転生幼女の怠惰なため息

第二章

初の祈りを捧げます②

エアネスト様への、報告という名の祈りが終わり、次は天照ちゃん、いつきちゃんにみつきちゃんに祈りを捧げます。


［天照ちゃん、いつきちゃん、みつきちゃん。紗代だよ。ちゃんと聞こえてるかな？
もう知ってると思うけど、エアネスト様のご厚意で、わたしからの一方通行になるけど、声が届けられる様になったんだよ。］

［わたしね、今はエルシーアっていう名前で、お兄ちゃんふたりに、お姉ちゃんが居る末っ子なんだよ。
上のお兄ちゃんはね、いつきちゃんのデレな部分を煮詰めたみたいに、スゴくわたしに甘いの。下のお兄ちゃんはね、いつきちゃんのいたずらっ子な部分が似てるかな？
お姉ちゃんはね、みつきちゃんみたいにすごく優しいの］

［もちろん、お父さまにお母さまもすごく優しいんだよ。
お父さまは一見すると冷たく見えるけど、わたしの事になると直ぐデレデレになるの。ふふっ、おかしいでしょ？
お母さまはね、まるで天照ちゃんみたい。とっても温かいの。その温もりでね、わたしをすっぽり包んでくれるんだよ。まぁ、時々コワイけど…］

［とにかくね、今は素敵な家族に囲まれて、毎日楽しく過ごしてるよ。
あっ!!そうだっ!!ちょっと待ってね］

ペルルの紹介もしなくちゃだよね。
わたしはベッドの上に一緒に居る、ペルルを抱き上げた。

［天照ちゃん、いつきちゃん、みつきちゃん。わたしを見守るために、カーバンクルを贈ってくれてありがとう。あのね、毛皮がまるで真珠の様に美しくてきれいだったから、フランス語で『真珠』って意味の『ペルル』って名付けたよ。
ペルルはね、元の世界に居たチンチラにそっくりでスゴく可愛いのっ!!］

ペルルを紹介しながら、思わずもふもふしてしまう。
ペルルは〔やめるっきゅっ!!毛が乱れるっきゅっ!!〕ときゅうきゅう鳴いてジタバタ抵抗する。

［天照ちゃん、いつきちゃん、みつきちゃんにこのクリスタルでできた神像、見せたかったなぁ…。魔法で造ったからね、細部までしっかりできてるんだよ。
あっ!!お父さまが、神像を祀る棚か祭壇を用意するみたいな事言ってたよ。わたしも頑張って一緒に考えるから、楽しみにしててね］

［明日からも毎日、寝る前に、その日あった出来事を報告するね。
あっ。お父さまとお母さまがお風呂から出てきたみたい。そろそろ寝なくちゃ。
天照ちゃん、いつきちゃん、みつきちゃん、おやすみなさい。また明日ね］

こうして天照ちゃん、いつきちゃん、みつきちゃんへの初のお祈りは終わった。
お祈りの後、クリスタルでできた神像がほんのり光った気がした。