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面蛸とおる

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ボーン、ボーンと何処かで鐘の音が聴こえる…。
私はその音を静かに聞きながら、目の前にあるキャンバスに布をかけて。

この極夜の終わりを告げる、ランゼルト様の。
─力強くて、何処までも凛々しい…夜明けを導く死と生の鐘を。
私は陶酔しながら聴いて。

「やっと…夜が明けるのですね…。ああっ…なんて素敵な夜明けの音楽なんでしょうか、ここにウィスキーがあれば…泣きながら飲んでいたところです」と、

遠い何処かを見ながらそう呟くように言えば。

「泣きながらウィスキーよりかは…濁り酒の方が、お前にはいいのではないか?」とこの鐘を鳴らしているはずのランゼルト様がそう言って、私を後ろから優しくぎゅっと抱きしめてきたので…。

「えっ…!?なっ…なんでここにランゼルト様が居るのですかっ…!!」と驚いた顔してそう大きく言えば。

「…そう驚くなアキツシマ。それだけお前に早く会いたかったのだ…」

「えっ…あっ…もうそういうのキュンキュンくるのでやめてくださいよ…。でもそこまで思って頂けて私は幸せです」

「そうかなら良かった…流石にここで嫌だと言われたら…鐘を鳴らし終えたと同時にここへ魔術を使って飛んできた私が、哀れすぎて泣いていたところだった…」と。

ランゼルト様はそう耳元で囁くように言いながら私の今着ている白のYシャツのボタンを外してくるので。

私はそんな彼の行為を咎めずに、むしろそれを進んで受け入れるかのように。

「…もうランゼルト様ったらそんなに急がなくても、私は貴方のいえ貴方だけのアキツシマなのですから…」

とそう答えて、いつもと同じように黒の手袋をはめたランゼルト様の指を甘噛みするように噛みながら。

彼の手から、手袋を引っ張るように引き剥がして…。

「ラーニャ…アキをもっとその手で撫でて…。私は貴方をもっと近くで感じたいのです」とねだるように言えば。

「私も、もっとお前を近くで感じたい…だから今日は、私もお前のように何もかも脱ぎ捨てて、お前と二人だけで子作りに励むのも悪くはないと思っている…」

「…ということはゴムとかもなしということですかっ…!!」

「そうだが…いけなかったか?…というかセーフセックスではお前と子作りプレイというか…そいう感覚的なものが出来ないと思うのだが???」

と真剣な表情をしながら真面目に言ってくるので、私はそんなランゼルト様に。

「ちょっとランゼルト様っ…そういうムードのないような言い方ダメですよ?私以外の方だったら…平手打ちされてますからね」

「…別にそれでも構わん、私はお前以外と寝る趣味もないし、むしろ機会さえ与えん」

「そう怒らないでくださいよっ…ラーニャはほんとアキのこと大好きなんですからっ…ほんとそんなラーニャが大好きです」

私の言った言葉にそう怒りをあらわにしたランゼルト様に私はそう言って、
いつのまにか脱がされていた上半身を、彼の体にピッタリとくっつけながら。

「だから…早くアキを孕ませて?」と愛らしく彼にそう願うように言えば…。

「そうせがむなっ…時間はまだいっぱいあるのだから、焦らずゆっくりと時間をかけて、お前が望みだけここに挿れてやろう」

とランゼルト様は落ち着いた声音でそう言ってから私を、抱きかかえるように持ち上げて…。

雪のように白いベットの上に私を優しく運び、そして…。

「…麗しき人よ…嗚呼本当にお前は褥の上にいると、幻惑的な魅力が増して…私をここまでさせるな…」と甘く囁くように言いながら、着ている服を全て脱ぎ始めたので…。

私は心の中で、

(嘘っ…やばっ…ランゼルト様の肌をベットの上で見れるなんてっ…私嬉しすぎてっ…まだ触られてないのに、勃ちそうですっ…いえもしかしたら勃ってるかもしれないですっ…ああっ…もうほんとラーニャのカッコイイ裸最高にたまりませんっ…)

と悶えるように身体をそわそわとさせながら言えば。

「そう、可愛く悶えるなっ…そんなに私の肌は見慣れぬか?」

と私の反応見てそうランゼルト様は言うので。
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