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女体化編
第29話 女になった日
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朝、目を覚ますと女になっていた。
何の前触れもなく突然に。
泰彦の体内には女体化ウイルスが存在するといっても、抗体も存在していたはずなのにである。
髪の毛は背中程に伸び、胸は大きくなり、体全体が丸みを帯びている。
とりあえず泰彦が取った行動はオッパイを揉むことであった。
もみもみ……。
(確かにオッパイだ)
大きく腫れたような胸は柔らかく、自分で触ると、触られた感触が確かにある。
泰彦が幼いときに亡くなった母親は胸の大きな人であった。
女体化した泰彦はその母親の遺伝を色濃く受け継いでいた。
次に泰彦が確認したのは本当に女になっているかどうかである。
ひょっとして胸だけが大きくなっているのかもしれない。
右手をパンツの中に忍ばせてみた。
「ない!」
やはりオチンチンはなかった。
代わりに小さな豆粒のようなクリトリスが包皮に包まれて存在していた。
パンツを脱いで目視で確認しようとしたが、オッパイが邪魔で股間が見えない。
体を曲げてようやく何もない股間を見ることができた。
鏡を覗き込み自分の顔を見た。
(これが……僕!?)
昨日までの男の子はそこには居なく、見るからに可愛らしい女の子が写っていた。
完全に女の子の姿になっていることを実感しても、不思議と絶望感はなかった。
これが、木俣先生が言っていた女体化すると精神を体に順応させるために脳内麻薬が出て、自己肯定感を強めるという現象である。
一通り自分の状況を確認し終わると今まで後回しにされていた尿意が表に出てきた。
いつもの朝はそんなに強くは感じない尿意だったが、女体化した今朝は明らかにいつもより強かった。
これは、女体化したことで体が縮み、膀胱が小さくなったためである。
泰彦はトイレへと向かった。
この女学園に来てから泰彦はオシッコの場合でも洋式便所に座ってするようになった。
今朝も便座に腰を掛け、いつものようにオチンチンを便器の中に押し込もうとした。
スカッ!
押し込むべき男性器がないことに気がついた。
いつもはオシッコの通りをよくするために少し前屈み気味に座っていたが、オチンチンが無くなった今、そんなことに気を使わなくてもいいことを知った。
泰彦は前屈みにならずに胸を張ってオシッコをした。
「はぁー、いい気持ち……」
オシッコをしているところを直接見られないので、どういうふうにオシッコが出ているかは不明である。
便器にオシッコが当たる音が聞こえているのでちゃんと出ているのであろう。
しかし、それは楽観的過ぎた。
便器と便座の間からオシッコが飛び出してきたのである。
「あわわわっ!」
慌てて前屈みになる泰彦。
ジョボジョボジョボ。
今まで便器に当たっていたオシッコが水たまりの中へと落ちていく。
どうやら泰彦が思っているよりも前にオシッコが飛んでいたようである。
オシッコをし終わりお尻を紙で拭く。
思ったよりもオシッコが飛び散って太ももも濡らしていた。
便器の外に飛び散ったオシッコも拭いてトイレを出た。
女体化する前から女物のパンツを穿かされていた泰彦。
今まではオチンチンや陰嚢のためパンツが股間にピッタリ引っ付くことはなかった。
しかし女体化した今は邪魔するものはなく、パンツが股間にピッタリと貼りついてくる。
その感覚にはまだ慣れていなかった。
セーラー服に着替えて鏡を見る。
ノーブラなのでオッパイは垂れ気味であるが、ウエストが細く、お尻にかけて脂肪が乗っている。
男のときには寸胴だったのだが、今はメリハリの利いたセクシーな印象を受ける。
朝食を食べに食堂へ行くとみんなが驚いた。
「わっ! ヤスが女になってる!」
「抗体があるからずっと男だって聞いてたけど」
「僕にもよく分からないんです」
「とりあえずブラを用意しなくちゃね」
朝食後に私生活指導員の幹江先輩がサイズを測ってくれた。
「バスト90、アンダー70で、Eカップね」
「「おおぉー!」」
「チッ! ヤスに負けた」
和子が悔しがっていたがAカップの和子ではそもそも敵ではなかった。
幹江先輩からブラジャーの嵌め方を教わり、カップに胸を押し込み、背中のホックを留めるのに苦労をしながら改めて身だしなみを整えた。
「女の子になったんだから、女の子ネームにしないとね」
「もう考えてあります。泰彦だから、泰子です」
「いい名前ね」
「よっ! ヤスコ!」
「やすこちゃん」
「やすこさん」
今までと違う名前で呼ばれて少し照れ臭かった。
しかし、新たな名前が付けられたことで新たな人生がスタートするのだ。
本日転換期を迎えた泰彦の、泰子としての学園生活はまだ始まったばかりなのである。
何の前触れもなく突然に。
泰彦の体内には女体化ウイルスが存在するといっても、抗体も存在していたはずなのにである。
髪の毛は背中程に伸び、胸は大きくなり、体全体が丸みを帯びている。
とりあえず泰彦が取った行動はオッパイを揉むことであった。
もみもみ……。
(確かにオッパイだ)
大きく腫れたような胸は柔らかく、自分で触ると、触られた感触が確かにある。
泰彦が幼いときに亡くなった母親は胸の大きな人であった。
女体化した泰彦はその母親の遺伝を色濃く受け継いでいた。
次に泰彦が確認したのは本当に女になっているかどうかである。
ひょっとして胸だけが大きくなっているのかもしれない。
右手をパンツの中に忍ばせてみた。
「ない!」
やはりオチンチンはなかった。
代わりに小さな豆粒のようなクリトリスが包皮に包まれて存在していた。
パンツを脱いで目視で確認しようとしたが、オッパイが邪魔で股間が見えない。
体を曲げてようやく何もない股間を見ることができた。
鏡を覗き込み自分の顔を見た。
(これが……僕!?)
