転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第二章

結界を施す

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「旦那様っ!!急に呼び出して申し訳ねぇです」

おとしゃまを見つけたヨーガンじぃが駆け寄り、トレードマークの麦らわ帽子を取る。

「お嬢が午前中に植えた、植物を確認しようと来たら何故かこんな事に…」

「ああ、ヨーガン…。驚かせてすまないね。
これは精霊のイタズラだ。エルは精霊に好かれる質だから、精霊が喜ばそうと張り切ったんだろう」

「へ…へぇ…っ」

おとしゃまの言葉に頷きながら、わたしを見るヨーガンじぃ。
いやぁ~っ…。そんな目でみないでぇ~っ…!!!!
さっきからわたしのHPは、ゴリゴリに削れて赤色に点滅しているに違いない…。

〔騒ぎが大きくなる前に、急いで結界を張った方がいい〕

「大丈夫だ。これから結界を張る」

ペルルの言葉を受けて、おとしゃまがヨーガンじぃに説明する。

〔バルドリックとヨーガンに、裏庭をさっき作った魔石で五芒星で囲うように説明を。
エル、さっき作った魔石を出せ〕

ペルルに言われ、ペルちゃんリュックから魔石を取り出す。

「バルドリック、ヨーガン。この魔石を裏庭を五芒星で囲うように埋めて欲しい」

「五芒星ですかい?」

〔埋める場所はボグが指示する〕
「ああ。埋める場所は私が指示しよう」

ペルルの言葉をおとしゃまがヨーガンじぃに伝える。ヨーガンじぃはペルルが念話で喋れるの知らないもんね。

「では、スコップを取りに行ってきます」

〔バルドリック、さっさと埋めろ。ヨーガンはご老人なんだから労れ〕

「なっ!?」

ヨーガンじぃが作業小屋に、スコップを取りに行ってる間、ペルルがバルにぃに声をかける。

〔なんだ?体力バカの脳筋〕

ペルル、バルにぃに当たりが強いよね…。
アレかな??バルにぃの撫で方がいつも荒いからかな?たまに剣術の稽古の後、泥だらけの手で撫でたりするもんね。ペルルはきれい好きなのにね。

ペルルの言葉を、おとしゃまがヨーガンじぃに伝えながら作業を進める。バルにぃにはペルルが直接声をかけているみたいだ。
バルにぃはペルルに煽りに煽られたのか、「うおぉぉぉぉ~っ!!!!」と声を上げながら、土魔法を併用し、魔石を埋めていた。
バルにぃ…。だからペルルに脳筋って言われるんだよ…。




5つ全ての魔石を埋め終わった。

〔じゃあ、今から結界を張る〕
「じゃあ、今から結界を張る」

ペルルが魔法を使っているのを、ヨーガンじぃにバレない様に、おとしゃまがわたしを抱っこしていない方の手を上げ、結界を張るフリをする。

〔隠匿結界発動〕
「隠匿結界発動」

ペルルが魔力を流すと、5つの魔石が光り輝き、五芒星を描く。

五芒星は、陰陽道では魔除けの呪符として伝えられているし、今回の結界にはピッタリかもね。 
印にこめられた意味は、陰陽道の基本概念となった陰陽五行説、木・火・土・金・水の5つの元素の働きの相克を表したもので、五芒星はあらゆる魔除けの呪符として重宝されたしね。

〔これで、エルの家族と、この家で働く者以外、悪意を持った者はこの裏庭に辿り着けない。
ただ、無いとは思うけど、この家で働く者が外に漏らさないとは限らない。そこはお前が徹底しろ〕

ペルルが結界の効果をおとしゃまに説明する。
おとしゃまは、ペルルの言葉に頷き、

「これでこの家の者以外、悪意を持つものは近づけない。ただし、この事は他言無用とする。破った者は厳罰に処す。
セバス、この家で働く者に徹底しろ。よいな」

「はい。かしこまりました。お任せを」

セバスはおとしゃまに一礼すると、下がっていった。



いつもは優しいペルルの言葉がキツいのは、きっとわたしを悪意から護る為なんだよね…。
いつも護ってくれてありがとう。そしていっぱいやらかしてごめんなさい…。
でもね、そんなペルルが大好きだよ。
ペルルに大好きの気持ちを込めて、ペルルのもふもふなお腹をねこ吸いならぬ、ペル吸いをした。


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