転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第二章

午後のひと時

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かぁしゃまは話し合いの後、一緒にヨーガンじぃに木材を頼みに行ってくれました。
ただし、やっぱり時間はかかるのとの事。なので、待っている間に育てたい植物がある事を説明した。
そしたら、邸宅の表に面してるウォールドガーデンやイングリッシュガーデンに植えるのはダメだけど、裏庭ならいいよって言ってもらえました。
場所はヨーガンじぃの作業小屋の側。ここなら何時でも見守れるし、わたしが居ない時でもお世話が出来るからとの事だったよ。
やったねっ!!


ウキウキでお昼ごはんを食べていると、

「エル、何だかとても楽しそうだね。エルが楽しそうだと、僕も嬉しいよ」

とウィルにぃから、それはそれは麗しい笑顔をいただきました。しかも、あ~ん付き。

「あ~むぅ」

今日のお昼ごはんのトマトと生ハムの冷製パスタも絶品です。
もぐもぐ、うまぁ~っ!!

「それで、エル。何か嬉しい事でもあったのかい?」
「おっ!!オレも聞きたいぞっ!!」
「まぁ、わたくしだって、エルちゃんのお話を聞きたいわ」

ウィルにぃ、バルにぃ、ルーねぇが次々に聞いてくる。

うふふっ しょれは ひみちゅっ!!うふふっ。それはヒミツっ!!

わたしが人差し指を唇に当てて、ヒミツだよってウィンクしたら、

「「「可愛い…っ!!」」」

お兄ちゃんズとお姉ちゃんが悶える。
かぁしゃまも「あらぁ、可愛いわぁ」と喜んでます。
食堂で配膳などの用で待機している従者やメイドの皆さんはプルプルと震えていました。
あれぇ、見苦しかったかな?

〔絶対に違うと思うっきゅよ…〕

とペルルがもぐもぐとドライフルーツを食べながらボソッと言いました。
まぁ、見苦しくなかったらよかった。

「そっか、ヒミツなんだね。じゃあ、教えてくれるのを楽しみにしているよ」

シャキッといつもの王子さまルックに戻ったウィルにぃが「いつか教えてね」とウィンク付きで言ってきました。
グハッ!!ウィルにぃのウィンク、破壊力がエグい。わたしのHPは∞なはずなのに、ゼロになりそうよっ!!
ウィルにぃ、もうすぐ7歳の誕生日で王都に行くけど、絶対にモテモテだろうなぁ~。

「そうねぇ、出来上がるのは王都でのお披露目の儀式が終わってからかしら?」

「う?」

えっ、そうなの??今が7月で、ウィルにぃが王都に言って帰ってくるのが8月の上旬。
まぁ、木材はお取り寄せだし、そんなもんかな?
あっ、ちなみにお兄ちゃんズとお姉ちゃんはみんな7月産まれ。わたしは1月産まれだよ。

「そうなのかい?それは楽しみにだなぁ。王都に行くの、ちょっと憂鬱だったけど、楽しみが出来て良かったよ」

何とな?憂鬱とな?そんなに王都って面倒くさい所なの!?
えぇ~っ!!じゃあ絶対に王都に何か行かずに、一生領地で暮らしたいなぁ…。
そしたら、家族と離れ離れにならなくてもいいし。あっ…。でもぉ、ルーねぇはいつか嫁いじゃうのかな??さみしいな…。
まだまだずっと先の事だけど、何だか急に寂しくなった。

るーねー じゅっと いっちょ するルーねぇ、ずっと一緒に居てね

「あら??エルちゃん、どうしたの?もちろんずっと一緒よ。離れないわ」

ルーねぇはきっと意味はわかってないけど、ずっと一緒って言ってくれた。その言葉だけで嬉しくなる。
「えへへっ」とわたしが喜んでいると

「おや、エル、さみしいな。ルイーザだけかい?
僕はもちろん一生側に居るし、離さないから安心していいよ」
「そうだぞっ!!オレもずっと側で護ってやるから安心しろっ!!」

ウィルにぃ、バルにぃの離さない宣言いただきました。

「あらあら、エルちゃん、嫁ぐとき大変ねぇ~」

「「「お母さまっ!!」」」

かぁしゃまのわたしが嫁ぐ宣言に、お兄ちゃんズとお姉ちゃんの猛攻撃となりました。
安心してくれ…。残念な事に私はまだ1歳だ。どんなに早くても、後15年はかかるから…。


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