OMEGA-TUKATARU

Kokonuca.

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教えて!先生っ

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 双子の連携を甘く見ていた。

 出鳳の腕を払って逃げ出したと思えば、狙い澄ましたかのようなタイミングで凰珀が捕まえに来る。その間に出鳳が腰にがっちり手を回して、動けなくてもがいてる最中に凰珀がワイシャツのボタンに手をかけ始めていた。

 会話なんてないはずなのに、打ち合わせをしたか、もしくは台本でもあるんじゃないかと思うほどぴったりの呼吸で襲い掛かられ、オレはなす術なく半裸で床に縫い付けられてしまった。

「昨日お休みだったの、無理させたから?」
「ごめんね、だってせんせーが可愛かったから」

 強い腕でしっかりと押さえつけているのに、聞こえてくる言葉は呑気だ。
 ちゅちゅっと耳元でリップ音を出されると、いけないと分かっているのに体が勝手にざわざわと騒ぎ出す。


 オレは、知ってる。


 と、言うか、分かってる。
 この二つの体温がどれだけ肌に馴染むか、

 どれだけ心地良いか、
 それだけいい匂いか、

 ────理解出来る。

「俺たちの痕まだ残ってる?」
「ばっか。一昨日つけたのに消えるわけないだろ!  ……わけない、よね?せんせー?」

 問いかけられて、つい癖で答えそうになったけれど、それどころじゃない!

「 あのっ  あのっ   一昨日のって……」

 うん?と首を傾げるタイミングも一緒で、妙に現実逃避したい頭のどこかで「双子ってすげぇ」って思ったりもして……



「「ホテルでのこと、忘れちゃった?」」



 はい、忘れました!







 あーだこーだとなんとか言い負かして、二人を授業に押しやって……

 腰が抜けて床に座り込んでいたりする。

 「どうしたの?」「どうしたの?」と長い睫毛をぱちぱちさせながら尋ねてくる二人に、学生の本分を切々と解き、なんとか押し返すことに成功したが……


『ほーら、これ!』


 と、見せられたのは三人で撮った写真。

 辛うじてハメ撮りではなかったけれど、はっちゃけた格好と二人に左右から頬にキスされてドヤ顔している自分と……

「や  ばい  」

 虎徹先生がいなくて幸いだったけれど、それを抜きにしても色々やばい。

 生徒と乱行……とか、明らかにクビ案件!

 しかも全く覚えてないって言うんだから、教師だけじゃなくて人としてもアレと言うもの。


 ああ、でも  いい匂い。


 二人に抱きつかれた時に鼻腔をくすぐったあの匂いを思い出すだけで、腹の奥がじぃ んと焦ったい感覚がするのに気づく。

 もぞもぞと足を動かすと、それだけでソコがぬるつくのが分かる。

「これは……ますます やっばいっ!」

 理性ではそう分かるのに、二人に会えたことが嬉しくて……ざわざわと心に波が立つ。


 本能が喜ぶ、


 なんて、御伽噺だと思っていたけれど、じわじわと熱を持つ腹の奥とか、二人が噛んだ痕の疼きとか、そう言ったのを考えるとなかったことにできる気がしなくて。

 まるっと一時限分、じっとそこにうずくまって心と体が落ち着くのをじっと待っていた。



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