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第一話 転生悪役令嬢は男装の騎士となる
06-24.※
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イランイランに似せられた香りを吸い込んでいた影響だろうか。思考回路がまとまらない。頭の中がぼんやりとしているのにもかかわらず、メルヴィンの声だけがはっきりと聞こえている。
不思議な状況になっている自覚さえもなかった。
「キスをしていいだろうか?」
メルヴィンに問われ、アデラインはゆっくりと自身の口を押えていた両手を下ろす。
「アデライン。愛している」
メルヴィンは愛の言葉を口にしてから、アデラインの唇を奪った。
迷うことなく口の中に舌を入れ、アデラインの言葉を奪うように舌を絡ませる。逃げ道は与えない。口の中を犯すように水音が部屋に響いているような錯覚に陥りながらも、アデラインはその激しい口付けを拒むことはできなかった。
思考回路は動かない。
部屋中に広がった甘い匂いがアデラインの理性を溶かそうとしている。
舌を絡めあい、互いに貪るように激しいキスをする。
アデラインはメルヴィンの舌に翻弄されていた。それでも、メルヴィンに応えようと必死に舌を動かし、すぐに絡み取られてしまう。
「ひっ、うっ」
ようやく解放されたアデラインの目は蕩けていた。
足元がおぼつかず、倒れそうになるのをメルヴィンに支えられる。メルヴィンに触れられた場所が熱を持ち、体が燃えるように熱くて仕方がない。
「キスだけで蕩けてしまったか」
メルヴィンの言葉はアデラインの耳に届いていなかった。
アデラインの口から零れた唾液を指で拭い、慣れた手つきでアデラインを横抱きにする。
「ひゃっ」
それにアデラインはかわいらしい声をあげた。
緊張によるものではない。メルヴィンに触れるだけで体が疼いてしまう。
触れられたところが熱くて仕方がないのにもかかわらず、メルヴィンはなにも問題がないかのような顔をしていた。
いつもならば、すぐに逃げ出そうとしただろう。
それはできそうにもなかった。
「初めてはベッドの上が良いだろう?」
メルヴィンはそう言いながら、アデラインをベッドの上に座らせる。
鍛冶屋に行く前から腕を通していたメルヴィンの上着を慣れた手つきで脱がし、それを床に放り投げる。それからメルヴィンはアデラインの頬に手を触れた。
不思議な状況になっている自覚さえもなかった。
「キスをしていいだろうか?」
メルヴィンに問われ、アデラインはゆっくりと自身の口を押えていた両手を下ろす。
「アデライン。愛している」
メルヴィンは愛の言葉を口にしてから、アデラインの唇を奪った。
迷うことなく口の中に舌を入れ、アデラインの言葉を奪うように舌を絡ませる。逃げ道は与えない。口の中を犯すように水音が部屋に響いているような錯覚に陥りながらも、アデラインはその激しい口付けを拒むことはできなかった。
思考回路は動かない。
部屋中に広がった甘い匂いがアデラインの理性を溶かそうとしている。
舌を絡めあい、互いに貪るように激しいキスをする。
アデラインはメルヴィンの舌に翻弄されていた。それでも、メルヴィンに応えようと必死に舌を動かし、すぐに絡み取られてしまう。
「ひっ、うっ」
ようやく解放されたアデラインの目は蕩けていた。
足元がおぼつかず、倒れそうになるのをメルヴィンに支えられる。メルヴィンに触れられた場所が熱を持ち、体が燃えるように熱くて仕方がない。
「キスだけで蕩けてしまったか」
メルヴィンの言葉はアデラインの耳に届いていなかった。
アデラインの口から零れた唾液を指で拭い、慣れた手つきでアデラインを横抱きにする。
「ひゃっ」
それにアデラインはかわいらしい声をあげた。
緊張によるものではない。メルヴィンに触れるだけで体が疼いてしまう。
触れられたところが熱くて仕方がないのにもかかわらず、メルヴィンはなにも問題がないかのような顔をしていた。
いつもならば、すぐに逃げ出そうとしただろう。
それはできそうにもなかった。
「初めてはベッドの上が良いだろう?」
メルヴィンはそう言いながら、アデラインをベッドの上に座らせる。
鍛冶屋に行く前から腕を通していたメルヴィンの上着を慣れた手つきで脱がし、それを床に放り投げる。それからメルヴィンはアデラインの頬に手を触れた。
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