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第一話 ブラッド・カザニアは恋をしている

02-7.※

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「そうか」

 アルバートは笑った。

 何よりも聞きたかった言葉を聞けたというかのような笑顔を向けられ、ブラッドは赤面する。

「愛している。ブラッド」

 ……かっこよすぎるだろ!!

 なにかと言い争いや喧嘩ばかりをしてきたが、アルバートの見た目はブラッドの好みそのものだった。

 笑顔を向けられただけで鼓動が早くなり、嫌味の一つも口にすることができない。

「可愛いな」

 アルバートは下着の上から上下に擦りながら、ブラッドの頬に軽い口付けをした。

「ひぐっ」

 喘ぎ声を無理に抑え込もうとしたのだろう。

 下着と一緒に上下に擦られる快感が逃れるようとするものの、ブラッドは顔を真っ赤にするだけで逃げられない。

「可愛い。ブラッド。可愛い」

 アルバートは下着で包むように掴んだブラッドの陰茎を上下に擦り、喘ぎ声を隠せなくなったブラッドの耳元で囁き続ける。

 ……やばい。

 可愛いと言われる度に頭が真っ白になる。

「んっ、ひっ」

 そんな言葉を望んでいないのだと言い返したいのにもかかわらず、口から洩れるのは可愛げの喘ぎ声だけだ。

 ……直接触られてもないのに!

 二週間、自慰をする余裕もなかった。

 それも原因の一つだろう。

 ……これ、やばいっ。

 下着越しで弄られるだけなのにもかかわらず、達してしまいそうになる。

「ひっ、んっ」

 先走りで濡れてしまっている下着と一緒に上下させられているだけだ。

 それなのに抵抗の一つも出来ない。

「それっ、やめっ」

 逃げようとすることもできず、ブラッドは涙目で訴えた。
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