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第三章

やっぱり家族会議⑦

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うん…。不吉なフラグは忘れるとしよう。
もし、残りの四聖獣様達が来たらきたでその時だっ!!
きっとお兄ちゃんズやお姉ちゃんが何とかしてくれるはずっ!!してくれる…よね??

「ふぅ…っ。ひとまずシロガネ殿にお願いする事は以上です。
シロガネ殿、どうぞこれからも末永くよろしくお願い致します」

「うむ。エルシーアの事は大船に乗ったつもりで任せるがいい」

ぽむぽむっと前足で胸を叩くシロガネ。
標準の猫サイズになっても可愛さはメガトン級。
クソ…っ!!もふもふしてやろうかっ!!

「あ…あの…、シロガネ様…」

わたしがどうシロガネをもふもふしてやろうか考えていると、かぁしゃまがシロガネに恥じらいながら声をかける。

「なんじゃ、奥方よ」

コテンと首を傾げるシロガネも可愛いけど、恥じらうかぁしゃまも可愛いな…。アレで20代後半なんだぜ?

「はぅぅっ…。あの、よろしければ、その…、抱きしめても?」

「うむ。かまわんぞ。好きなだけ抱きしめるが良い」

「まぁっ!!ありがたき幸せ。では失礼して…」

かぁしゃまがテーブルの上に座っているシロガネをそっと抱き上げ、ぎゅうっと抱きしめる。

「はぁぁ~んっ!!わたくし、今、とても幸せですわぁ~っ!!」

かぁしゃまがキラッキラの笑顔でシロガネを抱きしめ、もふもふしている。
シロガネもシロガネで撫でられるのが気持ちいいのか、ゴロゴロと喉を鳴らしている。
いいなぁ~っ。うらやましいなぁ~っ!!

「お母様、お一人だけで楽しむ何でズルいですわっ!!わたくしも抱っこさせてくださいませっ!!」

ルーねぇが幸せそうに顔を緩めるかぁしゃまに、立ち上がって抗議する。

「まぁ、ルイーザ。何てお行儀の悪い。貴方は貴族の娘、淑女なのですよ。もっとお淑やかになさいな。
それにシロガネ様の許可も得ていないでしょう?」

いやいや、かぁしゃま。絶対にシロガネを離したくないだけですよね?

「シロガネ様。どうか、わたくしにも抱っこさせてくださいませっ!!」

ルーねぇが目をうるうるさせてシロガネに抱っこの許可を求める。

「むっ?エルシーアの姉上か。うむ、我は構わんぞ。存分に抱っこするが良い」

シロガネに許可を得たルーねぇが、いそいそとかぁしゃまの隣に座る。
シロガネ、美女と美少女に構われ、デレデレだねぇ~。その様子をおとしゃまもデロデロな顔でうんうんと頷きながら見ている。まぁ、可愛いペットと美しい自慢の妻と娘だもんね。デレるわなぁ~。
あれ?ところで、シロガネって雄?雌?

ちろぎゃね ちろぎゃねシロガネ、シロガネ
ちょっちょ こっち きゅるるちょっとこっち来て

「なんじゃ、エルシーアよ」

それまで目を瞑り、ご機嫌に喉を鳴らしていたシロガネがピョンっと、ウィルにぃに抱っこされているわたしの側に来る。

ちろぎゃね エル よぶするシロガネ、わたしの事はエルでいいよ

「うむ、エルよ。して、どうしたのじゃ?」

[シロガネ、ばんざぁ~いっ]

シロガネに念話で声をかけながら、みょ~んっと持ち上げる。
あっ…。立派なおいなりさんがついてる。シロガネは雄、男の子なんだねぇ。そりゃぁ、かぁしゃまとルーねぇに挟まれてデレるわなぁ。

ちろぎゃね あーとシロガネ、ありがと

シロガネにお礼をいい、そっと降ろす。わたしが何をしたかったのか理解したシロガネが恥ずかしそうにテーブルの上で丸まる。

「エル…?エルにはまだそういうのは早いかな?」

ウィルにぃが抱きしめる手に力を込めて、ソレはダメだと言う。
ウィルにぃの隣に座って居るバルにぃはゲラゲラと笑っていた。

「「「エル…」」」
「「「「「エルお嬢様…」」」」」

その日、わたしは家族と家令や従者、メイド達に「コイツないわぁ…」という目で見つめられた。


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