OMEGA-TUKATARU

Kokonuca.

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教えて!先生っ

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 男女性の他に、第二の性とも呼ばれるバース性と言われるものがあるこの世界で、産むしか能がないと言われるヒエラルキー最底辺のΩはとかく生きにくい   と、言うこともなく。

 個々人に合った抑制剤処方に、Ωの発情期に関する法整備に世間の理解に、バースハラスメントなんて言葉も出来て……ひと昔前までは大変だったろうが、今では と言うよりもここ「つかたる市」では生活に不便を感じたことがなかった。

 とは言え、オレの場合は体質に合う抑制剤を飲んでいても三か月に一回は発情期が来てしまうので、ちょっと面倒臭いなって言うのはある。
 でもまぁペースも決まってるし、きっかり三日で終わるし、薬のお陰でそんな意識が無くなって誰彼構わず襲うほど発情も酷くないしで、パートナーが居れば違うんだろうけど、世のα共の見る目がなくて残念なことに恋人のいないオレはちょっとムラムラするけど堂々と仕事を休んで、一人で抜きながらのんびり過ごせばいいって程度のものだ。

 発情の三日間は、堂々と休めるご褒美休暇ってとこで、そんな深刻に辛いとかどうこう言うようなことじゃないってのがオレの認識。

 だから、油断してた……


 確かに直前に嘔吐下痢した!

 その時に医者に言われたよ!


「下から出たり上から出たりで、抑制剤の吸収が万全でない可能性もあるから、次のヒートはいつも通りとは思わない方がいいよ。気を付けてね」

 白髪頭でかなり年配の、ベテランって感じの医者にそう念押しされて、その時は「ああそうなのか、気をつけなくちゃ」って思っていたんだけど、お年頃からこっち乱れた事のない発情期にそんな話はスポーンと抜けてしまっていて……

 三日目の夜、もう終わったし大丈夫だと思って出かけた先のバーで…………


「やられてる   っ!!」





 顔色が悪い自覚はあったし、出勤しようとしただけでももう十分だろう……

 休み明けのせいか、衝撃な事件があったせいか、何となく校門を潜りたくなくて門が見えるところで立ち止まり、そこから重く重厚な門を眺めていた。

「烏丸先生おはよーございまーす!」
「ああ  虎徹先生、おはようございます」

 ちょんちょんちょん と、小鳥が地面を飛び跳ねるようにジャンプしながらこちらにやってきた虎徹先生は、きょとんと顔を覗き込んでくる。

「ちゃんと眠れてますかー?保健室行きます?」
「あ  やっぱり顔色悪いです?」
「なんかねー!青い!」
「うぅ  」

 同僚とのやり取りで、体力とか気力とかその辺りが根こそぎ切れた!烏丸直也からすまなおや、仕事サボる!



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