんだろう。
今回のことも、僕はずっと前から想定していた。作成者がいずれ、手当たり次第に神様を襲いだした時、僕の味方は極楽と関係のない神様でないといけない。
そう、月の神様や人間の神様のように。
人間の神様については悪いけど、彼の引け目を利用させてもらった。
僕の頼みを断れるわけがない。そして、彼は人間に求められて生まれた神様だから、ガジエアなどでは死なない事はわかっていた。
刺されたら、当たり前に傷つくだろうが、修復される。彼の弱点は人間に求められなくなること、それだけなのだから。
しばらくしてルキルくんに会った。その時、直ぐにこの神様は僕の事を知っていると直感した。僕が僕を認識するずっと前から知っている、と。協力してもらうなら、この神様だと思った。
太古の神様も極楽の作成物ではないから、ガジエアでは殺せない。
ファミドの傷を見た時わかった。かなり広範囲に切られたものだったから。一瞬であんなに修復してしまうなんて。でも、何で完全に修復できないのかも不思議だった。
できないのではなく、しなかったんだ。
敢えて傷を残した。ナイトが現れたから。ナイトの腕に残る傷を見て修復を止めたんだ。理由はわからない。ルキルくんすらわかっていないかも知れない。使いはいつだって神様より利口で、計り知れない。
僕が治療をする、なんて意味の無いことを申し出て近づいた時、月に光る目の奥に、ナイトの腕の傷が鮮明に見えた。
ファミドは優しい獣の匂いで、全てを映して構わないと伝えてくれたけど、僕は鏡になることはしなかった。知るのが怖かった。
宝物の回収に人間の世界に降ろした幽霊は全てナイトに消されてしまった。次の手として、悪魔に神様殺しを指示したんだ。
――いや、正確には解体だ。殺してしまったら、神様を、僕を取り返すことは出来ない。
修復できる程度の破壊なら、生まれた極楽に、作成者の元に戻らざるを得ない。
実際、さっきアドバンドに本当に無防備な魂を刺されていたら、僕は極楽に向かった。
僕が消えたらカドも消えてしまう。それだけで十分過ぎる理由だ。
取り戻したいのは僕だろう。それなのに他の神様まで解体させようとしたのは僕の協力者を見つけるためだろうな。
神様を極楽で再成させなければいけないほどの傷を与えるには、ガジエアが必要だ。
ガジエアの近くにいるだけで僕を助けている可能性は高いが、乱暴なやり方だ。
昔の僕のような感情に任せた賭けみたいなことを、作成者がやるなんて、らしくない。
相当追い詰められているんだろう。
今回のことも、僕はずっと前から想定していた。作成者がいずれ、手当たり次第に神様を襲いだした時、僕の味方は極楽と関係のない神様でないといけない。
そう、月の神様や人間の神様のように。
人間の神様については悪いけど、彼の引け目を利用させてもらった。
僕の頼みを断れるわけがない。そして、彼は人間に求められて生まれた神様だから、ガジエアなどでは死なない事はわかっていた。
刺されたら、当たり前に傷つくだろうが、修復される。彼の弱点は人間に求められなくなること、それだけなのだから。
しばらくしてルキルくんに会った。その時、直ぐにこの神様は僕の事を知っていると直感した。僕が僕を認識するずっと前から知っている、と。協力してもらうなら、この神様だと思った。
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ファミドの傷を見た時わかった。かなり広範囲に切られたものだったから。一瞬であんなに修復してしまうなんて。でも、何で完全に修復できないのかも不思議だった。
できないのではなく、しなかったんだ。
敢えて傷を残した。ナイトが現れたから。ナイトの腕に残る傷を見て修復を止めたんだ。理由はわからない。ルキルくんすらわかっていないかも知れない。使いはいつだって神様より利口で、計り知れない。
僕が治療をする、なんて意味の無いことを申し出て近づいた時、月に光る目の奥に、ナイトの腕の傷が鮮明に見えた。
ファミドは優しい獣の匂いで、全てを映して構わないと伝えてくれたけど、僕は鏡になることはしなかった。知るのが怖かった。
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