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しおりを挟む「火宮!?」
「なんでここで寝てん?」
「…だから、調子が悪いから…」
押し退けられた体勢から立ち直りながら威がさらに苦そうな顔をする。
「ふつー調子悪かったら、自分ちで寝るんちゃうの?」
「……とにかく、葉を寝かせてやってくれ、今日はリビングでしよう」
「え?じゃあ葉人も一緒にすればいいだろ?」
ますます眉間に皺を寄せた威とは対照的に二人はどこかにやにやしてしているようだった。
「……調子が悪いと…言っただろ…」
そう言って二人の首根っこを掴み上げる。
「リビングにいるから、何か用があったら呼んでくれ……」
そう言うと、ぶーぶーと文句を叫んでいる二人を連れて扉を閉めてしまった。
再び静まり返ったその部屋に、居心地の悪さを感じながらベッドへと転がる。
「千秋に……火宮?」
千秋は分かっても、鷹雄と威の接点が分からない。
「…」
同じクラスになったこともあったから、全く知らないわけではないし、機会があれば話す事もあるにはある筈だけれども……
自分の家に友人を招くのを嫌がる威がその程度の鷹雄を家に呼ぶとは考えにくかった。
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