女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える

文字の大きさ
上 下
4 / 31

お気に入りの店員たち その2

しおりを挟む
 僕はユウト、男子高校生、いまお気に入りのコーヒーショップがあって、そこに2~3日に一回の割に通っている。
 理由は当然そこのウェイトレスがカワイイから! 他のチェーン店の店員もキレイな女子が多いのは知ってる、でもフェルーナのウェイトレスは他とはなんか違うんだよね、まぁ何が違うのか僕自身も分かってないんだけど・・・

 今日も僕はフェルーナに来ている・・・
 今日のウェイトレスはA子ちゃんとE代ちゃんのふたり、そして厨房にB美ちゃんが見える。
 A子ちゃん、E代ちゃんというのは僕が付けた彼女たちの名前、他の娘たちにもB美ちゃん、C美ちゃん、D子ちゃんって呼んでる、僕は彼女たちの名前をしらないから僕が勝手に付けてるいわば仮名ってやつ、そしたら不思議なことに勝手につけた仮名であっても俄然親近感が増してきた!

(おっ! 厨房にいるのはB美ちゃん! B美ちゃんが厨房って珍しいな)
 僕はいつも通りアイスカフェモカを口にしながら、A子/E代の仕事を眺めている。
(あっ! そうだB美ちゃんが厨房なら、フレンチトーストが美味しいはず!)
 僕はB美が厨房のときの料理が妙に旨かったのを思い出して、フレンチトーストを追加注文することにした。
「すいませ~ん」
「は~い、ちょっとお待ちくださ~い」
 このフェルーナにはファミレスで見かける呼び鈴が無い、なので、追加注文などのときは、自分でウェイトレスを呼ぶことになる、この時のほんの数秒のコミュニケーション! これがまたイイ!

 ほどなくしてE代が小走りで僕の席までやってきて、
「お待たせしました、どうかなさいましたか?」
「あぁ、追加注文をお願いします」
「ありがとうございます、では、ご注文をどうぞ~」
「あぁ、これお願い」
 僕はこう言いながらメニューの写真を指さす、するとE代はそれを見て、
「はい、フレンチトーストですね、ソースは何にしますか?」
(そうだ、フレンチトーストには掛けるソースが付くんだった)
「あぁ、え~と、ホイップクリームで」
「はい、ソースはホイップクリームですね、ありがとうございま~す」
 E代は僕の注文を聞き終わると、厨房のほうへ注文を伝えに行く、厨房のB美に僕の注文を伝えるE代の声が小さく聞こえた。
「ユキ~、レンチトーストひとつ、お願~い」
「は~い」
(ん? 今のユキってもしかして厨房のB美ちゃんの名前か?)

しばらく待っていると僕の注文したフレンチトーストがA子ちゃんが持ってきた。
「お待ちどうさま、こちらご注文のフレンチトーストとソースのホイップクリームになります」
「あぁ、ありがとう」
コン
「ごゆっくりどうぞ」
 A子はフレンチトーストをテーブルに置くとニコッとして、他の仕事に移った。
(A子ちゃんはしっかり者って感じでいいなぁ・・)
 僕がフレンチトーストを横目にA子ちゃんのことを目で追った。
 あぁ、こう言うと「陰キャの変態じゃん」って思われるかもだけど、相手のA子ちゃんや他のウェイトレスと僕には全然接点なんて無いんだから仕方ないと思ってる、いずれなにかしら接点を作れたらと常々考えてるところ・・・
 そんなことを考えながらフレンチトーストを口に運んでいると、D子が入店してきた。
「おはようございま~す」<入店してきたD子がA子ちゃんたちに挨拶
 このD子という子は他の4人とは完全に見た目が違う、まぁいい意味で目立つ、その理由は、その見た目が全て、D子は純粋な日本人ではない感じなんだ、どこの国とのハーフなのかは不明だけど、ハーフであることは間違いないと思う、それに店内で他の子がD子のことを「タミー」って読んでるのを聞いたこともあるので、ハーフというのは間違ってないと確信してる、そして僕がD子と読んでるこの女子の名前は「タミ」or「タミー」だと思っている。

 僕はしばらく店で働くD子タミーやA子、E代の働きぶりを見ながらフレンチトーストを楽しんで僕は店を出た。
「今日は4人いるなんてラッキーな日だったなぁ、明日も来ちゃおうかな、アハハ~」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?

ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では

俺に勉強を教わっている友達の姉が勉強会中にやたらと距離を縮めてくる

陸沢宝史
恋愛
 英語が得意な侑護は一学年上の桃南に頼まれて勉強会を開いていた。だがここ最近の勉強会で侑護には悩みがあった。それは桃南が勉強中に距離を縮めたり、体が触れ合うことだった。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2024.8.29)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~

メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」 俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。 学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。 その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。 少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。 ……どうやら彼は鈍感なようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 【作者より】 九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。 また、R15は保険です。 毎朝20時投稿! 【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】

わけあって美少女達の恋を手伝うことになった隠キャボッチの僕、知らぬ間にヒロイン全員オトしてた件

果 一
恋愛
僕こと、境楓は陰の者だ。  クラスの誰もがお付き合いを夢見る美少女達を遠巻きに眺め、しかし決して僕のような者とは交わらないことを知っている。  それが証拠に、クラスカーストトップの美少女、朝比奈梨子には思い人がいる。サッカー部でイケメンでとにかくイケメンな飯島海人だ。  しかし、ひょんなことから僕は朝比奈と関わりを持つようになり、その場でとんでもないお願いをされる。 「私と、海人くんの恋のキューピッドになってください!」  彼女いない歴=年齢の恋愛マスター(大爆笑)は、美少女の恋を応援するようになって――ってちょっと待て。恋愛の矢印が向く方向おかしい。なんか僕とフラグ立ってない?  ――これは、学校の美少女達の恋を応援していたら、なぜか僕がモテていたお話。 ※本作はカクヨムでも公開しています。

如月さんは なびかない。~クラスで一番の美少女に、何故か告白された件~

八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」  ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。  蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。  これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。  一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

告白をしていないのにふられた俺はイケメン女子とハーレムを目指す

山田空
恋愛
部長に恋をした俺は部長に恋愛相談をされる。 全てがいやになった俺は男友達に部長のことが好きだったことと部長に恋愛相談をされたことの2つを口にする。 そしたら「それなら僕と付き合ってみないかい?」 そんなことをいってくるのでもちろん俺は断ろうとするのだが 「俺たちは男だ……別にその気持ちを否定するつもりはないがその」 「……うんああ僕は女だよ」 「は?」 「それじゃあ付き合えるよね」 「いやまあそうだけどうん……でもえ?」 まさかの男友達(女)と付き合うことになった。 でも実は俺のことを好きな人は男友達(女)だけではなかったみたいで

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...