極彩牢獄 ーThe prison of a kaleidoscopeー

Kokonuca.

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「きょ…? ぅあ っ!!」

 耳朶を噛まれて声が上擦る。

 胸を弄っていた指が、すっかり肋骨の浮き上がった脇を撫でつつ下へと下がって行く。
 明らかな愛撫の形を取るそれに、ぶるりと体が震えて逃げを打った。

「ひーじぃさんも、欲望のままに娘達を閉じ込めた」

 体がのし掛かり、逃げ道を塞ぐ。
 下へ伸ばされた手が微かな芯を持つソレに触れ、ゆるりと上下に擦り始める。

「ぃ、あ… 」
「弟の手で、イかされる気分はどう?」
「さ、 さいあ…く…」

 じわ…と沸き上がる熱に、力のろくに籠らない体で抵抗を試みるが、逆にあっさりと辛めとられた。

 ぐじゅ と湿っぽい音がし始めると、揶揄る笑いが続いて漏れる。

「俺で、感じてる?」

 否定しようとした言葉は耳元で吐かれた熱い息に遮られ…

 玉をやわやわと手で転がされ、細やかな抵抗をしていた腕から力が抜けた。

「ねぇ兄貴」
「な、んっ だよっ」
「キスして良い?」

 目の前の、女のように繊細な作りの顔が柔らかく微笑む。

「き、しょく悪ぃ」
「ありがとう」

 まったく噛み合わない返事をし、汰紀はゆるゆると扱く手を休ませないまま、軽く首を傾げて口づけた。


 軽く、互いの唇の先端が触れる。


 一瞬だけで離れた後、汰紀は小さく目元を緩めて照れて見せた。

「   」
「   」

 絡まった視線の先に言葉を見つけられず、侑紀は先に目を逸らす。
 それに小さく苦笑を見せ、汰紀は足を抱え上げた。

 ミシリと背骨が音を立て、屈する苦しさに小さな喘ぎが漏れた。
 ローションを手に取った指先が、つぷりと秘された奥へと侵入する。

「あっ…く… 」
「馴らしてからが良い?痛い方がいい?」

 くっと眉根を寄せた侑紀は、力の限り睨み付けて返す。
 それにもやはり笑い返し、汰紀は指を引き抜いて自らのモノにローションを垂らした。

「早く 壊れた方がいいよ?」



 ぐち…



 ねっとりとローションの絡む先端が押し付けられ、再び身に降り掛かる痛みに歯を食い縛る。

「 ぃ─────…っ!!」

 びち と音がしたような気がした。

「いっ!!く、ぁぁぁっ!」

 裂け入ってくる質量の苦しさに、限界まで開けた口が再び切れて血を滲ませる。
 もがき、足を蹴り上げて抵抗するも、衰弱しきった体は言う事を聞かず、小さな子供のような抵抗しか出来なかった。

 ぐぐっと押し入る熱の塊は狂暴で…

 圧迫感から逃げるように体を捩らせる。

「ぅ、あ…」

 無遠慮に侵入したソレに恐れるように、汰紀に攻められ立ち上がっていたモノは項垂れてしまう。

 腹を押し上げる苦しみ。
 裂き広げられる痛み。

 腰を動かし始めた汰紀にすがりながら、止めてくれと声に出す。

「 熱い」

 侑紀の訴えとはまったく関係のない言葉を吐き出し、ゆさりゆさりと体を揺する。


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