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ノータイトル
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これは、僕がいつも見ている悪夢の続きなのだろうか?
そう言い捨ててしまいたい想いを、ぐっと堪えて。
目の前に居る、獣耳のように見える独特なくせ毛がある黒髪蒼目のヴィクトルだと思われる人物にこう話しかける。
「どうしたの、ヴィクトル?随分、今日は雰囲気が違うけど……何かあるのかな?」と、いつもとは違うツンツンとした仔猫のような態度とは、打って変わったレベルの穏やかで静かな様子で、事務所の窓辺に佇む彼に。
そしたら、僕の問いかけに。
驚いた表情を見せて、聞き慣れてるはずなのに、初めて聞いたように錯覚するぐらいの……。
僕が、この身になってからずっと聞きたかった通りの口調と声音で。
「……あら、ヴィクトルでしたら、すみません。今はここにはおりませんよ。彼は今疲れて寝ていますので」と僕の方に振り返ってからそう答えるので。
「そうなんだ……。じゃあ、君は誰なのかな? ヴィクトルによく似てるけど……もしかして、双子の兄とかかな?」
「私ですか? えっ……あっ……違いますよ、私はアキと申します。ヴィクトルと瓜二つですが、兄弟ではないですよ!! むしろ、私と彼は親友に近いですかね」
「親友……そうなんだ、僕はアレクセイ。彼から聞いてるかは分かんないけど、恋人で仕事のパートナーだよ」
そう何気ない日常的なテンションで、笑って返せば。
「貴方が、アレクセイ様なんですね!! いつもヴィクトルから、聞いておりますよ。それはもう……ことある事に、どうしよう、大変だよ。アレクセイに……って話を耳にタコが出来るほど聞いてるぐらいですよ」
「コーティクはそんな事してるんだ、ちょっと意外だな……。でもそんなところも可愛いよね。だから、ここにあるソファーに座って聞かせてよ。あと僕、アキについても知りたいな……これから仲良くしたいからさ」
そう言い捨ててしまいたい想いを、ぐっと堪えて。
目の前に居る、獣耳のように見える独特なくせ毛がある黒髪蒼目のヴィクトルだと思われる人物にこう話しかける。
「どうしたの、ヴィクトル?随分、今日は雰囲気が違うけど……何かあるのかな?」と、いつもとは違うツンツンとした仔猫のような態度とは、打って変わったレベルの穏やかで静かな様子で、事務所の窓辺に佇む彼に。
そしたら、僕の問いかけに。
驚いた表情を見せて、聞き慣れてるはずなのに、初めて聞いたように錯覚するぐらいの……。
僕が、この身になってからずっと聞きたかった通りの口調と声音で。
「……あら、ヴィクトルでしたら、すみません。今はここにはおりませんよ。彼は今疲れて寝ていますので」と僕の方に振り返ってからそう答えるので。
「そうなんだ……。じゃあ、君は誰なのかな? ヴィクトルによく似てるけど……もしかして、双子の兄とかかな?」
「私ですか? えっ……あっ……違いますよ、私はアキと申します。ヴィクトルと瓜二つですが、兄弟ではないですよ!! むしろ、私と彼は親友に近いですかね」
「親友……そうなんだ、僕はアレクセイ。彼から聞いてるかは分かんないけど、恋人で仕事のパートナーだよ」
そう何気ない日常的なテンションで、笑って返せば。
「貴方が、アレクセイ様なんですね!! いつもヴィクトルから、聞いておりますよ。それはもう……ことある事に、どうしよう、大変だよ。アレクセイに……って話を耳にタコが出来るほど聞いてるぐらいですよ」
「コーティクはそんな事してるんだ、ちょっと意外だな……。でもそんなところも可愛いよね。だから、ここにあるソファーに座って聞かせてよ。あと僕、アキについても知りたいな……これから仲良くしたいからさ」
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