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交流会
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山神は念の為と穢れを抑えるベールを纏うことにする。
これを付けるのは気休めにしかならないので埃を被っていた代物。
何より息苦しいから嫌いなのだ。
それでもと出れば、こらえに向かって土下座中の少年と、その少年の頭を押さえつけている青年。
席を話している間に硬直が解けたらしい。
何度かこらえも似たようにお辞儀をしたような気がする。
だが贔屓目に見てもこらえの所作は綺麗だったのだと思い直す。
自慢要素が増えたと思いつつもこらえに近づく。
「どうした?」
「浮気を疑って申し訳ないとのことです」
こらえがどうしましょうと困った笑みを浮かべている。
ベールに気づいてか何処か寂しそうにベールの上から傷に触れて来る。
「あぁ、風の。どうするんだ?」
「まぁ、失礼な口を聞いたのは確かだから。適当になんか罰でも与えればいいと思う」
意外と投げやりだとこらえは思う。
だがお手柔らかに告げたときの目が真剣な風神。
あぁ、大切なんだなぁと思わず見つめる。
「とはいえ、己に被害はなかったしな。貴様らの夫婦喧嘩など拘りようもなかったしな」
「えっと、とりあえず自己紹介しておきますか?」
こらえが提案して、場の空気を動かすことにする。
「お前達伴侶の神の幼馴染であり友である山神だ。諸事情により穢れを身に纏っているので近づいたり触れたりするなよ」
青年が少年から手を離して頭を下げる。
比較的落ち着いた雰囲気を持つ。
どことなく頑固そうな職人気質さも見受けられ、兄弟子たちと被るこらえ。
「お話は夫、森神から聞いております。私、トウジと申します。よろしくお願いいたします。よしなに」
少年も一度顔を上げると真似をするように再び下げる。
男にしては可愛らしい顔立ち。
まだ、幼さの残る様子。
「同じく、夫!風神の妻、芽吹です。よろしくお願いします」
夫や妻を強調してくる辺り、まだ警戒しているらしい。
恐怖でありながらも警戒してくる彼にすごいと感心する。
風神には睨まれるが、凄いと思って何が悪いと流す。
山神はこらえを見て、こらえはゆっくり二人を見ると頭を下げる。
他の二人と違う所作。
誰もが注視してしまうぐらい綺麗で美しい。
「お初にお目にかかります。山神の妻を勤めさせていただいております。夏野、こらえ、と申します。新参者ですのでお手柔らかにお付き合いただければと思います」
丁寧な物腰と、穏やかな口調で、芽吹の敵意が削がれ始めたらしい。
見惚れてからすぐに我に返って告げる。
「本当に風神と関係ないんだよね」
「ございません」
即答のこらえは唖然とした芽吹に微笑む。
「ご友神、としての交流はあれど、そのような関係になることは、山神様の中の穢れにより不可能でございます」
森神を見たこらえ。
一度、穢れを纏ったのを見たのを思い出す。
「触ってやろうか」
風神が嫁に対して山神を示す。
その冗談でも本気だろうとも、実行に移すのは正直心が持たないから本気でやめてほしい。
好んで友達を傷つけたいとは流石に思っていない。
「止めとけ。いくら温泉があるからといえど、あの程度で済むのは慣れた森のぐらいだ。全身を覆いかねない」
「やめとく」
山神の言葉に、マシになったんじゃないのかと森神を見る。
「即死はかろうじて逃れるぐらいだ」
森神は呆れたように告げる。
「まぁ、万が一にでもお二人で浮気してたら、絶対に許しませんからね。心配をしている芽吹様のためにも」
その時は山神様と心中して、風神様には、死ぬ前に平手打ちをします。と告げる。
こらえの言葉に、絶対にないと山神と風神は断言する。
それぁらこらえと彼らを見ると少し違うなと山神は思う。
どこと事なくこらえはこの中の嫁たちとは違う雰囲気を纏っている。
異質と人の間で言われても仕方がないだろう雰囲気がある。
もちろん、物腰も穏やかで、時折しっかりと告げる意思の硬さも見受けられる。
だがそれでも何かが違う。
