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【外伝3】 悪役令息の友人たちは再会を望む
01-6.
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「どうしたんだ?」
レオナルドは渋々離れたジェイドを気にすることもなく、視線をヒューバートとデュークに向ける。
……十年も経ったのに。
世間的には自主的に引きこもっているとされていた。
実際は監禁状態だったということをデュークは知っている。
……どうしてなにも言わないんだ。
助けを求める手紙を送ったことを覚えていないのだろうか。
まるでジェイドが救い出したことにより、全てが片付いたかのような顔をするレオナルドに対して激しい違和感と罪悪感を覚える。
「なんでもねえよ」
デュークは笑ってみせた。
それから視線を不満そうな顔をしているジェイドに向ける。
「副団長」
いつもならば職場じゃないから話しかけるなと素っ気なく言われるところだろう。
向けられている視線は部下に向けるものではない。明らかにレオナルドを横取りしようとしているのではないかと警戒する視線だ。
「休憩中なのに連れてきてくれてありがとうございます」
心にもない言葉を口にする。
「俺たち、もう行くんで!!」
デュークはそう言いながらレオナルドの右腕を掴む。
「そういうことで」
ヒューバートは待っていたと言わんばかりにレオナルドの左腕を掴んだ。
「……はぁ。仕方ねえな」
本気で妨害をするつもりはなかったのだろう。
ジェイドは呆れたような表情を浮かべながら両腕を掴まれて困惑した顔を浮かべているレオナルドの髪を撫ぜた。
「帰りは迎えに行くから。はしゃぎすぎるなよ」
「わかってる」
子ども扱いを受けていると思ったのだろうか。
レオナルドは頬を膨らませた。それに対し、ジェイドは愛おしそうな視線を向けていた。
「いってくる!」
レオナルドのその言葉が合図だったのだろう。
仲良く手を繋ぎ直した三人は走り出した。
【外伝3 完結】
レオナルドは渋々離れたジェイドを気にすることもなく、視線をヒューバートとデュークに向ける。
……十年も経ったのに。
世間的には自主的に引きこもっているとされていた。
実際は監禁状態だったということをデュークは知っている。
……どうしてなにも言わないんだ。
助けを求める手紙を送ったことを覚えていないのだろうか。
まるでジェイドが救い出したことにより、全てが片付いたかのような顔をするレオナルドに対して激しい違和感と罪悪感を覚える。
「なんでもねえよ」
デュークは笑ってみせた。
それから視線を不満そうな顔をしているジェイドに向ける。
「副団長」
いつもならば職場じゃないから話しかけるなと素っ気なく言われるところだろう。
向けられている視線は部下に向けるものではない。明らかにレオナルドを横取りしようとしているのではないかと警戒する視線だ。
「休憩中なのに連れてきてくれてありがとうございます」
心にもない言葉を口にする。
「俺たち、もう行くんで!!」
デュークはそう言いながらレオナルドの右腕を掴む。
「そういうことで」
ヒューバートは待っていたと言わんばかりにレオナルドの左腕を掴んだ。
「……はぁ。仕方ねえな」
本気で妨害をするつもりはなかったのだろう。
ジェイドは呆れたような表情を浮かべながら両腕を掴まれて困惑した顔を浮かべているレオナルドの髪を撫ぜた。
「帰りは迎えに行くから。はしゃぎすぎるなよ」
「わかってる」
子ども扱いを受けていると思ったのだろうか。
レオナルドは頬を膨らませた。それに対し、ジェイドは愛おしそうな視線を向けていた。
「いってくる!」
レオナルドのその言葉が合図だったのだろう。
仲良く手を繋ぎ直した三人は走り出した。
【外伝3 完結】
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