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面蛸とおる

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お前の口にサフランを

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「二人ともいい子いい子…でも僕のシキシマの方がいい子なんだけどね」

「はいはいそうですか」

「あははっ…本当にジリルミストって面白い反応するね。ほんと愉快すぎて君で少し実験したくなっちゃった」

セレンゼル様はそう言いながら、物凄く機嫌の悪い顔を俺たちに見せたので。

ユジュリも俺も『これ、シャレにならん奴だ』と口々に呟き。

怖さから逃げようと一瞬目を閉じようとした瞬間。

「駄目だよ閉じちゃ…。気持ちよすぎてぶっ飛んじゃうから」

というセレンゼル様の台詞が聞こえたと同時に、俺の身体は妖しく輝く謎の閃光に包まれてしまい。

俺はあまりの眩しさで身動きもできず、唯々しばらく目を閉じてやり過ごしていたら…。

突如、何者かに強く腕を思いっきり引っ張られ。

俺は何事かと思い目を開けると。

そこにはギラギラと飢えた獣のような目をした、余裕のないユジュリが居て。

思わず俺はこう彼に言った。

「おい…大丈夫かユジュリ? おまえすげぇひどいことなってるぞ」

「…そんらのわかってるよジリルミスト君。でも身体が勝手にきもちよくなってって…すごくらめぇなの」

ユジュリはそうダラダラと口からよだれを垂らし、今にでもイキそうな顔を浮かべながら俺を勢いよく押し倒してくるので。

「おいおい待てユジュリっ!!」と叫ぶように言いながら、

ユジュリの体を押し返えそうと腕に力を入れてみたが、何故か力が全く入らなかったので、

俺は『クソっつ…セレンゼル様の仕業か!!』と悲痛な声をあげながら。

唯々、快楽でいっぱいいっぱいになっているユジュリのされるがままを受け入れる事しか出来ず…。

ふと気がつけばズボンを下まで降ろされており、しかも乱れたユジュリに股間をがっしり掴まれていた。

「なっ─!!おまっ…ユジュリっ!そこは駄目だって」

「…らめぇなの」

「あたりめぇだろうっ!!」

俺はそう強く言って、何時ものように言葉で彼を止めようとしたが…。

─何故だか分からないが今日はそれが、上手くいかず。

本来だったら「ごめんねジリルミスト君」で、この行為をやめる筈のユジュリが…。

「らめって言わないでよっ…ジリルミスト君っ!!」とポロポロと泣きながら、

俺の股間をさらに強く、そして感じるように触るので。

俺はゾクゾクとくる快感に「はぁっ…。なっ…」と口から思わず喘ぎ声を漏らし、目に涙を溜めながら。

「ユジュリ…ヤベェよ。俺っ…もうイキそう」と彼に聞こえるようにそう言って。

激しく触られた股間から白い液体を勢いよく吐き出しながら、

ユジュリに見せつけるかのように俺のお尻の奥にある蕾を晒した。

「…ふえっ…ジリルミスト君。あんまり僕をからかわないでよ」

「別にからかってねぇよ」

「嘘だ、絶対からかってる…。だってこんな風に美味しそうな蕾を晒すなんて、僕にしないことじゃないか」

ユジュリはそう情け無い声でいいながら、俺のお尻の蕾に指を入れてグチュグチュと中を掻き回し始めた。

「そうだったけか…?まあお前がそう言うなら、そうなんだろうな…」

俺はそう小さく言って、ユジュリから与えられる気持ち良さから少し逃げようと腰を動かしたら…。


ドーン!!という、扉を吹き飛ばすような勢いの音が部屋に響き渡り。


「うわぁっ…マジでセレンゼル様が言ってたことになってるじゃん」とニヤニヤと笑う、この箱庭世界の競技を全て管理する為に創られた管理者ビルオルメーデーがそこに居て。

俺は『お前まで、くんなよっー!!』と心の中で叫びながら、

部屋の中にズカズカと入ってくる、

緑の髪を全てパッツリと切り揃えた長髪と猫のような金色の瞳がチャームポイントの彼を、

少し嫌そうに睨んだ。














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