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第1話怪しい森の噂
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(そうだよな…大事な弟なんだもん。冷静になれる訳ないよな…でも、俺の事を思って、辛いのに冷静なフリをしてくれたんだ…。ほんと、姫はどれだけ人格者なんだろう、凄すぎる…)と、
さっきの思いを否定するかのようにそう思って。
「…俺の為に、そんな事しなくても良いよ」
「騎冬はほんと、私の騎士様なんだね…」
「当たり前だろっ…!!俺は騎士なんだもん…って、そいうお話はここまでにして…」
俺はそう少し照れたように言いながら、さっきからこちらを不安そうに見つめてくる知らないクラスメイトに目線を合わせて。
「…と姫が言うから、この噂に対して何かしようと思うなら、俺達も参加するからな」
「マジかよ、そうか…。なら、今度の土曜日の夜に学校前に集合してくれると嬉しいな。ほんと三達が居てくれるだけで、心強いぜ」
「おう、任せろよな!…じゃあ土曜日な」
俺はそう言って、そいつとの話を終わらせて。
紫士の隣の席に腰をかけて、持ってきた鞄を置きながら。
知らぬ間に席に座って、一時間目の授業の準備をしていた紫士に。
ちょっとだけ申し訳ない顔を見せて、こう話しかけた。
「あのさ…姫、さっきの人のさ…名前ってなんだっけ?その…俺…」
「…騎冬には長い名前だから、覚えなくても良いよ」
「なっ…なんだよそれっ…!!俺長くてもちゃんと覚えられるぞ」
紫士にそう心配されるような声音で言われたので、俺は子供のように少しムキになりながら強く言えば。
「…いや、本当に覚えれないと思うよ…。だって私でも正式で全部は覚えれない名前だから…。だけど、まあ騎冬がどうしてもと言うのなら、あいつの事を凱って呼ぶと良いよ」
「えっ…姫でも覚えられない名前って?やばくないか…?」
俺はそうびっくりした顔を見せながら、ふと聞こえるキンコンカーンコンとなるチャイムの音を煩いなと思いつつ…。
学生として、何度も繰り返される退屈な勉学の道へと赴いた。
さっきの思いを否定するかのようにそう思って。
「…俺の為に、そんな事しなくても良いよ」
「騎冬はほんと、私の騎士様なんだね…」
「当たり前だろっ…!!俺は騎士なんだもん…って、そいうお話はここまでにして…」
俺はそう少し照れたように言いながら、さっきからこちらを不安そうに見つめてくる知らないクラスメイトに目線を合わせて。
「…と姫が言うから、この噂に対して何かしようと思うなら、俺達も参加するからな」
「マジかよ、そうか…。なら、今度の土曜日の夜に学校前に集合してくれると嬉しいな。ほんと三達が居てくれるだけで、心強いぜ」
「おう、任せろよな!…じゃあ土曜日な」
俺はそう言って、そいつとの話を終わらせて。
紫士の隣の席に腰をかけて、持ってきた鞄を置きながら。
知らぬ間に席に座って、一時間目の授業の準備をしていた紫士に。
ちょっとだけ申し訳ない顔を見せて、こう話しかけた。
「あのさ…姫、さっきの人のさ…名前ってなんだっけ?その…俺…」
「…騎冬には長い名前だから、覚えなくても良いよ」
「なっ…なんだよそれっ…!!俺長くてもちゃんと覚えられるぞ」
紫士にそう心配されるような声音で言われたので、俺は子供のように少しムキになりながら強く言えば。
「…いや、本当に覚えれないと思うよ…。だって私でも正式で全部は覚えれない名前だから…。だけど、まあ騎冬がどうしてもと言うのなら、あいつの事を凱って呼ぶと良いよ」
「えっ…姫でも覚えられない名前って?やばくないか…?」
俺はそうびっくりした顔を見せながら、ふと聞こえるキンコンカーンコンとなるチャイムの音を煩いなと思いつつ…。
学生として、何度も繰り返される退屈な勉学の道へと赴いた。
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