昨日までの男の子はそこには居なく、見るからに可愛らしい女の子が写っていた。
完全に女の子の姿になっていることを実感しても、不思議と絶望感はなかった。
これが、木俣先生が言っていた女体化すると精神を体に順応させるために脳内麻薬が出て、自己肯定感を強めるという現象である。
一通り自分の状況を確認し終わると今まで後回しにされていた尿意が表に出てきた。
いつもの朝はそんなに強くは感じない尿意だったが、女体化した今朝は明らかにいつもより強かった。
これは、女体化したことで体が縮み、膀胱が小さくなったためである。
泰彦はトイレへと向かった。
この女学園に来てから泰彦はオシッコの場合でも洋式便所に座ってするようになった。
今朝も便座に腰を掛け、いつものようにオチンチンを便器の中に押し込もうとした。
スカッ!
押し込むべき男性器がないことに気がついた。
いつもはオシッコの通りをよくするために少し前屈み気味に座っていたが、オチンチンが無くなった今、そんなことに気を使わなくてもいいことを知った。
泰彦は前屈みにならずに胸を張ってオシッコをした。
「はぁー、いい気持ち……」
オシッコをしているところを直接見られないので、どういうふうにオシッコが出ているかは不明である。
便器にオシッコが当たる音が聞こえているのでちゃんと出ているのであろう。
しかし、それは楽観的過ぎた。
便器と便座の間からオシッコが飛び出してきたのである。
「あわわわっ!」
慌てて前屈みになる泰彦。
ジョボジョボジョボ。
今まで便器に当たっていたオシッコが水たまりの中へと落ちていく。
どうやら泰彦が思っているよりも前にオシッコが飛んでいたようである。
オシッコをし終わりお尻を紙で拭く。
思ったよりもオシッコが飛び散って太ももも濡らしていた。
便器の外に飛び散ったオシッコも拭いてトイレを出た。
女体化する前から女物のパンツを穿かされていた泰彦。
今まではオチンチンや陰嚢のためパンツが股間にピッタリ引っ付くことはなかった。
しかし女体化した今は邪魔するものはなく、パンツが股間にピッタリと貼りついてくる。
その感覚にはまだ慣れていなかった。
セーラー服に着替えて鏡を見る。
ノーブラなのでオッパイは垂れ気味であるが、ウエストが細く、お尻にかけて脂肪が乗っている。
男のときには寸胴だったのだが、今はメリハリの利いたセクシーな印象を受ける。
朝食を食べに食堂へ行くとみんなが驚いた。
「わっ! ヤスが女になってる!」
「抗体があるからずっと男だって聞いてたけど」
「僕にもよく分からないんです」
「とりあえずブラを用意しなくちゃね」
朝食後に私生活指導員の幹江先輩がサイズを測ってくれた。
「バスト90、アンダー70で、Eカップね」
「「おおぉー!」」
「チッ! ヤスに負けた」
和子が悔しがっていたがAカップの和子ではそもそも敵ではなかった。
幹江先輩からブラジャーの嵌め方を教わり、カップに胸を押し込み、背中のホックを留めるのに苦労をしながら改めて身だしなみを整えた。
「女の子になったんだから、女の子ネームにしないとね」
「もう考えてあります。泰彦だから、泰子です」
「いい名前ね」
「よっ! ヤスコ!」
「やすこちゃん」
「やすこさん」
今までと違う名前で呼ばれて少し照れ臭かった。
しかし、新たな名前が付けられたことで新たな人生がスタートするのだ。
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