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第2章 金星エンジン
2.1章 金星性能向上
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航空廠発動機部において、A8cと呼ばれた試験機の評価は無事に終息しつつあった。私の分担範囲の審査も報告書を提出したことにより完了していた。
昭和11年5月9日になって、出勤するとすぐに手招きで花島部長に呼ばれた。部長の机の上に何やら書類が置かれている。
「早速だが、次の仕事だ。三菱から次のエンジン開発について、概要を記載した書類が届いている。これは航空本部に三菱が提出した次期エンジン開発の説明資料だ。既に成功が確実なA8cを基にして、排気量を大きくしたり減少させたり複数の案があるが、A8cの排気量を変えずに性能を向上させる案も含まれている。A8cの兄弟エンジンということで、A8dということになるだろう。今までA8cの評価をしてきた鈴木君には、主担当として開発を成功させてもらいたい。まずは、海軍として開発に値する性能向上が可能なのか確認してくれ。加えていつまでに開発が完了するかの見極めも必要だ。主担当の責任は重いが、君にとってもいい経験になると思う」
三菱で作成された「発動機の性能向上の検討」と表紙に記載された書類を手渡された。なるほどA8cの時のような大きな変更もなさそうだ。それで大人数での評価や審査のチームは必要ないから、若手の技師である私にやってみろということだろう。
「わかりました。担当いたします。これから三菱も検討に着手ということで、まだ開発内容が確定しているわけではないのですね?」
「これから決めてゆく段階だ。三菱が独自に開発したA8cとは異なり、このエンジンに関しては、海軍側から試作名称を付与して開発要求することになるだろう。まずは、開発要求の作成よりもエンジンの仕様と大まかな変更点と日程について三菱側と協議してまとめてくれ。我々としても実現可能なエンジンであるのかを見定めてから、要求仕様を提示する必要がある」
「わかりました。早速、三菱側と連絡をとって検討を開始します。私の方から挨拶もかねて名古屋に出張してよいですね?」
「問題ない。早く作業を始めてくれ」
……
三菱の名古屋航空機製作所の発動機部に連絡すると、佐々木技師がこの性能向上も主担当だとのことだ。電話でA8c性能向上の件で、名古屋の三菱工場で早急に打ち合わせをしたい旨を伝えた。
航空廠で渡された資料を列車の中で読んでみると、想像した通り、後に金星50型と呼ばれることになるエンジンの開発案であった。この世界の出来事が未来の私の記憶と細部まで同じかどうかはわからない。しかし、私の記憶によれば、開発が完了したA8cは金星四型となり、続いて性能向上型の金星が開発されるはずだ。おおむね、こちらの世界も同じような時期に同じ出来事が起きているようだ。
私が存在しているこの世界にとっては、今の私は未来の出来事に対する知識を有していることになる。但し、細部まで同じ出来事が起こるのかは保証がない。私が未来の記憶に従って行動すると、これからの歴史は徐々に変わってしまうだろう。タイムパラドックスというよりも、パラレルワールドの歴史が私という変数により、変化してゆくと考えるのが正しいように思える。パラドックスについてこれ以上悩んでも仕方ないと思って、目の前の資料に集中することにした。
三菱の考える金星性能向上の原案は、全体としてかなりシンプルな計画となっていた。エンジンの基本構造は開発済みの金星エンジンから変えずに、過給機を1段1速から1段2速に変更する。更にエンジンの回転数を現在の毎分2,450回転から増加させて出力を増加させる。試験中のA8cは圧縮比が6.6だが、出力増加のためにもっと大きくすることを検討予定とのことだ。性能向上については離昇馬力を2割から3割程度させることを目標としていた。エンジンの基本構成は変えないので、既存のA8cの豊富な実験データを活用できるはずだ。短期開発が可能となって、A8cで実証された信頼性も引き継ぐ可能性が高いと思える。
