とある画家と少年の譚

Kokonuca.

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闇夜の皓

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 着物を剥いだ翠也の背中は闇に浮かび上がる白さを見せる。

「  絵を……描きたくなる」

 その真白さに目を細め、ゆっくり確認するように撫でてから舌を這わせた。

 ひくり と彼の肩が揺れて……

「絵を?」
「うん、朱色が映えそうだ」

 息を擦りつけるようにして背に喋りかけると、彼は堪えるようにぎゅっと身を縮めた。

「ぁ  っ」

 項を舐め、膝の上に彼を抱く。

 膝にすっぽりと収まる翠也の首筋を舐めながら、前に回した指で赤い蕾を探した。

「んっ! それ、はっ……やめてください  っ」

 きゅっと摘まみ上げると、面白いように膝の上の体が跳ねる。

「どうして?」
「変……変に、っなります……」

 俺がその粒を指で捏ねるに従い、彼は膝を擦り合わせるようにもぞもぞと動いた。

「どこが変に?」
「っ⁉」

 辛うじて帯で体に絡んでいる着物の隙間から、わずかなふくらみが見て取れる。
 耳朶を食み、舌で転がして感触を楽しみながら足に掌を這わす。

 はっはっと犬のように短い息の合間に、乾いた喉を潤すためかごくりと唾液を飲み下す音がする。
 指に触れるしっとりとした内太腿の感触と、時々手の甲で擦るふくらみ。

「ふぅ……んっ」

 肩を舐めながら、胸の蕾と脇腹、それから腰の薄い皮膚を柔らかく愛撫すると、翠也の背中が逃げるように反る。

 逃げるようにも見えるその体を掴まえ、床に倒すとさながら手折られた花のようにも、蜘蛛に掴まった蝶のようにも見えた。

 足を掴み、ちろ と舐めてから開かせようとしたが、今までの従順な様子とは裏腹にその脚は頑なだ。

「ん、足を開いてごらん」

 だだをこねる子供のように、翠也は首を振って着物を掴む。

「いやっ」
「どうして? 舐めさせてくれるんだろ?」
「こ、ここは、駄目ですっ」

 上げられた固い声同様、態度は和らぐことはない。

「翠也くん?」
「こ、こわ  い、から」
「あぁ、この間みたいに無理はしないよ」

 ね? と問いかけながら、やはり開かない足をなぞって指先を着物の中へとこじ入れる。

「ほら、堪能させておくれ」
「──っ」

 褌に沿うように指をやれば、なんとか先端が中へと潜り込む。

「君が傍に居ない間、苦しくて仕方がなかったんだから」
「でも……」
「うん?」

 彼は恥じらい、口元に手をやって一瞬迷いを見せた。

「な、舐めるわけではないのなら、そっと……しておいてください」
「それじゃあ苦しいだろ?」
「く……苦しいですがっ置いておけば治まります!」

 以前の行為を思い出したのか、翠也はぎゅっと服にしがみついてくる。


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