放課後教室 御礼SS

あの日あの時の欠片(教室)

3

　思い描いていたものよりも、遥かに柔らかな曲線の尻に指を這わす 
　驚くほどしっとりとして滑らかなそれは、触れるとびくりと反応した 

　今、彼を支配しているのは自分だ 

　そう思うと、唇が愉悦に歪む 

　そっとなぞりながら、二つの丘を指で押し広げてみる 

　頭の中で、何度も自分を根元まで飲み込み、卑猥にひくひくとひくつきながら離さなかったそれは、薄暗い中でも分かるほど硬く綺麗なピンクの蕾だった 

　彼の耳が赤く染まり、いやいやと体を振ったが、縛り付けられているその状態では、こちらに向けてくねくねと尻を振っているようにしか見えなかった 
　双丘からなだらかに続く太腿に目をやると、付け根に小さなほくろがある事に気付き、愛おしくなってそっとそれに指を這わせる 

　その場所は、自分では絶対に気付かない位置、きっと、知っているのは自分だけ 
　そう考えると、ふつふつとした熱が体の中心に集まる 

　ほくろを愛撫する手を、ゆっくりと上に挙げ、恐怖の為か縮こまってしまった玉袋を掌で包み込んだ 

「んっんんんん…」 

　口の中の異物と格闘しながら、彼は何度も首を振る 


　ふと、ここで止めようかとも、思いがよぎる 


　けれど彼の竿が硬度を増し、自分の愛撫に応えてくれていると言う事が分かった瞬間、なんとも言えない嬉しさがこみ上げた 

　今彼は、自分の手から与えられる快楽を感じている 

　夢の中では何度も彼は、自分の愛撫によって達していた 

　それと同様に、感じてくれている 

　嬉しさに、竿をしごく手を早めると、先端から滴り始めた液でぬちゃぬちゃと音が響く 

「…ふっ…んっ……んんぁ…っっっ！」 

　熱い液体が手の中を濡らす 

　彼の精液… 

　そっと舐めて、その塩気を確かめる 
　粘り気があって、とろとろしていて、自分の物より臭みはないような気がした 

　他人にイかされ、呆然と荒い息をする彼の硬い蕾に、指を這わせる 

「…ぁっ！」 

　彼の声が心地よく耳に響く 
　いい声だと思った 

　丹念に丹念に、ゆっくりと皺を伸ばしながら指先をくぐらせると、思いの他きつい事に驚いた