OMEGA-TUKATARU

Kokonuca.

文字の大きさ
上 下
231 / 801
教えて!先生っ

18

しおりを挟む


 二人にいい匂いって言われたオレの匂いは分からないけれど、急に濃くなった二人の匂いはよくわかった。

 ────日差しの匂いだ。

 春の、気持ちのいい。

 伸び上がって二人の体に顔を寄せて深く息を吸い込めば、くらくらと視界が回りそうな程脳みそをくすぐる匂いが肺を満たす。

 それが何故だか幸せで……

 このニオイに包まれていると、タブーだからとか言う考えがすべてなくなってしまいそうだった。

 ちゅっちゅっと引っ張るように胸を愛撫されて、竿同士を擦り合わせて、後ろは長い指で犯されて……

 脳みそに入ってくる快感の量は許容量をとっくに突破してしまっている。

「せんせーのタマ、きゅってなった!」
「イク?イクの?」
「俺も一緒にイキたい!」

 そう宣言した凰珀のイチモツの熱がソコに当てられた時、「駄目だ」と理性は言っていたのに、本能の部分が喜んでにっこり笑ったのが分かった。



 背中と腹に温かい精液の感触。

「精液の臭いって俺たちの匂いするって言ってたよな」
「言ってたな!擦り込んでおくか!」
「そだな!他の臭いしたらやだもんな!」

 達した衝撃でぼんやりするオレの体に、四つの掌が這いまわる。

「ちょ  なにして  っそんなもん擦り付けっ  やめろって!」
「えー?でもこうやってれば、俺たちの匂いがせんせーについて、ちょっかい出されなくなるって、教えてくれただろー?」
「俺たち、せんせーに俺たち以外の匂いがつくの嫌なんだけど」

 オレ、そんなことまで教えてたの?

 ってか、学校の屋上で素面で生徒といたした なんてもう言い訳できないじゃん‼


 どーすんだよこれぇっ!






 Ωは発情中の性交時の最中に項を噛まれるとαの番となり、噛まれたΩのフェロモンは番以外には感知する事が出来なくなる。

 Ωは人生の内でたった一人のαに噛まれて、そのα以外を受け付けない体になる。

 のはよくわかっている。……んが、αは番が出来ても他のΩのフェロモンに反応して、新たなΩの番を作ることもある。

 …………でも!逆って……あるの?


「   えっと  ごめん、何も感じないや」

 ヒタに頼み込んで、比較的誤解しなさそうな人に事情を説明して匂いを嗅いでもらった。

「って言うか、他のアルファの臭いがきつすぎてちょっと分からない かな。はっきりさせたかったら、そのアルファの臭いを落としてからじゃないと。申し訳ないけど、俺じゃ嗅ぎ分けれないよ。その ちょっと   溺愛されてるんだね」

 はは と半笑いで言う客にお礼を言って、ヒタの冷たい視線を感じながら隅っこの席へと戻って身を小さくした。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

営業活動

むちむちボディ
BL
取引先の社長と秘密の関係になる話です。

組長と俺の話

性癖詰め込みおばけ
BL
その名の通り、組長と主人公の話 え、主人公のキャラ変が激しい?誤字がある? ( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )それはホントにごめんなさい 1日1話かけたらいいな〜(他人事) 面白かったら、是非コメントをお願いします!

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

処理中です...