108 / 166
第三章
裏会議⑤
しおりを挟む
〈父:フリッツィSide〉
「はぁ…っ、何だかとっても衝撃的なお話だったわん…」
シロガネ殿とペルル殿が転移で部屋を出ていった後、エミリーがソファーの背もたれに体を預け、ため息を溢した。
「エミリー、明日からの王都の生活では、エルと一緒に過ごす時間が一番多いのはお前になる。どうかエルシーアをよろしく頼む」
「何よ、水臭いわね。さっきも言った通り、あたくしにとってエルちゃんは、大事な大事なお友達よん?任せておきなさいなんっ♪
アンタはアンタで陛下にどう話をするか考えなさいな」
私の言葉に、バチンッとウィンクをして答えるエミリー。
エミリーは元々鋭い奴だから、先程のシロガネ殿と私の会話で色々と察したのだろう。
「では、一旦解散としようか。
さぁ、お前たちもいろんな話を聞いて疲れただろう。部屋に戻り休みなさい。
エルが目を覚したら一緒におやつを食べよう」
「「「わかりました。お父様」」」
ウィルフリード、バルドリック、ルイーザがそれぞれ私に一礼し、サロンから出て行く。
「では、あっしもここで失礼します」
「あぁ、バメイ。驚きが多かっただろうが、話を聞いてくれてありがとう。助かったよ。
どうか、明日からもよろしく頼む」
「旦那様、エミリーじゃあないが水臭いっすよ。お嬢はあっしにとっても大事なお嬢ですからね。お嬢の食事は任せてくだせぇ。
さっ、あっしは今晩の食事の下ごしらえをしますかね」
そう言うと、バメイはサロンから出て行った。
「ベアティ、私はエルがお昼寝から目覚め、一緒に3時のティータイムを終えてから王城に戻る。
それまでに謁見の先触れのをしなくてはな。準備をしておいてくれ」
「かしこまりました。では先に旦那様の執務室に行き、準備をしておきます」
「よろしく頼む」
「では、一旦失礼致します」
ベアティが一礼し、サロンを出て行った。
「アメリア、アンネリース、日頃からエルシーアの面倒を見てくれてありがとう。
あの子は無茶ばかりするから大変だろうが、これからもよろしく頼むよ」
「「はっ。旦那様、ありがたきお言葉」」
「さぁ、エルシーアが目覚める前に戻ってやってくれ」
「「では、御前を失礼致します」」
アメリアとアンネリースが揃って頭を下げ、サロンを出て行く。
「ハリー、私は一旦執務室に戻るが君はどうする?」
「そうね、わたくしはエルが目覚めるまで、ここでエミリーと話をしたいわ」
「そうか。ではエミリー、ハリーの相手を頼むよ」
「はいはぁ~いっ♪任せて頂戴なんっ☆」
そう言って、手をひらひらと振るエミリー。
「デルミーラ、ハリーとエミリーに新しいお茶を」
「かしこまりました。旦那様。では、奥様とエミリー様のお茶の準備をしてまいります」
「うん、よろしくね。
さて、セバス。明日から私達一家は王都へ行く。その間、この家の事は頼んだよ」
「お任せください、旦那様。
旦那様方こそ、王都では何が起こるかわかりません。どうかお気をつけて。
では、私は通常の業務に戻ります」
スッと一礼してサロンを出て行くセバス。
セバスは私の父の代からずっとこの家に仕えてくれている。彼に任せておけば問題無いだろう。
さぁ、私はどうやって陛下を説得するか考えなくてはな。
「はぁ…っ、何だかとっても衝撃的なお話だったわん…」
シロガネ殿とペルル殿が転移で部屋を出ていった後、エミリーがソファーの背もたれに体を預け、ため息を溢した。
「エミリー、明日からの王都の生活では、エルと一緒に過ごす時間が一番多いのはお前になる。どうかエルシーアをよろしく頼む」
「何よ、水臭いわね。さっきも言った通り、あたくしにとってエルちゃんは、大事な大事なお友達よん?任せておきなさいなんっ♪
アンタはアンタで陛下にどう話をするか考えなさいな」
私の言葉に、バチンッとウィンクをして答えるエミリー。
エミリーは元々鋭い奴だから、先程のシロガネ殿と私の会話で色々と察したのだろう。
「では、一旦解散としようか。
