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裏切り
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しおりを挟むおずおずと上がると、キッチン兼リビングと言った場所に折り畳みの机が出されており、その上に食べかけのカップ麺とコーラが乗せられていた。
司郎は「もっと早く言っとけよ」と悪態をつきながら散らかった新聞紙やら雑誌を除け、ゴミを払って葉人に座るように言う。
「お邪魔します…」
自分の家や、威の家は綺麗な方だったんだな…と思いながら、司郎に指された場所に座ると、目の前に新しいコーラがことんと置かれる。
「茶なんかないからな」
長い前髪を鬱陶しそうにかき上げてそう言うと、少し伸びてしまっているカップ麺を啜り始めた。
「あの…すみません……いきなり」
「ああ」
むっつりと言って汁を飲み干す。
「で?理由は聞いてやった方がいいのか?」
「えっ?」
ぷしゅっと小気味よい音を立てて蓋を開けると、ごくごくとコーラを喉に流し込む。
「え…と……」
「ん?」
軽く促すがそれ以上は聞いてこない。
話す勇気と気持ちの整理がつかず、何かクッションになる言葉を探す。
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