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第二話「呪われた動画配信者」
01-2.
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「百年前までは村人がいたんだけど、ある日、突然、封鎖されてしまった」
正樹が語るのは今日の舞台になる廃村の話だ。
「ここには百二十三人の村人が住んでいた」
近くに立っている廃墟を指さす。
「でも、ある日、みんないなくなってしまった」
廃村となってから、手入れをされることなく、放置をされているらしい家はボロボロになり、今にも崩れ落ちそうになっている。
「一人の殺人鬼によって、皆殺しにされてしまったんだ」
それは正樹たちが作った嘘の話だ。
照明が点滅する。照明を支えている女性、伊藤蘭の腕が震えている。
「俺たちは大量殺人が行われた廃墟で、一体、なにがあったのか。それを解き明かしたい! という思いで企画した特別編になりまーす!」
正樹は蘭の様子に気づいていなかった。
蘭の視線は正樹の後ろに向けられている。カメラ目線で話を続けている正樹は後ろ向きで歩いており、正樹の右隣を歩く彰は立ち並んでいる廃墟とかした家に気を取られていた為、蘭が見つけてしまったものに気づいていないのだろう。
「いなくなった村人は発見されず、まだ、この廃村の中にいるのではないかと思われます」
テレビを意識したかのような取り繕った話し方に対し、彰は思わず苦笑する。カメラを回している太一は声を押し殺すように笑っている為、映像は若干、揺れていることだろう。
「あっ」
蘭が声を上げた。
「ランラン?」
正樹は何かを見つけたのかと目を輝かした。
「さっそく、朗報ですよ! みなさん!」
正樹は気づいていない。
背後でなにかが彼らを見つめていた。闇に溶け込み、両目が不気味に光っている。背丈は正樹よりもあるだろう。
「ランランが見つめる先には!?」
大急ぎで振り返った正樹の目には、それは映らなかった。
薄暗い廃墟が広がっている。
荒れ果てた道、草が生えている畑、道を覆い尽くすように倒れている大木、今にも倒壊しそうな家。
事前に調べた通りの光景だ。
正樹が語るのは今日の舞台になる廃村の話だ。
「ここには百二十三人の村人が住んでいた」
近くに立っている廃墟を指さす。
「でも、ある日、みんないなくなってしまった」
廃村となってから、手入れをされることなく、放置をされているらしい家はボロボロになり、今にも崩れ落ちそうになっている。
「一人の殺人鬼によって、皆殺しにされてしまったんだ」
それは正樹たちが作った嘘の話だ。
照明が点滅する。照明を支えている女性、伊藤蘭の腕が震えている。
「俺たちは大量殺人が行われた廃墟で、一体、なにがあったのか。それを解き明かしたい! という思いで企画した特別編になりまーす!」
正樹は蘭の様子に気づいていなかった。
蘭の視線は正樹の後ろに向けられている。カメラ目線で話を続けている正樹は後ろ向きで歩いており、正樹の右隣を歩く彰は立ち並んでいる廃墟とかした家に気を取られていた為、蘭が見つけてしまったものに気づいていないのだろう。
「いなくなった村人は発見されず、まだ、この廃村の中にいるのではないかと思われます」
テレビを意識したかのような取り繕った話し方に対し、彰は思わず苦笑する。カメラを回している太一は声を押し殺すように笑っている為、映像は若干、揺れていることだろう。
「あっ」
蘭が声を上げた。
「ランラン?」
正樹は何かを見つけたのかと目を輝かした。
「さっそく、朗報ですよ! みなさん!」
正樹は気づいていない。
背後でなにかが彼らを見つめていた。闇に溶け込み、両目が不気味に光っている。背丈は正樹よりもあるだろう。
「ランランが見つめる先には!?」
大急ぎで振り返った正樹の目には、それは映らなかった。
薄暗い廃墟が広がっている。
荒れ果てた道、草が生えている畑、道を覆い尽くすように倒れている大木、今にも倒壊しそうな家。
事前に調べた通りの光景だ。
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