さぁ、お前たちもいろんな話を聞いて疲れただろう。部屋に戻り休みなさい。
エルが目を覚したら一緒におやつを食べよう」
「「「わかりました。お父様」」」
ウィルフリード、バルドリック、ルイーザがそれぞれ私に一礼し、サロンから出て行く。
「では、あっしもここで失礼します」
「あぁ、バメイ。驚きが多かっただろうが、話を聞いてくれてありがとう。助かったよ。
どうか、明日からもよろしく頼む」
「旦那様、エミリーじゃあないが水臭いっすよ。お嬢はあっしにとっても大事なお嬢ですからね。お嬢の食事は任せてくだせぇ。
さっ、あっしは今晩の食事の下ごしらえをしますかね」
そう言うと、バメイはサロンから出て行った。
「ベアティ、私はエルがお昼寝から目覚め、一緒に3時のティータイムを終えてから王城に戻る。
それまでに謁見の先触れのをしなくてはな。準備をしておいてくれ」
「かしこまりました。では先に旦那様の執務室に行き、準備をしておきます」
「よろしく頼む」
「では、一旦失礼致します」
ベアティが一礼し、サロンを出て行った。
「アメリア、アンネリース、日頃からエルシーアの面倒を見てくれてありがとう。
あの子は無茶ばかりするから大変だろうが、これからもよろしく頼むよ」
「「はっ。旦那様、ありがたきお言葉」」
「さぁ、エルシーアが目覚める前に戻ってやってくれ」
「「では、御前を失礼致します」」
アメリアとアンネリースが揃って頭を下げ、サロンを出て行く。
「ハリー、私は一旦執務室に戻るが君はどうする?」
「そうね、わたくしはエルが目覚めるまで、ここでエミリーと話をしたいわ」
「そうか。ではエミリー、ハリーの相手を頼むよ」
「はいはぁ~いっ♪任せて頂戴なんっ☆」
そう言って、手をひらひらと振るエミリー。
「デルミーラ、ハリーとエミリーに新しいお茶を」
「かしこまりました。旦那様。では、奥様とエミリー様のお茶の準備をしてまいります」
「うん、よろしくね。
さて、セバス。明日から私達一家は王都へ行く。その間、この家の事は頼んだよ」
「お任せください、旦那様。
旦那様方こそ、王都では何が起こるかわかりません。どうかお気をつけて。
では、私は通常の業務に戻ります」
スッと一礼してサロンを出て行くセバス。
セバスは私の父の代からずっとこの家に仕えてくれている。彼に任せておけば問題無いだろう。
さぁ、私はどうやって陛下を説得するか考えなくてはな。
90
お気に入りに追加
3,662
あなたにおすすめの小説
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!
山田みかん
ファンタジー
「貴方には剣と魔法の異世界へ行ってもらいますぅ~」
────何言ってんのコイツ?
あれ? 私に言ってるんじゃないの?
ていうか、ここはどこ?
ちょっと待てッ!私はこんなところにいる場合じゃないんだよっ!
推しに会いに行かねばならんのだよ!!
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
女神の代わりに異世界漫遊 ~ほのぼの・まったり。時々、ざまぁ?~
大福にゃここ
ファンタジー
目の前に、女神を名乗る女性が立っていた。
麗しい彼女の願いは「自分の代わりに世界を見て欲しい」それだけ。
使命も何もなく、ただ、その世界で楽しく生きていくだけでいいらしい。
厳しい異世界で生き抜く為のスキルも色々と貰い、食いしん坊だけど優しくて可愛い従魔も一緒!
忙しくて自由のない女神の代わりに、異世界を楽しんでこよう♪
13話目くらいから話が動きますので、気長にお付き合いください!
最初はとっつきにくいかもしれませんが、どうか続きを読んでみてくださいね^^
※お気に入り登録や感想がとても励みになっています。 ありがとうございます!
(なかなかお返事書けなくてごめんなさい)
※小説家になろう様にも投稿しています
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる