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お可愛いΩ お可哀想なα
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しおりを挟むこう言う話を聞くと、おじいちゃん先生がいつか完成させるぞって言ってる「運命をぶっ壊す薬」って言うのが早く出来ればなって思う。抑制剤とか、法整備とか、街の整備とか、いろいろな方向で取り組まれてるけど、そう言うのがあれば、銀花の言うそう言う怖さって言うのが少しはましになるのかな?
好き って行為がただの好意だけで終わらない、そんな世界をオレは見ることはできないけど……
でも、それがオレの好きな人達を傷つけなければいいなって思う。
「まぁ、さっき銀花も言ったけどさ、こう言うのを六華が知らなくてよかったと思う」
「ホントだよねー。まず疑ってかからなきゃいけないなんて、知らなくていいよー」
「なん なんで?知ってた方が……三人の気持ちをわかんないまま、知ったかで説教とか……」
「えー?」って三人の視線がオレに集まる。
「「「好きだから!」」」
三人の声がハモって、オレだけじゃなくて三人の目も丸くなった。
「だってさ、六華にはちょっとでも綺麗な世界を見てて欲しいとか」
「りっかはせっかくバース性に左右されないんだから、自由にいて欲しいとか」
「まず疑ってかかるとか六華には無理だろうからとか」
まぁ理由はいろいろ って言って三人はニヤニヤ笑うけど、たぶん三人を見ているオレの方がニヤニヤしてる。
「やっぱり大切な人には平和に過ごして欲しいでしょ?」
「俺達はお前ともつるんでたいと思うんだからな?」
「なんか避けられてる感じする時もあるけどー」
ぎゅぎゅっと責めるように手を握られて、バツが悪くて肩を竦めた。
「だって、三人の邪魔しちゃうんだもん」
ぷぅ と頬を膨らませると、銀花が突っついて潰してくる。
それを追いかけるように二人も続いてオレの頬を揉みくちゃにして……
「別に六華と銀花を引き離したいわけじゃないからな?」
「んぷっ ちょっっぶ!ぷ っ」
三人にぎゅうぎゅうに潰されて、「やめてー」の言葉も出ない。
「んんぶっ ぶっ」
シュン達の言葉を聞いてちょっと落ち込んでたせいか血の気の引いていた体が、ぎゅうぎゅうに押されてちょっと温かくなる。
「もーぅ!んぶ ぶーっ!」
なんとか三人から抜け出してはみるけど、仁と義がしっかり腕を握っているから逃げきれない。
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