転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第二章

転生後のごあいさつ②

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「そういえば、エアネスト様。スキルがどうかしたんですか??」

「はっ!!そうですそうです。インベントリの件ですが、エルさんはまだ中を確認してませんよね?転生前にお約束したお金も入ってますし、後はエルさんが喜びそうな物を入れておきましたからね」

そういえば、インベントリの中を確認した事なかったな。まだ使ったことなかったし。

「インベントリは収納力魔法のひとつで、エルさんの好きな物を入れておけますよ。
生き物は入りませんが、時間停止機能が付いていますので、例えば食べ物を入れても腐ることはありません。温かい物は温かいまま、冷たい物は冷たいままですよ。
もちろん容量は無制限ですっ!!」

エアネスト様がドヤぁ~っという感じで説明してくれるけど、容量無制限って…。
わたしに何を求めてるんですか??ツッコミですか!?

「そっ…そうなんですね。家に帰ったら確認してみます」

「はい。ぜひとも」

エアネスト様、楽しそうですね。

「あっ、そうそう。転生前にお話していたレシピの件ですが、なんとかなりそうですよ。エルさんが3歳の誕生日に礼拝しに来た際にお知らせしますね」

おぉっ。レシピ、なんとかなるんだね。こっちの世界のごはんも美味しいけど、そろそろ和食が食べたいんだよねぇ~。
わたし、どっちかっていうと、パンより米派だし、うどんとか蕎麦が食べたい…。
自分が3歳になるのが待ち遠しいっ!!

「楽しみにしていただけてるみたいで、わたくしも嬉しいです。
エルさん、スキルについてですが、使い方などわからない事があったらペルルに相談してください。
あと、なかなか神殿に来るのが難しいとの事ですので、木や石、何でもいいので私に見立てた像を造って、祈ってください。そうすれば、お応えする事ができます。
天照大御神様やいつきさん、みつきさんの像を造れば、エルさんの方からのみになりますが、お三方に声を届けられる様にしましょう」

「えっ!?いいんですか!?」

わたしは嬉しいけど、エアネスト様が大変じゃない??

「いえ、大変ではありません。むしろ造ってください。そして寝る前などでいいので、積極的に話しかけてくださいっ!!」

エアネスト様…。よっぽど3人にわたしの様子を聞かれるのが大変なんだな…。
まぁ、わたしは嬉しいからいいけど。

「わかりました。では、帰ったら早速皆の像を造りますね」

なんだか、家に帰ってからやる事が増えたな。
でも、楽しみな事ばかりだからいいや。

「エルさん。そろそろエルさんの意識を戻しますね。戻ったら丁度、お兄さんとお姉さんのお祈りが終わっている頃でしょう。
エルさん、これから大変な事、辛い事、悲しい事もあるでしょう。ですが、私はいつでもエルシーアさん、あなたを見守っております。
あなたは決してひとりではありません。それだけは忘れないでくださいね。
では、送ります」

エアネスト様の声と共に、再びキラキラと美しい光に包まれる。意識が地上へと戻り始める。

「エアネスト様っ!!ありがとうございますっ!!」

わたしの声に応えるように、エアネスト様はいつまでも手を振っていた。

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