……
三菱名古屋工場に到着すると、航空廠からはるばる出向いてきたということで、わざわざ深尾部長が出迎えてくれた。
「鈴木さん、お久しぶりです。我々にとって、今回の開発は、A8cから小変更した派生型みたいなものです。A8cはよいエンジンですが、これからの戦闘機や爆撃機の進歩を考えると性能向上は必須ですからね」
深尾部長は、A8cを評価していた時に海軍側の審査担当の一人として、私も会ったことがあった。この人は口調がやわらかいが、眼光はやたら鋭い。未来の知識によれば、この人物はこれまで不振となっていた三菱の発動機部門を強力に引っ張って、復活させたとの印象がある。その三菱復活の原動力が金星エンジンだったはずだ。
「こちらこそ、三菱さんにはお世話になっています。まだ若輩者ですが、金星性能向上型の担当させていただきます」
挨拶が終わると、会議室には金星エンジンの主担当となった佐々木技師が残って説明してくれた。佐々木技師にもA8cの審査時に会ったことがある。あらかじめ資料を読み込んでいたので、想定した内容と大きく違うところはない。このエンジンの性能については、資料には具体的な記載がなかったが、検討結果に基づいて算出した数値を教えてくれた。
想定している仕様については、離昇出力は1,350馬力を目標としたい。回転数は2,600rpmとする。ブーストは現状の+150mmHgから2倍程度に増加させるが詳細は実験して決める。圧縮比も現行の6.6から7.0程度に増加させるが、これも最後は実験して決める。当然ながら、エンジンの直径やシリンダについては変更しない。重量はこれから検討するとのこと。
私は、あらかじめ考えていた質問を投げかけてみた。私が金星で詳しく評価した主軸について、少しジャブを入れておく。
「主軸中央部の支持構造ですが、あそこは、前段のシリンダと後段の間でかなり空間的に狭いところに軸受けを設けているので、クランク軸で発生する振動に対しては玉軸受けの強度は余裕が小さいように思います。今後エンジンの出力を増加させると、接触面積のもっと大きなコロ軸受けに変更するなどの強度の増加策が必要になるかもしれません」
佐々木技師は、へえ、という感心した表情をした。
「おっしゃる通り、クランク軸自身の強度は十分ですが、エンジン馬力を増加させる時は曲げ振動の抑制のためにも、主軸の軸受けは強化の必要性がありますね。まあ、その時は主軸両端のケルメット軸受けも改善が必要になると思います。1,300馬力以上への開発時の課題ですね」
もう一つ気になることを聞いてみる。
「エンジン前面のプッシュロッドですが、現状では前列と後列の双方の吸気弁と排気弁を前方に配置したプッシュロッドにより動作させていますね。中島の空冷エンジンのように、後列気筒に対応するプッシュロッドは後方に移動することは考えていませんか? じゃまな前面プッシュロッドの数が半減するので、気筒への空気流が改善されて、冷却性能が向上するはずです。また、前列と後列の間隔をもう少し開けられるので、中央軸受けにかかる荷重を、現状よりももっと広い面積で受けることが可能です」
「後列のシリンダのプッシュロッドを後方に移動すれば、確かにそのような効果がありますね。しかし、ロッドを動かすカム機構は複雑となり、若干ですが重量は増加します。それに、前方は隙間ができますが、逆にシリンダの後方にプッシュロッドを追加すると吸気管や排気管の取り回しが窮屈になると思います。その部分の構成を変えることは、今のところ考えていません。まあ、18気筒エンジンになれば、プッシュロッドの数も増えるので考慮する必要があるでしょうね」
今日のところは、三菱側の方針を聞くために来たので、これ以上議論するのは控えておこう。私もこれ以上突っ込んだ議論ができるだけの検討材料はない。
ひとしきり質疑が終わると、発動機工場を案内してもらった。ちょっと手狭な感じがするというと、再来年くらいには、名古屋市内のもっと広い工場への移転の計画があるという。最新の工作機械を備えた新工場が完成したら、また見学に来てくれと依頼されて横須賀に戻ってきた。
昭和11年5月9日になって、出勤するとすぐに手招きで花島部長に呼ばれた。部長の机の上に何やら書類が置かれている。
「早速だが、次の仕事だ。三菱から次のエンジン開発について、概要を記載した書類が届いている。これは航空本部に三菱が提出した次期エンジン開発の説明資料だ。既に成功が確実なA8cを基にして、排気量を大きくしたり減少させたり複数の案があるが、A8cの排気量を変えずに性能を向上させる案も含まれている。A8cの兄弟エンジンということで、A8dということになるだろう。今までA8cの評価をしてきた鈴木君には、主担当として開発を成功させてもらいたい。まずは、海軍として開発に値する性能向上が可能なのか確認してくれ。加えていつまでに開発が完了するかの見極めも必要だ。主担当の責任は重いが、君にとってもいい経験になると思う」
三菱で作成された「発動機の性能向上の検討」と表紙に記載された書類を手渡された。なるほどA8cの時のような大きな変更もなさそうだ。それで大人数での評価や審査のチームは必要ないから、若手の技師である私にやってみろということだろう。
「わかりました。担当いたします。これから三菱も検討に着手ということで、まだ開発内容が確定しているわけではないのですね?」
「これから決めてゆく段階だ。三菱が独自に開発したA8cとは異なり、このエンジンに関しては、海軍側から試作名称を付与して開発要求することになるだろう。まずは、開発要求の作成よりもエンジンの仕様と大まかな変更点と日程について三菱側と協議してまとめてくれ。我々としても実現可能なエンジンであるのかを見定めてから、要求仕様を提示する必要がある」
「わかりました。早速、三菱側と連絡をとって検討を開始します。私の方から挨拶もかねて名古屋に出張してよいですね?」
「問題ない。早く作業を始めてくれ」
……
三菱の名古屋航空機製作所の発動機部に連絡すると、佐々木技師がこの性能向上も主担当だとのことだ。電話でA8c性能向上の件で、名古屋の三菱工場で早急に打ち合わせをしたい旨を伝えた。
航空廠で渡された資料を列車の中で読んでみると、想像した通り、後に金星50型と呼ばれることになるエンジンの開発案であった。この世界の出来事が未来の私の記憶と細部まで同じかどうかはわからない。しかし、私の記憶によれば、開発が完了したA8cは金星四型となり、続いて性能向上型の金星が開発されるはずだ。おおむね、こちらの世界も同じような時期に同じ出来事が起きているようだ。
私が存在しているこの世界にとっては、今の私は未来の出来事に対する知識を有していることになる。但し、細部まで同じ出来事が起こるのかは保証がない。私が未来の記憶に従って行動すると、これからの歴史は徐々に変わってしまうだろう。タイムパラドックスというよりも、パラレルワールドの歴史が私という変数により、変化してゆくと考えるのが正しいように思える。パラドックスについてこれ以上悩んでも仕方ないと思って、目の前の資料に集中することにした。
三菱の考える金星性能向上の原案は、全体としてかなりシンプルな計画となっていた。エンジンの基本構造は開発済みの金星エンジンから変えずに、過給機を1段1速から1段2速に変更する。更にエンジンの回転数を現在の毎分2,450回転から増加させて出力を増加させる。試験中のA8cは圧縮比が6.6だが、出力増加のためにもっと大きくすることを検討予定とのことだ。性能向上については離昇馬力を2割から3割程度させることを目標としていた。エンジンの基本構成は変えないので、既存のA8cの豊富な実験データを活用できるはずだ。短期開発が可能となって、A8cで実証された信頼性も引き継ぐ可能性が高いと思える。
……
三菱名古屋工場に到着すると、航空廠からはるばる出向いてきたということで、わざわざ深尾部長が出迎えてくれた。
「鈴木さん、お久しぶりです。我々にとって、今回の開発は、A8cから小変更した派生型みたいなものです。A8cはよいエンジンですが、これからの戦闘機や爆撃機の進歩を考えると性能向上は必須ですからね」
深尾部長は、A8cを評価していた時に海軍側の審査担当の一人として、私も会ったことがあった。この人は口調がやわらかいが、眼光はやたら鋭い。未来の知識によれば、この人物はこれまで不振となっていた三菱の発動機部門を強力に引っ張って、復活させたとの印象がある。その三菱復活の原動力が金星エンジンだったはずだ。
「こちらこそ、三菱さんにはお世話になっています。まだ若輩者ですが、金星性能向上型の担当させていただきます」
挨拶が終わると、会議室には金星エンジンの主担当となった佐々木技師が残って説明してくれた。佐々木技師にもA8cの審査時に会ったことがある。あらかじめ資料を読み込んでいたので、想定した内容と大きく違うところはない。このエンジンの性能については、資料には具体的な記載がなかったが、検討結果に基づいて算出した数値を教えてくれた。
想定している仕様については、離昇出力は1,350馬力を目標としたい。回転数は2,600rpmとする。ブーストは現状の+150mmHgから2倍程度に増加させるが詳細は実験して決める。圧縮比も現行の6.6から7.0程度に増加させるが、これも最後は実験して決める。当然ながら、エンジンの直径やシリンダについては変更しない。重量はこれから検討するとのこと。
私は、あらかじめ考えていた質問を投げかけてみた。私が金星で詳しく評価した主軸について、少しジャブを入れておく。
「主軸中央部の支持構造ですが、あそこは、前段のシリンダと後段の間でかなり空間的に狭いところに軸受けを設けているので、クランク軸で発生する振動に対しては玉軸受けの強度は余裕が小さいように思います。今後エンジンの出力を増加させると、接触面積のもっと大きなコロ軸受けに変更するなどの強度の増加策が必要になるかもしれません」
佐々木技師は、へえ、という感心した表情をした。
「おっしゃる通り、クランク軸自身の強度は十分ですが、エンジン馬力を増加させる時は曲げ振動の抑制のためにも、主軸の軸受けは強化の必要性がありますね。まあ、その時は主軸両端のケルメット軸受けも改善が必要になると思います。1,300馬力以上への開発時の課題ですね」
もう一つ気になることを聞いてみる。
「エンジン前面のプッシュロッドですが、現状では前列と後列の双方の吸気弁と排気弁を前方に配置したプッシュロッドにより動作させていますね。中島の空冷エンジンのように、後列気筒に対応するプッシュロッドは後方に移動することは考えていませんか? じゃまな前面プッシュロッドの数が半減するので、気筒への空気流が改善されて、冷却性能が向上するはずです。また、前列と後列の間隔をもう少し開けられるので、中央軸受けにかかる荷重を、現状よりももっと広い面積で受けることが可能です」
「後列のシリンダのプッシュロッドを後方に移動すれば、確かにそのような効果がありますね。しかし、ロッドを動かすカム機構は複雑となり、若干ですが重量は増加します。それに、前方は隙間ができますが、逆にシリンダの後方にプッシュロッドを追加すると吸気管や排気管の取り回しが窮屈になると思います。その部分の構成を変えることは、今のところ考えていません。まあ、18気筒エンジンになれば、プッシュロッドの数も増えるので考慮する必要があるでしょうね」
今日のところは、三菱側の方針を聞くために来たので、これ以上議論するのは控えておこう。私もこれ以上突っ込んだ議論ができるだけの検討材料はない。
ひとしきり質疑が終わると、発動機工場を案内してもらった。ちょっと手狭な感じがするというと、再来年くらいには、名古屋市内のもっと広い工場への移転の計画があるという。最新の工作機械を備えた新工場が完成したら、また見学に来てくれと依頼されて横須賀に戻ってきた。
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