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第三章私は貴方の…

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「わかりました…ではいっぱい頂かせてもらいますね」

と私は利き手に箸を持ちながらそう彼に返して…。

美味しそうな匂いとパリッと焼けた皮がとても食欲をさそう焼魚を、パクパクと食べ始めて。

─昨日から何も食べてないお腹を、ランゼルト様が望むお腹いっぱいになるまで。

私はひたすら朝食を美味しく食べ続けて、ランゼルト様の。

「…そうだ今日はこの町の外へ行かないか？」という言葉に、

「しょとでしゅかっ…？わかりましゅたっ…」

　と口をハムスターのように膨らませた状態で答えてしまったので。

「おや…今日はアキぐまではなくてアキハムなのか…？」

とそう意地悪くランゼルト様にいわれてしまい…。

私はそれに対して反論するかのように、席を立ち上がって。

「アキはハムちゃんでも、クマちゃんでもありませんっ…！！私はアキツシマですっ…！！！」

と少し怒ったように叫べば。

「あはははっ…そう怒るなアキツシマ…私はお前のことはちゃんとアキツシマだと思っているから…そう可愛くなくな」

「…にゃ、にゃいてなんかにゃいですっ…！！」

「そうか、にゃいてなんかにゃいのだなっ…そうかそうか」

ランゼルト様そう楽しく言いながらニコニコと笑って、食事の済んだお皿を近くにいたペンギンウェイターに片付けさせてから…。

こう続けて言った。

「さてとこういう冗談はそろそろやめて、ここから出るか」

「えっ…あっ…はいそうですね。わかりましたでは、ご馳走さまして、着替えて…ですね」

「ああそうだ…この館内着とも、お別れせねばだな」

ランゼルト様はそう言って席を立ち、着替えるために脱衣所へと向かい始めたので。
私もそれに続いて脱衣所に向かい、この施設にきた時に着ていた防寒具スタイルに戻ってから。

温泉施設のロビーへと急ぐように走って、この施設にいるペンギンちゃんたちとお別れしながら…。

私と同じようにあたたかな防寒具を身にまとったランゼルト様の腕を掴んで。


ブリザードが吹き荒む外の世界へ。

二人だけで向かった…。