転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第一章

閑話(転生準備)

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「では、紗代さんの転生の準備をはじめます。
先ずは紗代さん要望どおり種族は人間の女の子にして、次は魔法とスキルをバランスを考えてこうしてっと──」

紗代が眠りについた後、エアネストは転生の準備を始めた。

「──う~ん、う~ん…。このスキルをつけたらっと…あ……っ!!ポチッ(ヤバ…)」

「あっ!?!?💢おい、テメェ…紗代に何した!?!?」

「ひゅ~♪ふひゅ~、ひゅひゅ~~っ♪♫」

いつきの怒号に、エアネストは必死に誤魔化す。

「口笛吹けてねぇしっ!!何誤魔化そうとしてんだよ!?!?」
「そうだよっ!!なんかさっきヤバ…ってボソッといったよねっ!!!!」

いつきとみつきがエアネストの首元を掴んでガクガク揺さぶる。

「はぁぁ…。エアネストよ、そなた何をしでかしたのじゃ。紗代に与えたステータスを見せよ」

「ステータスオープン…」

ブオンッという音と共に転生後の紗代のステータスが現れる。

「「「なっ…っ!?!?」」」

それを見たいつきとみつき、天照大御神は呆然とした…。

「エアネストよ…。何をしたらこうなるのじゃ…」

あまりのことに天照大御神は頭を抱えた。

「だって、だって~っ!!今度こそ天寿を全うしてもらおうと思って…。病気や怪我、それ以外にも何があっても大丈夫な様にって、ステータス作ったらこうなっただけですぅぅ~~って、ぐえっ…」

「おいっ…!!今すぐやり直せっ!!!!」
「そうだよっ!!今すぐ何とかしてっ!!!!」

いつきとみつきは今度はぎりぎりとエアネストの首を絞める。

「締まる、締まる…っ。ごほっごほっ…む、無理すよう。もう確定してしまいましたっ!!一度決めた事は取り消せませんっ!!」

ゼイゼイ言いながら、エアネストは言い切った。

「エアネストや、何とかならんのか?」

天照大御神は頭を抱えたままエアネストに問う。

「何とかですかっ!?そうですねぇ…。う~んっ。あっ!!そうだっ!!紗代さんの転生後の家族をまだ決めていませんから、絶対に護ってもらえる様な家族を探しますっ!!あとは、わたくしが新しいご家族に夢の中で神託を出して、後押ししておきましょうっ!!これでいかがでしょうか…」

おずおずと天照大御神を見つめるエアネスト。

「仕方ない…。それで行こうかの…。あとは妾も地球の神と相談して何とか助けになりそうなスキルを考える。エアネストよ。協力せいよ。
いつきとみつきはそれで良いか?」

「…はい。」
「…はい。よろしくお願いします。天照大御神」

渋々ではあるが、天照大御神が地球の神と助けを考えると聞き、いつきとみつきは頷いた。

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