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教えて!先生っ
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しおりを挟む心の底まで見透かすんじゃないかってくらい曇りのない目で見つめられて、これはもう ちょっと観念して大人として腹を括るしかないなと思った。
「いや まぁ、自制すべきはオレの方だったから。大人だし、教師だし……軽率だったなとは思うんだ。だから、責任も取らなきゃとか、いろいろ考えてて」
責任 の言葉に二人がピクリと反応した。
「お嫁さんに来てくれるの⁉︎」
「お婿に行っても良いよ!」
ぱぁっと春の日差しのように笑い、双子は期待の眼差しでこちらを見てくれるが、オレはコレを裏切らなければならない。
残念ながらお嫁に行けば済むと言う問題じゃないんだ。
「 ────いや、とりあえず、学年主任の先生と話をしてそれから校長先生たちとの話し合いだな」
……それから、
「それでどうなるかだけど、運が良ければ他の学校に行くだけで済むから」
それと並行して、二人の両親へ詫びに行かなくては……
それから、もし親御さんから許可が出るならば、パートナーシップを結べたら と気楽に思ってもみたり。
「え どうして?」
「なんで⁉︎」
「なんでって……教師が生徒とそんなコトしてお咎めなしってわけにもいかないだろ?」
心底驚いたような二つの顔は本当にこう言うことを考えていなかった顔で、オレはやれやれと肩をすくめた。
「特に今回は教師と生徒だしなー加えて相手が二人とか。クビで済めば良いけど、ニュースとかはやだなぁ」
はは と笑って見せるものも、笑えない現実にめげそうだ。
まぁ……でも、現実から目を背けても良いのなら、この男前α二人に挟まれるのは満更じゃない。
それならばちょっと頭を下げて大変な目に遭ってもいいんじゃないかと思えるのだから、αに好意を寄せられるって凄い!
この二人の為ならば、何だってできそうな気になってくる。
「 」
「 」
騒がしかった二人が口を閉ざしたことで落ちてきた沈黙に、居心地悪くなって身じろいだ。
「えっと 怖がらせたか?大丈夫だって、どうなったってどうにかするしかないんだから!」
そう言ってポンポンと凰珀と出鳳の背中を叩くが二人は何かを含むような顔つきで黙っているだけだ。
「任せとけって!転職活動くらいなんとかしてみせるから!」
努めて明るく言ってはみたけれど、二人の表情は晴れない。
「 ごめん。俺たち 」
「せんせーがそんなことになるなんて思わなくて」
「思わなくて とか、お前らはまだそんなこと心配しなくていいんだよ」
これから学んで行ってもいい事柄だ。
大人の責任の取り方なんて、まだ知らなくていい。
そう思うと、若い芽を摘んだ罪悪感だとか優越感だとか、そこら辺がムズムズしてくる。
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