それを異質と言ってしまえる程度には違うのがわかる。
この差が山神が平気な理由なのかとも思う。
これを付けるのは気休めにしかならないので埃を被っていた代物。
何より息苦しいから嫌いなのだ。
それでもと出れば、こらえに向かって土下座中の少年と、その少年の頭を押さえつけている青年。
席を話している間に硬直が解けたらしい。
何度かこらえも似たようにお辞儀をしたような気がする。
だが贔屓目に見てもこらえの所作は綺麗だったのだと思い直す。
自慢要素が増えたと思いつつもこらえに近づく。
「どうした?」
「浮気を疑って申し訳ないとのことです」
こらえがどうしましょうと困った笑みを浮かべている。
ベールに気づいてか何処か寂しそうにベールの上から傷に触れて来る。
「あぁ、風の。どうするんだ?」
「まぁ、失礼な口を聞いたのは確かだから。適当になんか罰でも与えればいいと思う」
意外と投げやりだとこらえは思う。
だがお手柔らかに告げたときの目が真剣な風神。
あぁ、大切なんだなぁと思わず見つめる。
「とはいえ、己に被害はなかったしな。貴様らの夫婦喧嘩など拘りようもなかったしな」
「えっと、とりあえず自己紹介しておきますか?」
こらえが提案して、場の空気を動かすことにする。
「お前達伴侶の神の幼馴染であり友である山神だ。諸事情により穢れを身に纏っているので近づいたり触れたりするなよ」
青年が少年から手を離して頭を下げる。
比較的落ち着いた雰囲気を持つ。
どことなく頑固そうな職人気質さも見受けられ、兄弟子たちと被るこらえ。
「お話は夫、森神から聞いております。私、トウジと申します。よろしくお願いいたします。よしなに」
少年も一度顔を上げると真似をするように再び下げる。
男にしては可愛らしい顔立ち。
まだ、幼さの残る様子。
「同じく、夫!風神の妻、芽吹です。よろしくお願いします」
夫や妻を強調してくる辺り、まだ警戒しているらしい。
恐怖でありながらも警戒してくる彼にすごいと感心する。
風神には睨まれるが、凄いと思って何が悪いと流す。
山神はこらえを見て、こらえはゆっくり二人を見ると頭を下げる。
他の二人と違う所作。
誰もが注視してしまうぐらい綺麗で美しい。
「お初にお目にかかります。山神の妻を勤めさせていただいております。夏野、こらえ、と申します。新参者ですのでお手柔らかにお付き合いただければと思います」
丁寧な物腰と、穏やかな口調で、芽吹の敵意が削がれ始めたらしい。
見惚れてからすぐに我に返って告げる。
「本当に風神と関係ないんだよね」
「ございません」
即答のこらえは唖然とした芽吹に微笑む。
「ご友神、としての交流はあれど、そのような関係になることは、山神様の中の穢れにより不可能でございます」
森神を見たこらえ。
一度、穢れを纏ったのを見たのを思い出す。
「触ってやろうか」
風神が嫁に対して山神を示す。
その冗談でも本気だろうとも、実行に移すのは正直心が持たないから本気でやめてほしい。
好んで友達を傷つけたいとは流石に思っていない。
「止めとけ。いくら温泉があるからといえど、あの程度で済むのは慣れた森のぐらいだ。全身を覆いかねない」
「やめとく」
山神の言葉に、マシになったんじゃないのかと森神を見る。
「即死はかろうじて逃れるぐらいだ」
森神は呆れたように告げる。
「まぁ、万が一にでもお二人で浮気してたら、絶対に許しませんからね。心配をしている芽吹様のためにも」
その時は山神様と心中して、風神様には、死ぬ前に平手打ちをします。と告げる。
こらえの言葉に、絶対にないと山神と風神は断言する。
それぁらこらえと彼らを見ると少し違うなと山神は思う。
どこと事なくこらえはこの中の嫁たちとは違う雰囲気を纏っている。
異質と人の間で言われても仕方がないだろう雰囲気がある。
もちろん、物腰も穏やかで、時折しっかりと告げる意思の硬さも見受けられる。
だがそれでも何かが違う。
それを異質と言ってしまえる程度には違うのがわかる。
この差が山神が平気な理由なのかとも思う。
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