上 下
18 / 29
ノータイトル

しおりを挟む
これ以上アキとの会話を続けていたら、この姿になる前にかけられた最も重い愛の呪いによる。

『身を滅ぼし、心も焼き尽くす狂気の愛』に負けてしまう未来が見えたので。

僕はサッと勢いよく立ち上がり、突然の行動で驚いた声をあげるアキの表情すらも見ずに、事務所の扉まで走り抜けて……。

人が疎らに通る道に飛び出して、いつ正気が失うか分からない思いを吐き出すように。

「……どうして、なんでだ!! どこまで僕を苦しめるつもりだ、そんなに嫌か!! そんなに……テスカトル様を奪ったあの人が憎いのか、だからといって……アキツシマに、いや違う、ヴィクトルに苦しみを与えるのは可笑しいだろう!! 一体彼が何をしたというんだ……、聞いてるんだろう!! 創造主よ!! 僕は、どんなに姿形が変わろうとも……お前を許しはしない、いつか見ているがいい。必ずその首を落としてやるから……」

そう憤怒と憎悪を込めて、言い放ちながら。

澄みわたる青い空の上に不思議な輝きを見せる、星のような輝きを放つ何かを……。

心底軽蔑したような表情で、ぎろりと睨みつけるのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

営業活動

むちむちボディ
BL
取引先の社長と秘密の関係になる話です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

自称チンタクロースという変態

ミクリ21
BL
チンタク……? サンタクじゃなくて……チンタク……? 変態に注意!

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

解れきった穴は男根で更に甘くいたぶられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...