14 / 29
15
しおりを挟む「きょ…? ぅあ っ!!」
耳朶を噛まれて声が上擦る。
胸を弄っていた指が、すっかり肋骨の浮き上がった脇を撫でつつ下へと下がって行く。
明らかな愛撫の形を取るそれに、ぶるりと体が震えて逃げを打った。
「ひーじぃさんも、欲望のままに娘達を閉じ込めた」
体がのし掛かり、逃げ道を塞ぐ。
下へ伸ばされた手が微かな芯を持つソレに触れ、ゆるりと上下に擦り始める。
「ぃ、あ… 」
「弟の手で、イかされる気分はどう?」
「さ、 さいあ…く…」
じわ…と沸き上がる熱に、力のろくに籠らない体で抵抗を試みるが、逆にあっさりと辛めとられた。
ぐじゅ と湿っぽい音がし始めると、揶揄る笑いが続いて漏れる。
「俺で、感じてる?」
否定しようとした言葉は耳元で吐かれた熱い息に遮られ…
玉をやわやわと手で転がされ、細やかな抵抗をしていた腕から力が抜けた。
「ねぇ兄貴」
「な、んっ だよっ」
「キスして良い?」
目の前の、女のように繊細な作りの顔が柔らかく微笑む。
「き、しょく悪ぃ」
「ありがとう」
まったく噛み合わない返事をし、汰紀はゆるゆると扱く手を休ませないまま、軽く首を傾げて口づけた。
軽く、互いの唇の先端が触れる。
一瞬だけで離れた後、汰紀は小さく目元を緩めて照れて見せた。
「 」
「 」
絡まった視線の先に言葉を見つけられず、侑紀は先に目を逸らす。
それに小さく苦笑を見せ、汰紀は足を抱え上げた。
ミシリと背骨が音を立て、屈する苦しさに小さな喘ぎが漏れた。
ローションを手に取った指先が、つぷりと秘された奥へと侵入する。
「あっ…く… 」
「馴らしてからが良い?痛い方がいい?」
くっと眉根を寄せた侑紀は、力の限り睨み付けて返す。
それにもやはり笑い返し、汰紀は指を引き抜いて自らのモノにローションを垂らした。
「早く 壊れた方がいいよ?」
ぐち…
ねっとりとローションの絡む先端が押し付けられ、再び身に降り掛かる痛みに歯を食い縛る。
「 ぃ─────…っ!!」
びち と音がしたような気がした。
「いっ!!く、ぁぁぁっ!」
裂け入ってくる質量の苦しさに、限界まで開けた口が再び切れて血を滲ませる。
もがき、足を蹴り上げて抵抗するも、衰弱しきった体は言う事を聞かず、小さな子供のような抵抗しか出来なかった。
ぐぐっと押し入る熱の塊は狂暴で…
圧迫感から逃げるように体を捩らせる。
「ぅ、あ…」
無遠慮に侵入したソレに恐れるように、汰紀に攻められ立ち上がっていたモノは項垂れてしまう。
腹を押し上げる苦しみ。
裂き広げられる痛み。
腰を動かし始めた汰紀にすがりながら、止めてくれと声に出す。
「 熱い」
侑紀の訴えとはまったく関係のない言葉を吐き出し、ゆさりゆさりと体を揺する。
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
わるいむし
おととななな
BL
新汰は一流の目を持った宝石鑑定士である兄の奏汰のことをとても尊敬している。
しかし、完璧な兄には唯一の欠点があった。
「恋人ができたんだ」
恋多き男の兄が懲りずに連れてきた新しい恋人を新汰はいつものように排除しようとするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる