OMEGA-TUKATARU

Kokonuca.

文字の大きさ
上 下
420 / 801
Dog eat Dog

32

しおりを挟む



 体のナカが大沢の熱いチンコの形になった気がする。

 奥を突かれて、馴染んで……

 出し過ぎたせいかオレのモノの先端からは透明ななけなしの雫が溢れるだけだ。揺すられてぷるぷると、それでも懸命に立つんだから、人の体は良くわからない。

「死なない  しな   まだ、まだ  」

 イき過ぎで痙攣する太腿を擦り、ヤられる前は摘まむことなんてできないサイズだった乳首を指で転がす。それだけでぎゅ と体に力が入って、オレを犯している杭を締め上げた。
 その瞬間腹の奥でごぽ と振動がして、熱が放たれる。

「ぁ、あー……零さないで、  俺の、全部   」
「  っ、ぅ、ムリ   おなか  いっぱい  」

 腰を掴んで僅かも零さないように注ぎ込もうとするように、ぴったり密着させて精液を出されて、オレは泣きじゃくりたくなる感情と、αの精が嬉しいと言う感情でごちゃまぜだった。

 番に、出された、

 番に、犯された、

 合意ではないと思っていたはずなのに、αの濃い匂いと熱さを感じると胸の底が震えるほど嬉しく思えて。

「 くび  噛ませて、かま  か  かませて 」
「あ  っぁ゛、あああぁぁぁぁぅっ 」

 噛まれたのが何度目かなんて覚えていなかったけど、止めのように項に噛みつかれた途端に体中の力が抜けて……





 股関節がおかしい……と目覚めて最初に思った。

 ぼんやりと見上げた天井に見覚えがなくて、やけに熱くて苦しい。その理由はすぐにわかって、体中をシーツでぐるぐるに巻かれているせいだ、藻掻いて外そうとしても体中が痛くてできず、仕方なく痛む首を動かして辺りを見渡すが、人の姿は見えない。
 熱が下がった後のような、妙なすっきり感と体の感覚のズレを思うと、薬はもう切れているんだろう。

 それで、正気に戻った大沢は出て行ったのか?

 ズキズキと疼くような痛みを訴える首の痛みを信じたくなくて、アレは薬のせいで譫妄状態に陥っていたせいだと思おうとした。


「あ、気が付かれましたかー?どーも」


 ひ だか、へ だか、ホではないハ行の声が出た。軽い調子のその声の持ち主が大沢とは思えず、飛び跳ねるようにしてそちらに視線をやる。
 髭面の、へらりと笑ってへこへこと頭を下げるおっさんは、軽い調子のまま言葉を探して明後日を向き、結局探しきれなかったのかしまりのない笑顔をこちらに向けてきた。

「探偵事務所の所長をやっております、狩と申しますー。あのーこの度はうちのバイトがその、えー……」

 体感的にだが、大沢とのコトの直後にこのおっさんに挨拶される繋がりがわからなくて、目を白黒させていたに違いない、申し訳なさそうにオレから視線を外してベッドの下に視線を向けている。

「ぉぃ!ぉぃっ!めんどくせぇっお前が説明して謝れ!」

 転がっているオレからは上半身しか見えないけれど、足元にある何かを蹴り飛ばしたようだった。もちろん、その蹴り飛ばされたのは大沢だろう。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

営業活動

むちむちボディ
BL
取引先の社長と秘密の関係になる話です。

組長と俺の話

性癖詰め込みおばけ
BL
その名の通り、組長と主人公の話 え、主人公のキャラ変が激しい?誤字がある? ( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )それはホントにごめんなさい 1日1話かけたらいいな〜(他人事) 面白かったら、是非コメントをお願いします!

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

処理中です...