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黒き眠り姫を起こすのは (健気受け)
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──ふよふよと、自分の周りに浮いているアキダコ達に。
「アキダコちゃん達、純米酒を持ってきてください。あと盃も忘れずにですよ」と、
優しく命令し。
その光景をずっと見つめていたランゼルトに、愛情を込めて作ったその二つを、
手渡せば……。
「ありがとう、アキツシマ。そして、アキダコ達も有難う」
「いえいえ、滅相もありません」
「お前こんな時まで……そういう態度しなくても、良いのだが? まあそれが、お前なのだから仕方なしか。つまらない事を言ったな……」
ランゼルトはブツブツと文句を言うように呟きながら、受け取ったばかりの皿から、おにぎりを一つ右手で掴んで。
──パクリと口に入れるのではなく、小さくちぎってから、口に入れるスタイルで食すので……。
「ランゼルト様、パンみたいに食べなくても、良いのですよ?」
「そうなのか!? では次のは、パクッとかじるスタイルで頂こう。あと、このお酒もキリッとして美味いな。やはり、アキツシマの管理する地のお酒は、どれも美味しい」
「ちょっとランゼルト様ったら、そんなお世辞言わないでくださいよ。ですが、ありがとうございます……。ランゼルト様の為に、造ったお酒なので……。本当に嬉しくて、心が踊ります」
にこやかな笑みを浮かべつつも、どこか恥じらうように口元に手をあてて、アキツシマはそう答えるので。
ランゼルトはそんな愛らしい仕草に、ドキッとしてしまい。
最愛の双子の弟─セレンゼルにかけられた、何度生まれ変わろうとも続く……。
『愛の呪い』の影響で、思わず。
「アキたんっ、きゃわいすぎる……。僕、君をペロペロしたい」と、人格が崩壊したレベルのデレっとした表情を見せながら、隣に座っているアキツシマを……。
──ギュッと強く抱きしめて、そのまま勢いに任せて地面に押し倒してしまうので。
「ちょっと!! いきなり、それはダメですよ!!」と、アキツシマはそう怒れば。
「ダメなの? 本当に……駄目なのか?」
「……駄目では、ないですよ。ですが……」
「なら良い、ですがも……いらないから。このまま、ギュッと抱きしめさせて」
突然の事に驚くアキツシマに、ランゼルトは絶対にいいえとは言わさないような口調で、言い放つので。
「分かりました。このままアキを離さないでくださいよ? 例えどんな事があろうとも、そして、何度生まれ変わろうとも……。この桜の下で、お花見しましょうね」
「嗚呼、約束しよう。僕がどんな状態になろうとも……。必ず、連れて行くさ」
「絶対にですよ!! 絶対にですからね? 例え、どんな事があっても……。いえ、私が私ではないモノになってしまっても……。桜の話をしたら、必ずこの場所に連れて来てくださいね」
「嗚呼、絶対に守るよ。例えアキツシマが……アキツシマじゃなくても、僕は『この星の生命を、管理してる者』だから。どんな姿でも間違えないし、必ず連れて来れるから……。だから、キスしていい?」
ランゼルトは『そう心配する事なんて、ないぞ』と、言うかのような声音で答えながら、アキツシマにキスをしようとするので……。
「したければどうぞ、ですが本当に、絶対に守ってくださいよ。もう嫌なんです、幼い私との思い出を……。ランゼルト様に、忘れられた身としては。怖くて、不安なんですよ……。だから、何度も……お願いしてしまいます。ごめんなさい、これだけはお許しを……」
「アキダコちゃん達、純米酒を持ってきてください。あと盃も忘れずにですよ」と、
優しく命令し。
その光景をずっと見つめていたランゼルトに、愛情を込めて作ったその二つを、
手渡せば……。
「ありがとう、アキツシマ。そして、アキダコ達も有難う」
「いえいえ、滅相もありません」
「お前こんな時まで……そういう態度しなくても、良いのだが? まあそれが、お前なのだから仕方なしか。つまらない事を言ったな……」
ランゼルトはブツブツと文句を言うように呟きながら、受け取ったばかりの皿から、おにぎりを一つ右手で掴んで。
──パクリと口に入れるのではなく、小さくちぎってから、口に入れるスタイルで食すので……。
「ランゼルト様、パンみたいに食べなくても、良いのですよ?」
「そうなのか!? では次のは、パクッとかじるスタイルで頂こう。あと、このお酒もキリッとして美味いな。やはり、アキツシマの管理する地のお酒は、どれも美味しい」
「ちょっとランゼルト様ったら、そんなお世辞言わないでくださいよ。ですが、ありがとうございます……。ランゼルト様の為に、造ったお酒なので……。本当に嬉しくて、心が踊ります」
にこやかな笑みを浮かべつつも、どこか恥じらうように口元に手をあてて、アキツシマはそう答えるので。
ランゼルトはそんな愛らしい仕草に、ドキッとしてしまい。
最愛の双子の弟─セレンゼルにかけられた、何度生まれ変わろうとも続く……。
『愛の呪い』の影響で、思わず。
「アキたんっ、きゃわいすぎる……。僕、君をペロペロしたい」と、人格が崩壊したレベルのデレっとした表情を見せながら、隣に座っているアキツシマを……。
──ギュッと強く抱きしめて、そのまま勢いに任せて地面に押し倒してしまうので。
「ちょっと!! いきなり、それはダメですよ!!」と、アキツシマはそう怒れば。
「ダメなの? 本当に……駄目なのか?」
「……駄目では、ないですよ。ですが……」
「なら良い、ですがも……いらないから。このまま、ギュッと抱きしめさせて」
突然の事に驚くアキツシマに、ランゼルトは絶対にいいえとは言わさないような口調で、言い放つので。
「分かりました。このままアキを離さないでくださいよ? 例えどんな事があろうとも、そして、何度生まれ変わろうとも……。この桜の下で、お花見しましょうね」
「嗚呼、約束しよう。僕がどんな状態になろうとも……。必ず、連れて行くさ」
「絶対にですよ!! 絶対にですからね? 例え、どんな事があっても……。いえ、私が私ではないモノになってしまっても……。桜の話をしたら、必ずこの場所に連れて来てくださいね」
「嗚呼、絶対に守るよ。例えアキツシマが……アキツシマじゃなくても、僕は『この星の生命を、管理してる者』だから。どんな姿でも間違えないし、必ず連れて来れるから……。だから、キスしていい?」
ランゼルトは『そう心配する事なんて、ないぞ』と、言うかのような声音で答えながら、アキツシマにキスをしようとするので……。
「したければどうぞ、ですが本当に、絶対に守ってくださいよ。もう嫌なんです、幼い私との思い出を……。ランゼルト様に、忘れられた身としては。怖くて、不安なんですよ……。だから、何度も……お願いしてしまいます。ごめんなさい、これだけはお許しを……」
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