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第4話 注文の多い図書室!?
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今回の研修の休憩は、学校より長めの20分。
トイレ休憩を済ませて、特にすることもないので図書室に皆集まっている。
「なんか、懐かしいかも。」
つぶやきながら、コヨミが『注文の多い料理店』を手に取った。
文庫本サイズでとてもキレイな本。もしかして、開くのはコウについでコヨミが2番目かもしれないと思うほどキレイだった。
一番後ろのカバーと本体の間に、国語のプリンとか何かを破ったのか半分に折られた紙が入っているのに気づいた。
「なにそれ?」
ショウがそれに気がついて聞いてきた。
「さぁ?テスト?」
コヨミが取り出したとたん、コウが食いついて気がついたら手元から無くなっていた。
「誰か栞がわりに使ってたんじゃない?」
ミオが冷静に推理している向かい側で、コウが紙を開いた。
[注文します。この本が読みたいです。
※蜘蛛の糸 芥川龍之介]
「本屋さんで買いたかったのかな?」
またもやミオが推理する。
「面白い。次の本これにしようぜ!」
やる気を出したコウの一言で、この図書室から次見つける本が決まってしまった。
時間がかかるかと思いきや、案外すんなり見つかったその本は、『注文の多い料理店』と同じ棚にあった。
その本にも同じようなメモが挟まっており、3つの注文品が書いてあった。
[注文します。この本が読みたいです。
※伝記 リンカーン
※楽器の事典
※伝記 徳川家康]
「なんか急に勉強系になったんだけど...」
ミオの眉間にシワがよる。
「歴史系と音楽系だからふたてに分かれようか。オレとコウは歴史に行くよ。」
必然的にコヨミとミオは音楽の棚を探すことになった。
次は探すのに少し時間がかかりそうだ。
音楽の本が並んでいる棚にはたくさんの楽器、音楽家に関する本が並んでいた。ベートーベン、モーツァルト、バッハと知っている名前が並んでいる。
怖いおじさんの写真が表紙だったり、少女漫画に出てくるようなカッコいい男の子が表紙に描かれていたりする。
「あった!」
似たようなタイトルの本が並ぶ中、ミオが見つけた。
が、同時にコヨミも他の本を見つけていた。
「2冊あるけどどっちも?」
「一応、ミオが見つけたのと私のどっちも持っていっとこうか。他の学校も持っていきそうにないし。」
ということで2冊確保。
テーブルに戻ると、既にコウとショウが戻ってきていた。
ページを1枚1枚絶対に読んでないスピードでめくっているところをみると、メモは見付かってないらしい。
コヨミとミオも席について本を開く。
ミオが持ってきた本よりも、分厚い事典はページをめくって確認するのが大変そうだ。
最初から行く気にはなれず、本の下から出ていた栞の紐が挟まっているページを「えいっ!」と開く。
「あっ、あった。」
思いっきりピンが付いた国語の紙切れが挟まっていた。
トイレ休憩を済ませて、特にすることもないので図書室に皆集まっている。
「なんか、懐かしいかも。」
つぶやきながら、コヨミが『注文の多い料理店』を手に取った。
文庫本サイズでとてもキレイな本。もしかして、開くのはコウについでコヨミが2番目かもしれないと思うほどキレイだった。
一番後ろのカバーと本体の間に、国語のプリンとか何かを破ったのか半分に折られた紙が入っているのに気づいた。
「なにそれ?」
ショウがそれに気がついて聞いてきた。
「さぁ?テスト?」
コヨミが取り出したとたん、コウが食いついて気がついたら手元から無くなっていた。
「誰か栞がわりに使ってたんじゃない?」
ミオが冷静に推理している向かい側で、コウが紙を開いた。
[注文します。この本が読みたいです。
※蜘蛛の糸 芥川龍之介]
「本屋さんで買いたかったのかな?」
またもやミオが推理する。
「面白い。次の本これにしようぜ!」
やる気を出したコウの一言で、この図書室から次見つける本が決まってしまった。
時間がかかるかと思いきや、案外すんなり見つかったその本は、『注文の多い料理店』と同じ棚にあった。
その本にも同じようなメモが挟まっており、3つの注文品が書いてあった。
[注文します。この本が読みたいです。
※伝記 リンカーン
※楽器の事典
※伝記 徳川家康]
「なんか急に勉強系になったんだけど...」
ミオの眉間にシワがよる。
「歴史系と音楽系だからふたてに分かれようか。オレとコウは歴史に行くよ。」
必然的にコヨミとミオは音楽の棚を探すことになった。
次は探すのに少し時間がかかりそうだ。
音楽の本が並んでいる棚にはたくさんの楽器、音楽家に関する本が並んでいた。ベートーベン、モーツァルト、バッハと知っている名前が並んでいる。
怖いおじさんの写真が表紙だったり、少女漫画に出てくるようなカッコいい男の子が表紙に描かれていたりする。
「あった!」
似たようなタイトルの本が並ぶ中、ミオが見つけた。
が、同時にコヨミも他の本を見つけていた。
「2冊あるけどどっちも?」
「一応、ミオが見つけたのと私のどっちも持っていっとこうか。他の学校も持っていきそうにないし。」
ということで2冊確保。
テーブルに戻ると、既にコウとショウが戻ってきていた。
ページを1枚1枚絶対に読んでないスピードでめくっているところをみると、メモは見付かってないらしい。
コヨミとミオも席について本を開く。
ミオが持ってきた本よりも、分厚い事典はページをめくって確認するのが大変そうだ。
最初から行く気にはなれず、本の下から出ていた栞の紐が挟まっているページを「えいっ!」と開く。
「あっ、あった。」
思いっきりピンが付いた国語の紙切れが挟まっていた。
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