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第二話「呪われた動画配信者」
01-33.
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目的地に引き寄せられるかのように歩き続ける正樹を見失わないように、太一はカメラを構えながら歩くしかなかった。
「……マッキーの様子がおかしいことにお気づきな方もいらっしゃることでしょう」
このままでは生放送が破綻してしまう。
太一は危機感を抱いたかのように実況を始めた。
「あの目立ちたがりがカメラを見ないんです」
淡々とした声で実況を続ける。
それだけで視聴率を維持できるほどに注目を集めていた。
「一体、どこに向かうつもりなのか」
太一はカメラを回し続ける。
今回の配信のためだけに正樹が手に入れてきたものだ。メーカーもわからず、購入した店もわからない。
それなにもかかわらず、太一は何も疑わなかった。
「マッキーが止まりました」
50メートル先には正樹の背中が見える。
なにかに導かれたかのように歩いていたが、目的のものが見つかったのだろうか。
太一が正樹の隣に来るまでの間、微動だにせず、正樹は立っていた。
「……マッキー」
太一は正樹の名を呼べば、正樹は動くことを思い出したかのように太一を見つめた。
視線は太一ではなく、太一が持っているカメラに向けられている。
「なにか見つけたのか?」
「見つけたぜ」
「なにを?」
「この村の秘密だ」
正樹は笑った。
これ以上に面白いことはないというかのように満面の笑みを浮かべ、カメラのレンズを覗き込む。
「みーんーなー」
正樹は画面の向こう側にいる視聴者に話しかける。
「残念なお知らせがあります」
「は?」
「大ちゃんも初知り情報! ここで、みーんなに教えちゃいまーす!」
正樹の思い付き発言はいつものことだ。
「……マッキーの様子がおかしいことにお気づきな方もいらっしゃることでしょう」
このままでは生放送が破綻してしまう。
太一は危機感を抱いたかのように実況を始めた。
「あの目立ちたがりがカメラを見ないんです」
淡々とした声で実況を続ける。
それだけで視聴率を維持できるほどに注目を集めていた。
「一体、どこに向かうつもりなのか」
太一はカメラを回し続ける。
今回の配信のためだけに正樹が手に入れてきたものだ。メーカーもわからず、購入した店もわからない。
それなにもかかわらず、太一は何も疑わなかった。
「マッキーが止まりました」
50メートル先には正樹の背中が見える。
なにかに導かれたかのように歩いていたが、目的のものが見つかったのだろうか。
太一が正樹の隣に来るまでの間、微動だにせず、正樹は立っていた。
「……マッキー」
太一は正樹の名を呼べば、正樹は動くことを思い出したかのように太一を見つめた。
視線は太一ではなく、太一が持っているカメラに向けられている。
「なにか見つけたのか?」
「見つけたぜ」
「なにを?」
「この村の秘密だ」
正樹は笑った。
これ以上に面白いことはないというかのように満面の笑みを浮かべ、カメラのレンズを覗き込む。
「みーんーなー」
正樹は画面の向こう側にいる視聴者に話しかける。
「残念なお知らせがあります」
「は?」
「大ちゃんも初知り情報! ここで、みーんなに教えちゃいまーす!」
正樹の思い付き発言はいつものことだ。
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