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中学
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久々の家でご飯を食べる。
「元気か。ヒサヨシ」
「まぁ」
「そうか」
お酒も入ってか少しご機嫌な父と、一杯食べてねとどんどん勧めてくる母。
姉は賑やかに会話を楽しむ。
至って普通の家族。
「友達はできたの?彼女とか」
「興味のあるやつはいるよ」
「なん、だと」
父が驚いて箸を落としながらも見つめてくる。
母も驚きつつもも父の落とした箸を拾う。
「どんな子だ」
「んー。ふっつーの子だけど、ちょっとからかうと顔を赤らめたり、いろんな妄想したり、ほんとよくいる一般的な男子生徒」
姉に肘で脇を突かれて、口を止める。
「そうか。男子か」
少しがっかりしながらも口を開こうとして母が告げる。
「仲良くしてるの?いつでも連れてきていいからね。男同士でも母はむしろ好物です」
楽しそうな母に姉を見る。
「姉さん。こればっかりは母さんの趣味知りたくなかった」
「そう?」
ツバメは興味なさそうに美味しいと唐揚げを口に運ぶ。
「ツバメ。彼氏はどうだ?」
「別れましたけど?なによ。どいつもこいつもぉ」
「そうか」
心なしかホッとしている。
まぁ、娘を嫁に出すのだからそんなものかと考える。
「半年付き合えたら連れてきなさい」
「ほんと父さんとヒサヨシって似てるわよね。似ててなんで、話、通じないのかしら」
「そうか?」
怪訝そうな父と自分に、母がそっくりと笑う。
「それでお前たち将来についてなんだが」
楽しそうな家族を眺める。
翌日、学校に行ってからタナカと出会って見つめる。
「オオカミさんのご両親ってどんな人?この間会えなかったし」
「ふつーの人。あのときは母さんパートに行ってたな」
「そっか。そういえば、オオカミさんは将来どうするの?」
「まだ決めてないな。お前は?」
「とりあえず自宅でできる仕事探す。最悪事務職。他人と関わるとろくなことにならん。高校は偏差値が少し高いところと同程度のところ受ける予定」
「行きたいところないんだよなぁ。まぁ。まだ中一だし。カラスもだし」
ぼそりと呟くタナカを見つめる。
「あのさ。オオカミさん。俺は」
「だぁああ。偏差値が足りねぇえ。カラス。勉強教えてくれ」
叫びながら突撃してくる犬飼にこの駄犬と心の中で吐き捨てる。
「元気か。ヒサヨシ」
「まぁ」
「そうか」
お酒も入ってか少しご機嫌な父と、一杯食べてねとどんどん勧めてくる母。
姉は賑やかに会話を楽しむ。
至って普通の家族。
「友達はできたの?彼女とか」
「興味のあるやつはいるよ」
「なん、だと」
父が驚いて箸を落としながらも見つめてくる。
母も驚きつつもも父の落とした箸を拾う。
「どんな子だ」
「んー。ふっつーの子だけど、ちょっとからかうと顔を赤らめたり、いろんな妄想したり、ほんとよくいる一般的な男子生徒」
姉に肘で脇を突かれて、口を止める。
「そうか。男子か」
少しがっかりしながらも口を開こうとして母が告げる。
「仲良くしてるの?いつでも連れてきていいからね。男同士でも母はむしろ好物です」
楽しそうな母に姉を見る。
「姉さん。こればっかりは母さんの趣味知りたくなかった」
「そう?」
ツバメは興味なさそうに美味しいと唐揚げを口に運ぶ。
「ツバメ。彼氏はどうだ?」
「別れましたけど?なによ。どいつもこいつもぉ」
「そうか」
心なしかホッとしている。
まぁ、娘を嫁に出すのだからそんなものかと考える。
「半年付き合えたら連れてきなさい」
「ほんと父さんとヒサヨシって似てるわよね。似ててなんで、話、通じないのかしら」
「そうか?」
怪訝そうな父と自分に、母がそっくりと笑う。
「それでお前たち将来についてなんだが」
楽しそうな家族を眺める。
翌日、学校に行ってからタナカと出会って見つめる。
「オオカミさんのご両親ってどんな人?この間会えなかったし」
「ふつーの人。あのときは母さんパートに行ってたな」
「そっか。そういえば、オオカミさんは将来どうするの?」
「まだ決めてないな。お前は?」
「とりあえず自宅でできる仕事探す。最悪事務職。他人と関わるとろくなことにならん。高校は偏差値が少し高いところと同程度のところ受ける予定」
「行きたいところないんだよなぁ。まぁ。まだ中一だし。カラスもだし」
ぼそりと呟くタナカを見つめる。
「あのさ。オオカミさん。俺は」
「だぁああ。偏差値が足りねぇえ。カラス。勉強教えてくれ」
叫びながら突撃してくる犬飼にこの駄犬と心の中で吐き捨てる。
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