激しくしても良いのに

面蛸とおる

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相思相愛の主人と奴隷

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「…どうしたら、誓愛さんは俺に嫉妬してくれるんだろ」

俺はあのマンションでの出来事が終わった日から、ここ数週間そう考えながら。
ビルに囲まれた繁華街を歩く。

右手には携帯を持って、
いつでも電話にでれるようにしながら俺はどんどん進んで行き、バーやキャバクラやホストが沢山並んだ通りのあたりで一度止まって。

「やっぱり、ウリしないと駄目かな?」とため息まじりに呟いてから。

お手軽にやれる相手を探そうとしたら…。

「あれ? こんな所でなにをなされているのですか?」という一度聞いたことのある声が聞こえてきて。

俺はその相手の方にすぐさま振り返れば。

「雪白? お前何をしているのだ? このような場所にいる人間に声などかけるな」

「もう、テスカトルさん。そいう言い方はいけませんよ?」

「そう言われてもな。俺はお前以外の人間はあまり好きではないのだ」と見たこともないぐらいの美青年が、そこに居て。

まさに、背筋が凍りつく程の美貌を持つ妖しくてミステリアスな容姿とは。

彼の事を指すのではとそう俺はびっくりした顔をして、金のような銀色という珍しい髪色をしたきりっと鋭い赤い瞳と色白の肌を持つ男を、物珍しそうにじろじろと見れば。

「おい、お前。気安くこの俺を見るな!! お前のような下劣な者が気安く見れるものではないぞ」

そうテスカトルと呼ばれている男は獣のように尖った歯を見せながら、
肩のあたりまで伸びたクセのある金のような銀の髪を振り乱して言うので。

「テスカトルさん!! だから、駄目ですって!! そいう態度なさる方…私嫌いですよ」

「なっ…雪白。俺はただ、星の管理者としてっ…」

「はいはいそうですか、確かにテスカトルさんから見たらそう思う相手だと思いますが、この方は誓愛叔父様の大切な人なんです!だから悪く言うのは禁止です」

「あの雪白君、フォローになっていてなってないよ。でもありがとうな」

俺は苦笑いしながら雪白に近づけば。

すかさず隣に居る、ハイパーイケメンのテスカトルが雪白をガードするかのように、
俺より少し身長の低い雪白を胸の中に閉じこめるように抱きしめるので。

「うわっ…そこまでしなくても、俺はネコだから雪白くんとはやらないって」

「そんな事を言っても俺はお前を信用などしない。何故ならお前からは性欲に飢えた者の臭いがするからな」

「えっ…ネコって、じつは貴方もテスカトルさんみたいに獣耳と尻尾あるんですか?」

「はっ…!? ちょっと雪白君なにいってるの? 耳と尻尾なんか、俺にはないぜ」

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