依存性

おこめ

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【1】ここから始まって、終わる気配は見えず

劣悪

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新しく買われた家は、環境は劣悪という言葉が相応しい。部屋は与えられず、動物用と思われる檻に同じような奴隷が10数人近く入れられている。そんな檻があと2、3個。どれも同じようなものだった。


随分お金持ちの所らしい。最近連れてこられた人達によると、この土地の地主だともっぱら噂になっている


僕と一緒に連れてこられた同い年ぐらいの男の子が最近ここに帰ってきていない。死んだか、お気に入りにされて個室を与えられたか。どちらにせよ他人に関心を寄せていては身が持たない。自分のことで精一杯だ。ここでは僕ら奴隷に権利というものは与えられていない。食事を望むことも、環境を改善することも許されずにただ怠慢と生きている。使い捨てられて死んでゆく。
減ったら補充すればいい。それが今のの方針だ












『84番。主様がお呼びだ。出ろ』

呼ばれた、僕の番号。名前なんてない。奴隷になってからというもの、1度も呼ばれたことがない。もう忘れてしまった。大好きだった両親が付けてくれた名前なのに。いくら悔やんだところで思い出す訳でもない。男の指示に従って檻を出る。


今日は何をされるんだ。また、坑道での採掘か。それともただ、痛めつけられるか。無駄に長い廊下を足を引きずって歩きながら考えていた
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