血を吸うなら首を

面蛸とおる

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アキツシマの肉の食感を、感じとりながら…。

息継ぎするために一度口を離し、

アキツシマの体を私は少し持ち上げ、

器用に手先を動かし、自分のズボンのファスナーを下までおろし。


『早く、アキツシマを食べさせろ』

とせがむ私の陰茎をとりだしながら、アキツシマの柔らかな蕾に押し当て…。


ーーそのまま奥へと、遠慮することもなく。

押し込んでやると、

アキツシマの口から「あああっ…!」という、雄叫びが上がり。

私はその甘い叫声に、心を踊らせながら…。

ぎゅうぎゅうと、私を締め上げ、何度抱いても狭くてきついアキツシマの中を…。

私のモノで押し拡げるかのように、

全部奥まで挿れて、こうアキツシマに囁く…。


「アキ…。気持ち良いか?」


「あっ…はいっ。ランゼルト様…。私、とっても気持ちがいいですっ…。もっと、もっと欲しい…」


と目を潤ませて言うので。

私は「アキツシマ、あんまり私を煽るな」と言葉を返すと。

アキツシマは「…駄目ですか?」と切なそうな顔で返してくるので。

私は、あってないような理性が、存在すら確認できないぐらいに忘れ…。


「いや、駄目ではないが。むしろがそれは良いことだ…」と言った覚えはあるが、


それ以上先は『一体何をしたのかが、分からず』



気がつけば、息も絶え絶えで悶え喘ぐ、白濁にまみれたアキツシマがそこにいて…。

下腹部の蕾から、おびただしい量の精液を零しながら、

私の方を唯々焦点のあってない蒼の瞳で、見つめていたので。


ーー流石に、やらかしたと思い…。


「すまない…アキツシマ。理性が吹き飛んでしまって、私はお前に何をしたのかが、分からない…」

と自分の身に起こったことを、ありのままに言えば、

アキツシマは少し笑いながら…。

「うふふ、そうですね…。ランゼルト様が私に『したい』ことを『したい』だけ、したですかね…」

とアキツシマはどこか嬉しそうに、精液で少し膨らんだお腹を押さえながら言うので…。


私はそんなアキツシマを、優しくぎゅっと抱きしめながら。

先程よりも、さらに赤く染まった唇に、口づけを落とし…。


舌を絡ませながら…深く、浅くを、繰り返すような。


ーーそんな甘くて、優しい口づけをアキツシマにしてから。


「…無理をさせたな。アキツシマ」と彼を労わるようにそう言葉をかけると、


アキツシマは「無理なんて、してませんから…」と言いながら言葉を続けて。


「むしろ、その…。ランゼルト様の方が、無理をしているのでは?」と逆に言われたので…。


「いや、無理など…。この私がする訳ないだろう…」と笑いながらそう言葉を返し、


アキツシマが楽になれる体位に、体を変えようと思って…。

ゆっくりと足を動かそうとしたら…。


ーーなんと、見事に足がいうことが効かず。

先程まで、アキツシマの血を吸ったことで、だいぶよくはなっていたはずだっだのだが…。


どうやら、激しく愛し合ったせいで。


最初に逆戻り、という訳ではないが…。

あまり良い状態では、ないようだったので…。

私は、彼に聞こえるぐらいのため息を漏らしながら、


「どうやら、お前の心配の方が、正しいようだ」とそう言えば、


その言葉を聞いたアキツシマは。

「ランゼルト様のバカ…。こんなに、出すからいけないんですよ!」と怒りを見せ。

ポカポカと、私の胸を叩くので…。


私はそんなアキツシマに、


「ああ。私はバカだ…。本当に、愚かだ」と嘆くように言いながら、


アキツシマに言い訳を言うかのように。

「理性さえ、飛ばなければ、少しは…加減が、出来たはずなんだが」と小さく言えば…。

「ええそうですよ。ランゼルト様ったら、私の中に7回も出して、ほんと狼さんなんですからっ!」

と怒った声音で言いながら、私の胸にアキツシマは、もたれかかり…。


「ほんとバカなんですから…。私、貴方様に血を差し出した時から、イッてるのに…。何度も何度も、激しく私の中をめちゃくちゃに犯して…。私、気持ちよくて数えきれない程イッたんですからねっ…」

と初めは怒った声音だったが、途中からコロリと変わるかのように、甘えた猫のような声を、アキツシマは出してくるので…。


ーー私はそんな愛らしい彼に、絆されながら…。


アキツシマの艶のある黒い髪を優しく撫で、

「本当にすまない」と再度謝罪をすると…。

「いえ、もう…謝らないでくださいよ。私、嫌だったわけではありませんから…むしろ、余裕のない貴方様に、この身を貫かれるのは…。私にとっての至上の喜びです…。だから、もう謝らないで」

とアキツシマはそう言いながら、天使が笑うかのような、笑みを浮かべるので…。


私はそんな、彼の幸福的で、幸せな微笑みをみて。

「そうか、なら良かった…。愛しているお前に、嫌われてしまったら…。違う意味で、私がどうにかなりそうだったから…」

と呟くように言って。 

私も普段では絶対見せないアキツシマのためだけの、心から愛に満ち溢れた笑みを浮かべて、彼にこう囁く…。


「アキツシマ、愛してる」とそう心の底から溢れる愛を、


彼に注ぐように言いながら…。 


私は柔らかで滑らかな彼の首筋に、優しく口づけを一度だけ落としてから、

歯を首筋に突き刺すかのようにたてて。


「…ランゼルト様、私も愛しておりますっ…」と顔を赤らめて、嬉しそうに言うアキツシマに、

気持ちで答えるかのように…。


私は首筋から、彼の生の味を思いっきり吸いあげて。


ーー口に広がるたくさんの赤い液体を、貪るように飲みながら…。


私は、こう思うのだ…。



『…血を吸うなら首を』


…愛しき君の首から飲む血は、たとえ乳首からでも…。



私に甘く幸福的な陶酔を、与えてくれるのだ。
 
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